第21話 SM幸薄哀歌
昨日渾身できなくてすみませんー…。
昨日は大掃除しててゴキブリの死体がでて大騒ぎ…。
んで、夜は姉とはっちゃけハイテンションで絵描きまくってました〜♪
色々と濃い1日だったZE☆
今日はメアリに取り替えて貰ったパジャマを着て寝よう。
さっきご飯を食べて、お風呂に入った。疲れたし早めに眠っとこう。
枕元にある、小さなランプを消す。
すると、部屋は月明かりに照らされて、蒼白く見えた。
「おやすみなさーい…。」
誰に言うでもなく呟いた声が、広いこの部屋に響く。
「・・・・・・。」
あれれ?眠れないんだけど。
今日は色々あって疲れたハズなのに眠れないんだけど!!なんでやねーん?!
あ、あれか。いざ寝る準備してベッドに入ったら眠くなくなった、っていう凄く理不尽なあの現象か!
チクショー!!早く眠りたいんですけど。
暇だし、しばらく眠れそうにないので私はもう開き直って起きることにした。
ふわっふわのピンクのベッドから起き上がって、窓辺に近寄る。
窓から見えるのは、冷たそうな蒼い月。星の輝く、ビロードのような紺色の空。
沢山生えている木の間から、空が見えた。
窓からは、夜の涼やかな風。歌でも歌いたくなるような美しい夜。
私は、昨日白兎から貰った赤い薔薇の花をいじりながら、適当に歌を歌い出す。
「枯れない赤い薔薇。有り得ない蒼い薔薇。そんな物存在する?」
そういえばこの薔薇は萎れた様子も無い。流石不思議の国。
因みに蒼い薔薇はこの前、人工で開発成功したらしいよ。すっごく薄い色で、ロマンもへったくれも無いカンジだったけど。
「甘い吐息。少女は迷う。蜂蜜色の木漏れ日。」
あ〜。この国も、住人がもう少し常識を持ってくれたら『これは夢オチDA!!』って開き直ってイケメン天国満喫できるのになぁ。ココじゃあ物騒すぎてオチオチ遊んでもいられない。
「想い出はモノクロ?想い出はセピア色?ここは現実?非現実?」
窓から吹き込む涼しい風を感じながら、歌い続ける。リズムに身を任せ、体を揺らす。
「瞳を閉じて。魔法の呪文。歌を歌って。踊り続けて。」
ああ、中々良い気分かも。何よりも涼しいっていうのが。
歌詞は即興だけど、スラスラ出てくるし、今日は調子が良いみたい。
「美しい舞い、華麗に優美に…」
「ぎゃああああああああああああ!!誰か助けてェェェェェェェェェ!!!!」
私の歌をさえぎる超大音量の声が、その時いきなり聞こえた。
って、誰だよ!!私の超絶絶好調な歌を邪魔するヤツはァァァ!!
怒りに身を任せ、ズンズンと部屋の扉に近づきバンッと開ける。確か廊下のほうから聞こえたぞ今の声。っていうか鼻息と足音が荒いよ。自分。
その瞬間、私の部屋に凄い勢いで誰かが入って来た。扉の前にいた私は押しのけられ、つい尻餅をつく。
「わわ、ど、どなた様ですか!!?」
私の部屋に入って来た不徳な輩に対して声をかける。こんな時でも敬語を使ってしまう自分が恨めしいぜ、全く。
すると、そのトンデモネー失礼なヤツが、いきなり私の腰にしがみ付いて来た。ぎゃ、変態!?
「わわあー、助けてほしいっす!! お嬢さん!!」
は、い? 助けて欲しい? あ、そういえばさっきの叫び声も「誰か助けて」とか言ってたような…?
「え? あの、助けるってどう…」
その質問は最後まで言い切れなかった。
「待ってーーーぇい!! ビル!!」
「約束が違うよぉ?」
げげげげげげげげげぇ!!?この、声は。全く同じこの声は!!
「え、SM兄弟じゃなかった!!…トゥイードル=ディーさんにトゥイードル=ダムさん!!」
そう、私の目の前で蝋燭やら鞭やら…言うのもはばかられるようなその他SMアイテムモロモロを装着、装備した可愛らしい双子の少年がいた。
「あ〜、アリス!!聞いてよ!!コイツが僕らの愛の鞭を受けてくれないの!!」
「聞いてよアリス!!コイツが僕に蝋燭垂らしてくれないのぉ!!」
やぁやぁ、ホントに変態さんだ。言ってる事がヤバ過ぎる☆
「当たり前じゃないっすか!!俺はそんな趣味ないっす!!」
うん、私の腰に抱き着いてるアンタも早く離れろ。変態扱いするぞゴルァ。
「と、とにかく二人共!!落ち着いて下さい!!それにもう夜なんですから一回帰ったほうが…。」
正統派な私の意見。あ〜、聞いてくれると良いなぁ。
「え〜、ヤダ。ここで素直に帰ったらSなディーの名が泣くよ!!」
「僕も僕も!!Mなダムの名がすたる!!」
いや、別に廃っても泣いてもいいんで帰ってください。切実に。
っていうか、ディーがSでダムがMなんだ…。いらない情報ゲットしちゃったよ全く。
「そうっすよ!!子供が夜遊びとかいけないっすよ!!早く帰ったほうがいいっす!!常識っす!!」
いやいやいや。私の腰にしがみつきながら言っても効果無いって。っていうかいい加減離せ。
「とりあえず!!私の部屋から出ていって下さいッ!!」
そう言ってバタンと扉を閉め、SM兄弟を閉め出した。
・・・・・・。
「いや〜、助かったっすよ、お嬢さん。ホントありがとっす〜。」
私の腰からやっと手を離し、ほっとしたようにいったその人は、無駄にヘタレっぽかった。
「いえ。別に良いんですけど…。あのぅ。どちら様でしょうか?」
あれ、そういえばさっきあの兄弟がビル、とか言ってたけど…。
「あ、俺っすか。俺はビルっす!何でも屋のビル!!お嬢さんも依頼が有ったら是非来てほしいっす〜。」
「あ、そうなんですか。じゃあ、何かあったら、よろしくお願い致します。」
一応そう返事はしといた。っていうかビルって不思議の国のアリスで凄く幸薄なトカゲだったっけか。
「それはそうとお嬢さん。お嬢さんは誰なんすか?」
ぱちぱちと瞬きをしながらビルが聞いてきた。え?コイツは知らないのか。
仕方ない、名乗ってやろう。と、偉そうなコトをココロの中で呟く。
「私は―――、有素るり。この国での呼び名は、アリス=リデルです。」
そう言うと、彼はあんぐりと口を開け、瞳を見開いた。
はー、結構マイナーなビルさんキタコレ。
では、コメント返信。
まず!!史上最強コメンター!!アイリス・ローズ様から!!
えっと、お悩みを相談されてしましました…。じゃ、じゃあ出来る限り頑張って答えたいと思います。
「礼儀正しくしてたら友人にイチャモンつけられた」っていう友人関係のトラブルですね…。う〜む…。
各言う私は、現在学校に友達居ないし帰宅部という最高に人間関係から外れたところに居るし、今クラスのみんなにも先生にもクラスメートの保護者にも敬語とか丁寧語使ってるんです。っていうか、礼儀正しいのは良いこと!!
チェシャ「う〜ん…人間関係円満にしたかったら御免って謝るのが良いと思うけど…。でも無理にそうすることも無いんじゃない?自分の気持ちが一番だから。」
帽子屋「そうだね、まずお茶にでも誘って二人共クールダウンしたら?ハーブティーでも飲む?落ち着くよ。」
ディー「これはもうSかMになるしかないね!!」
ダム 「そうだよ!!Mになって苛めを快楽として受けるか…。」
ディー「みんなを上回るSになって苛めまくるか!!」
いや…最後のアドバイスは気にしないでね!!?
取り敢えずこれらの言葉が今私達に言えるアドバイスです。でも結局最後に選ぶのはアイリスさん自身です。
どうか、一生懸命考えて答えを出してください。
ではでは、お次は私OFFでの友人、異外部調査係様から!!
世界観に圧倒されたって!!ワーイ嬉しいっす!!
今度書くんですか小説!!タイトルプリーズ!!
あ、SM兄弟は今回の小説中に出てきた通り…
ディー「僕がドSで、」
ダム 「僕がドM!!」
ディー「ねぇねぇところで異外部調査係さん!!」
ダム 「S?M?どっちなの?」
お、お答え待ってます・・・?
とりあえず、お二人共コメント有難うございました!!
他の人からも、コメントジャンジャン送ってくださーい!!