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自分探しの物語  作者: もちもち
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出発

人は何で生まれ何で死んでいくのだろう。何を思い何を考え人の生を全うするのだろうか。絶えず流れる月日の中で俺は考える。そんな物語。


1話

俺の名前は夕桧(ゆうひ)。18歳。俺は誕生日も親の顔も兄弟姉妹が居るかも分からず生きてきた。俺をここまで育ててくれたのは龍神族のジークさんという方だ。あ、説明しよう。この世界には様々な種族が生きていて、例えば俺の育ての親の龍神族は人との交流が深くお互いを尊重しあう種族。他にも妖精族や魚人族、アニマル族などといった種族がいる。そしてこの世界に君臨する恐ろしい存在が2つある。それが神族と魔神族だ。まぁこの2つの説明は追々するとしよう。

そして俺が何故人なのに龍神族のジークさんに育てられてるかはまだ不明で、ジークさんは家の前に置かれていた俺を拾っただけとしか説明してくれなかった。俺は何も分からないのである。

ジ「今日はお前にとって大事な日になる。今日と言う日を忘れるなよ、夕桧」

夕「忘れられない日になるよ。本当に今まで育ててくれてありがとうジークさん」

今日は俺の18歳の誕生日と同時に旅に出る日だ。俺がいる村には伝統があって、18歳の誕生日と同時に旅に出ると言う伝統が。

ジ「この終わらない旅で必ずお前の親を見つけて来い。そうすればお前は人として大きくなることができるさ」

夕「必ず見つけるよ。そして一発殴ってやる!」

笑顔でジークさんと他愛もないことを言いながら刻々と出発の時間を待っていた。

村長「それでは、この度18歳になられた青年、夕桧の出発を讃え僅かだが村の民の心添えと鍛冶屋が精一杯造った剣と鎧と盾を授ける」

村長が言い終わると村の民が歓声を挙げ、俺はジークさんとの最後の抱擁をして村を出発した。


2話

村を出発して2日が経った。育ての親と村を離れた寂しさを噛みしめ1人黙々と歩き続けた。この2日の旅路で初めて目にしたものは多く感動が収まらなかった。およそ20mはある滝や古風漂う寺院、ドラゴンなどなど。村から一歩も出たことがない俺にしたら全てが心躍るものばかりだった。それからまた1日歩いたら街に着いた。

街の名はシュバラス この街は別名 遊びの街と言われ、ギャンブルや風俗。他にも娯楽の限りを尽くした店が連ねていた。

夕「遊びはほどほどにとジークさんから言われてるからなぁ」

老人A「おい、そこの若い人や。女買っていかんか?」

早速声をかけられた。でもすぐさま反応ができない。理由は2つある。俺は極度の人見知りでジークさんとも始め会ったとき一年は話せなかった。そしてもうひとつの理由は対人恐怖症だったから。

夕「お、お、お俺、お腹すきますた。だ、だ、だから女の人いいです。」

老人A「そうかそうか。」

一見何気ない会話だが俺にしたら緊張と恐怖の数秒の会話だった。その後無事ご飯を食べ、旅に支障の無い量の食糧を調達し町を出た。

街を出てからを数日経ったある日。いつものようにほのぼのてくてく旅を続けていたら倒れている女性を見つけた。ずっと唸ってて見捨てるわけにはいかず勇気を振り絞り声をかけた。

夕「あ、あのお姉さん、大丈夫ですか?」

女「あー、なにー?わたしは生きてるぞーー!」

女性はとても酔っぱらってるらしく酒臭くかつうるさかった。

夕「生きてるのならよかったです。では」

去ろうとしたら足を掴まれ俺は人生初の叫び声を挙げた。周りにいた動物達が一目散に逃げるくらい大きな叫び声を挙げてしまった。

女「うるせぇ!怪獣かお前は。」

女性は、そこまで驚いた様子はなく会話を続けた。

女「私の名前はミウ。人間族だよ、歳は21。」

歳上だし、女性も苦手なのに足を掴まれ逃げれない。しかも女性は爆睡してしまってどうすることもできない。

夕「めっっっっっちゃ困ったなぁ。」

ミウさんが起きるのを待っていようと思った。でもそう思ったのが間違いだった。ミウさんが起きたのはその日から1週間後であった。

ミ「ん、どこだここ?なにしてんの私。てか、こいつ誰よ。」

夕「やっと起きたんですか!!あなた酔っ払ってて1週間も起きなかったんですよ。それで俺の足掴んで俺もどこにも行けないし。」

ミ「あー、ごめんごめん。ハハハハ」

全く困ったことである。1週間もここに滞在したせいで食糧が残り1日分になってしまったのだ。

ミ「青年よ、私あんたについてくからヨロシクね!」

夕「いやいや、むりですよ。なんで?」

ミ「んー、何となく。もう決めたからヨロシク」

ますます最悪な展開になってきた。でもこの人となら俺は変われる気がする。そう思った今日この頃だった。


3話

ミウさん俺の旅仲間になってから1週間たった。どーやらミウさんは若手エリートハンターらしくいろんなモンスターを倒してもらいながら食いつなげることができた。確かにエリートというだけありすごく強くて俺も訓練してもらうことにした。

ミ「剣線はまっすぐ!盾は自由に動かせるよーに意識して!足がおろそか、腰の入り!もう男らしく構えて!!」

夕「そんなに一杯言われても出来ないですよ~。」

エリートハンターらしく指導と訓練も厳しくボケーっとしてる俺には相当きつかった。毎日のトレーニングが地獄のようだった。

朝は起床後すぐ筋トレ、終われば登山。それが終われば回避訓練、格闘訓練、実戦。このような流れが毎日毎日毎日ある。

ジークさん。おれは死ぬかもしれません。

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