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街はずれの錬金術師は元勇者様  作者: 穂麦
第三章-A 元勇者様と獣人の少女
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元勇者様と白髪の獣人少女2

「ご、ごめんくだひゃ~い」


ユウの家に変な挨拶が響いた。

その挨拶に応えたのはレイナ。


レイナが玄関へ向かい扉を開ける。

すると白い髪をした少年が頬を赤らめて立っていた。


~~


レイナはミスティを客間へと案内する。


「ユウを呼んでまいりますので、少々お待ち下さい」


「ひゃい」


再び、言葉を噛んだミスティ。

だがレイナは聞こえなかったフリをし、その場を去った。


~ユウ視点~


僕は客間へ向かっている。


僕を訪ねてきたのはミスティという少女だ。

ある研究所で兵士として育成された女の子。


ミスティが所属する研究所はトワと名乗っていた頃に敵対したことがある。

その頃はミスティの上司と殺し合いもしたんだけど…

1年ほど前にアレフ君が技術や人材、資源などを根こそぎ取り上げて乗っ取った。


その施設を『ヒウラ様の研究にお役立て下さい』

このように言われて譲渡されたときには本気でアレフ君を恐いと感じた。

彼は、どれほどの権力ちからを持っているのだろう?


~客間にて~


「久しぶり」


「お久しぶりです」


ミスティと笑顔であいさつを交わした。

彼女は、悪意のある人間には笑顔で接っして、普通の人の前では緊張しまくる。

そして僕に対しては…


「ミスティ…」


「は、は、はい?」


彼女は僕に対して時々挙動不審になる。

上司に『ユウは女の敵だ』と吹き込まれているのが原因だ。


「?……ハッ!!!」


ミスティは何かに気付いたような表情を一瞬見せたと思ったら…

自分の体を両手で抱き締めるような格好をして僕から距離をとった。


彼女の中で僕は、どこまで変態扱いされているのだろう?


ミスティの上司には殺しあった以外に何かした覚えは無いんだけど…

これは嫌がらせだよね…絶対。


「警戒したままでいいから、調査報告をお願いできるかな?」


僕は諦めて本題に入ることにした。


「ホッ…(でも油断させるつもりかも)…調査報告ですが…」


嫌な心の声が聞こえた所でドアがノックされた。


コン、コン


「失礼します。飲み物を、お持ちしました」


レイナが飲み物を持って来てくれた。

変な警戒をされていたから助かったよ。


「どうぞ」


「ひゃ、ひゃい」


ミスティが凄く緊張している。

なんで僕の時とココまで態度が違うんだ?


「どうぞ」


「ありがとう」


僕とミスティに飲み物を出したレイナが下がろうとすると…


「あ、あ、あ、ありがとうございました!」


「ごゆっくりどうぞ」


「ひゃ、ひゃい!」


全くの別人だとしか思えない。

本当に僕の場合と態度が違いすぎるだろ。


レイナが部屋を出て行くと…


「報告ですが…なんでしょう?!!(まさかっ私を!)」


「なんでもない」


僕は変な事を吹き込んだ彼女の上司に怒りを感じていた。

その結果、ジトッとした目でミスティを見ていたのだと思う。


「…(ドキドキ)」


顔を赤らめ、僕をチラチラ見ている。

彼女の中で僕の評価は想像以上に…考えるのはやめておこう。


「報告を頼めるかな?」


「は、はい(大丈夫だよね)お求めの素材は発見できませんでした」


「そう…」


ミスティには研究所と僕との連絡係をやってもらっている。

研究所は非合法な研究をかつては行っていた。

だから通常のルートとは違う方向からアプローチできると思ったけど…


「ですが気になる情報がいくつかあります」


「本当!」


「え、ええ。今は情報の真偽を確かめている最中ですが」


「そう、ありがとう」


「い、いえ…」


どうやら研究所との繋がりが無駄にはならなかったようだ。

これで役目も少し進むかもしれない。


「…(良かった、キレイな体のままで帰れそう…)」


彼女の中での評価を聞いたら僕は自刃を選ぶかもしれない。


………

……


数日後、ある研究所の執務室にて。


「アルマ様、ユウ・ヒウラへの報告した内容は以上となります」


「ごくろう」


「はい!」


ミスティと女性…いや、少女と呼ぶべきか。

1人の少女に対しミスティはユウへ伝えた内容や仕事の経過を報告していた。


ミスティが報告している少女もまた獣人。

この少女こそ、かつてユウが死闘を繰り広げた相手だった。


彼女の名はアルマ。全体的に冷たい雰囲気を持つ少女。

銀色の髪は光の加減でうっすらと水色の光沢を帯びている。

目は金色…体格に関してはスレンダーな美少女という感じだ。

ミスティと同様に彼女もまた獣人であり猫の耳を持つ。


「引き続き、ヤツへの報告はお前に任せるが、くれぐれも注意してくれ」


「はい」


ミスティの瞳には覚悟の色が浮かんでいた。

その覚悟は女性に対しヘタレなユウに対して必要のない物ではあったが…

1.上司はユウがヘタレであると知っているため、ミスティはユウの元へ1人で行かされています。

2.ユウは研究所を素材探しという私用で扱える立場にあります。

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