閑話 元勇者様の友達?猫な日常
猫が主人公です。
リーザがタマやんをテイムして2週間がたった。
タマやんは街を歩きながら一匹で愚痴をこぼしていた。
「チッ なんで俺が…」
タマやんはアイテムBOXを持っているうえに会話も可能。
だから時々買い物に行かされている。
今日は八百屋まで買い物に来た。
「おう、オヤジ!」
「タマやんか、今日は何だ?」
「ココに書かれた物が欲しい」
タマやんはアイテムBOXからメモを取り出し店主のオヤジに渡す。
テイムされてから2週間だが、すっかりと常連と化していた。
「少しオマケしておいたぞ」
「ワリーな」
「ハッハッハ 贔屓にしてくれよ」
「まかせろ」
タマやんは魔神という物騒な名前の種族だ。
だが三毛猫の姿をしており愛嬌がある。
更に口の悪さは見た目とのギャップで魅力となっている。
これらの要素が重なり彼は街のマスコットになりつつあった。
「タマやん、コイツを食うかい?」
「少し食っていきな!」
「どうだ、美味いか?」
飲食店の前を歩くと色々と貰えるタマやん。
コキ使われる中で見つけた数少ない喜びだ。
だが最近は少し自分が丸くなってきたことを気にしている…
「うむ…少し太ったか?」
タマやんが自分の丸みを気にしていると5人の子どもたちが寄ってくる。
「「「タマや~ん」」」
「おう、ガキども」
タマやんは子どもたちに囲まれ顎の下をなでられたりしている。
そのうち寝っ転がり腹もさすらせ始める。
「ガキども、腕を上げたな」
タマやんは目を細め至福の表情を見せ子どもたちの腕を褒めている。
ちなみに、ここで褒めた腕とは猫を撫でる技能のことだ。
「「「じゃあね~」」」
「気をつけて帰れよ~」
タマやんは夕焼けとなる頃に子どもたちの背中を見送った。
「俺も帰るか」
こうしてタマやんは買い物を済ませ帰って行った。
………
……
…
「帰ったぞ~」
「…ご苦労」
タマやんの帰りを出迎えたのはリーザだった。
リーザは師であるシェルファの家に住んでいる。
だからタマやんの帰りにはシェルファも気付く。
「帰ったね。タマやん」
「おう、これが頼まれた物だ」
タマやんはアイテムBOXから買った物を取り出した。
「これで全部だね」
「ああ、そうだな」
「ありがとう、助かったよ」
礼の言葉を口にするシェルファ。
対してリーザは、親指を立て漢らしい表情をしている。
「じゃあ、食事にしようか」
「…コクッ(頷いた)」
「おう」
タマやんは街に馴染んでいる。
魔神をマスコットとする街が生まれるのは時間の問題だろう。




