元勇者様はヒヨコと友情を育む
元勇者は盛大に追いかけられていた…ヒヨコに。
僕達が遺跡を探索していたら遺跡の出口が森につながっていた。
その森を抜けたら巨大な遺跡があって奥に祭壇があったんだけど…
ピンク色の巨大ヒヨコが丸くなって寝て道を塞いでいた!
なんとか奥に行こうとしていたら巨大ヒヨコが僕達に気づいてコチラを凝視。
その圧倒的な迫力に戦闘班は騒然となり戦闘準備をした。
警戒心が露わな戦闘班の誰かが…
「なんなんだ…このヒヨコは…」
この声に僕は…
「カ、カラーヒヨコのPちゃん…」
と、クルスやリーザに対するノリで言った。
そうしたらメンバーが信じてしまい…
「カラーヒヨコのPちゃん?」
「Pちゃん」
「カラーヒヨコ…」
こんな感じでメンバーが騒ぎ始めた。
僕のA級ライセンスの影響力を甘く見ていたよ。
その命名が気に入らなかったのか巨大ピンクヒヨコのPちゃんは…
「ピヨ~~~~(怒)」
と、激怒して僕達を追いかけ始めた。
人語を理解できるなんて賢いねPちゃん(笑)
と、余裕を見せていたらヤバいことになった。
Pちゃんは刀で斬っても即座に再生するんだ…
すでに数十回斬ったけど一瞬で再生するため全くの無傷。
魔法も試したけど並みの魔法は効かないしダメージを与えても一瞬で回復する。
攻撃するたびにコッチの体力も魔力も消耗するだけでPちゃんは衰える気配が全くない。
8mを超えるであろうPちゃんだけど機敏で僕達の全力疾走についてくる。
木々をへし折りながら爆走する様は小さな山が追いかけてくるようで凄い迫力だ。
こんなバカな戦いに他のメンバーを巻き込むわけにいかない。
だから僕が囮をやって先に行かせることにした。
そうしたら最初からPちゃんの目的は僕だったのだろう。
今も迷うことなく僕を追いかけてきている。
僕が命名したPちゃんという名前は相当お気に召さなかったようだ。
既に1時間は経過したはずだ。
でも追いかけっこは、まだ続いている。
「ピヨ~~~」
Pちゃんの鳴き声と共に魔方陣がクチバシの前に展開される。
そして…
ブオォォォォォォォォォォォ
火を吹いてきたあ!!
何このヒヨコ。高性能すぎないか?
僕は横に逃げたけど…森の木々を焼き払いながら僕に迫ってきた。
本気でヤバかったので全力で障壁を作り火を防ぐ。
そして火が止んだ瞬間に気配を消して木の影まで移動した。
(コレ…本当にヤバイ状況だ…)
この状況の打破には極大魔法を使って再生が追いつかない程のダメージを与えて倒す。
これが一番なんだけど…
考えてみると100%僕が原因だから倒すのはちょっとな~
封印をすのも同じ理由で却下。
説得するに、Pちゃんの前に出たら踏み潰されると思う。
仕方なくメンバーからもっと離しながら鬼ごっこを続けることにする。
はぁ~~気が重い。
………
……
…
このあと僕とPちゃんの鬼ごっこは、6時間耐久で続いた。
しばらく鶏肉は目にしたくない。




