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街はずれの錬金術師は元勇者様  作者: 穂麦
第0章 回想:6歳時代の勇者様
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勇者様は思い出す

僕がこの世界に生まれた時の思い出話はココまでで述べたとおりだ。


エルゴール病の薬を作った後なんだけど……

11歳の終わりごろに大賢者様一行に同行した。

そして魔王討伐は僕が14歳の時に終了。


僕が参加した大賢者様一行というのは大賢者ウォーレン様が率いる一向だ。

メンバーは僕も含めて13名ほどだった。


魔王討伐に僕はトワと名乗って参加した。

権力者とかが詰まらないことをしそうだったから偽名を使ったんだ。


僕と同年齢の魔王討伐メンバーとしては聖女アリシアがいた。

アリシアという名前は教会により与えられた名前。



僕の参加した大賢者様一行以外にも魔王討伐を目指す人間は多くいた。

でも大賢者ウォーレン様が率いるメンバーは特に大きな活躍をした。


だから寄付金を集めたり民衆の支持を集めたり社会の不安感をごまかしたり……

そんな目的で国や教会なんかが僕達の活動を宣伝しまくった。


そのような権力者の宣伝もあり僕は光の勇者と称賛されるようになった。


なぜ光とつくのかというと僕の剣術というか刀術のスタイルが所以。

防御を完全に捨ててスピードと攻撃力に特化したスタイルで刀を振っていた。


この戦い方で「閃光の如き剣を振るう」と言われるようになった。

この結果、僕に閃光の二つ名がついた。


あと僕は極大魔法も使える。

このため剣と魔法の両方を駆使して戦う姿が印象的だったらしい。

そしておとぎ話の英雄や勇者と似ていたらしく勇者と呼ばれるようになった。


勇者と呼ばれるようになったのは権力団体の情報操作もあったと思うけどね。

で、閃光と勇者という呼び名がくっついて光の勇者と呼ばれたんだ。



魔王討伐が終わると僕は旅を終えようとした。

このとき国や教会、権力者団体など色々なところから説得された。


それに聖女アリシアも他のメンバーが色々と考えていたようだ。

幼いころから軟禁生活だったことを哀れに思ったとかで。



アリシアに関しては魔法が得意であっても他のメンバーは心配していた。

僕のことは心配していないのか聞いた。

そうしたら何故かおかしな質問をしたような目で見られた。


メンバーの一人は、

「殺り過ぎるなよ……」


諦めたような口調で僕にアドバイスしてくれた。

この言葉の優しさに涙が溢れそうになったのを覚えている。


説得の過程では他のメンバーや支持者が協力してくれた。

さらに残念女神も啓示という形で教会関係者を説得してくれたようだ。



国は妥協点として勇者と聖女を監視するという形を提示してきた。


メンバー達は……

聖女に何かあれば勇者が守る。

勇者に何かあれば聖女が守る。


このような形を考えていたようだ。



この後、僕達は監視されながらも新たな人生を歩んでいる。


僕はユウ・ヒウラの名に戻った。

聖女アリシアはティナ・ヒウラと名乗っている。


今の元勇者ぼくは街外れに住む錬金術師。

ティナと共に多くの仲間と愉快な生活を送っている。

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