少年達の夢、叶う
1時間目が始まった。
百々子が言ってた話だと新システムの導入が
行われるってことだったが。
「えーっと、実は今日のメンテナンス&アップデート略してメンアプで新しいシステムが導入されますうふん。」
今話をしはじめたのは少年の担任の宇文 正吉先生である。語尾にうふんをつける変わった
先生だ。男なのにうふん…
「新しいシステムとは…」
先生は無駄に言葉を溜めはじめた。
「なんと…」
「なんと…」
「遂に…」
「ハッカー&ウイルス迎撃プログラムアバターが搭載されまーす」
するとクラスのモブ男子が
「なんすかそれ?」
と宇文先生に質問した
「これはですねー自分の端末がハッキングされそうになったり、ウイルスが忍び込んだりすると端末のアバターとリンクして端末の中に入り込んで戦えるという便利なものですよ」
先生が説明をし終えるとクラスの男子達は
「なんだと!!」
と驚きの声をあげた
「こほんっ、とにかく!これからみんなの端末にデータを送るからメールを確認するといい」
そういうと先生は自分の端末を取り出し、教室にいるクラスの生徒全員にメールを送りはじめた
ピロピロリんっと端末の音がなった。
次になったのはみんなの端末の着信音。
みんなが先生の指示通りメールを
確認しはじめた。
俺も少し遅れてメールを確認する。
届いたのは先生が言っていたデータだった。
先生の指示に従いクラスのみんなはデータを
インストールし始めた。
もちろん俺もそれにつられやや遅れ気味にインストールを開始した。
先生はみんながインストールしはじめたのを確認し、喋り出した。
「この新しいシステムでできることさまざまじゃ。ハッカーやウイルスが端末に侵入していないときでもアバターとリンクし端末世界へ行くことができるしのう、うふん」
「おぉーすげえぇぇーーー」
クラスの男子達は叫ぶように声をあげた
俺も凄いと思った。端末の中を自由に行き来できるなんてまるで夢みたいだ。
先生は更に説明を続けた。
「それと今回のメンアプではRPG式アバター強化プログラミングシステムも追加される。このシステムでは自分が端末世界、すなわちTSに入りこみRPG風にフィールドでモンスターを倒してレベルあげができる。そうしてレベルをあげて端末の害的処理性能をあげることもできる!つまり一石二鳥じゃ!」
先生の説明が終わると
「うおおおおおおおおおお」
っとクラスの男子達は一斉に声を上げた。
もちろん主人公の少年も。
だが、それを聞いている女子達の目はまるで
ゴキブリをみるかのような目だった。