う○こフンダ(°_°)
聖白光学園。
1年、2年、3年にA〜Dの4クラスがあり、
三学年合計で12クラスとなる。
1クラス40人程おり、全校生徒は482人。
白塗りの三階建て校舎が4つあり、A棟には1年の教室、B棟には2年の教室、C棟には3年の教室がある。
D棟にはシステム管理室と学園長室がある。
校舎外には運動場、プール、スポーツの各種目の敷地がある。
結構しっかりした学校だ。
そして、この学校に通う一人の少年がいた。
名前は星羽田 千斗。
運動、勉学共に平凡で得意なことも特にない
しいて言えばゲームが好きなことか…
今は朝の登校時間らしい
とことこ歩いているその少年をみると、おや?なにかを踏んでしまったようだ。
「うわぁーーーなんでまたこんなところにう○こがぁぁぁーー」
どうやらう○こを踏んだようだ。
運がない男である。
「う○こぐらい処分しろよなーまったく。」
少しキレ気味である。
「おーいっ。千斗ぉーー」
彼を呼ぶ声がきこえてくる。
「おはよう。百々子!」
こいつの名前は桃井 百々子。
同じクラスで隣の席の幼馴染みだ。
毎朝の登校のとき学校付近でよく会う。
昔は一緒に登下校を共にしていたけど2年前、俺が両親に一人暮らしをしたいと無理を言って一人暮らしを始めてから家の場所が変わり、登下校を共にすることは少なくなった。
「さっき独り言でなんかいってなかった?う○こがどうとか」
「実はまた踏んじゃってさ。う○こ…」
「あーまた踏んじゃったのかー運がないねー」
その通りである。実は一昨日の体育の授業でも、運動場でう○こを踏んでいたのである。
「はぁ…俺って運ないよなー…」
「そんなことないって!そのうちいいことあるよ!多分!きっと!」
「はぁ…」
「そんなに落ち込まないで!あ、来月はメンテナンス2回じゃん…」
メンテナンス。定期的に行われる携帯端末のチェックと性能アップを行うことである。
故障などがあれば、学園側が全額負担で修理してくれる。
「どうして2回あるんだ?」
「昨日の校内放送のとき言ってた!聞いてなかったの?」
「はい…きいてませんでした」
俺がそう言うと、百々子は呆れながら昨日の校内放送の説明をしはじめた。
「えっとたしか2日前学園のシステム管理室のデータを誰かにハッキングされかけて、このままじゃやばいって学園長は思ったらしくて」
「それ結構やばいんじゃないの?」
「うん、そうなの!それで今日は、急遽新しいシステムの導入がされることになったの。そのシステムには月2回のメンテナンスが必要なんだってさ。」
「ぐへ〜なるほどそういう訳ですか。それで対処できるのか心配だ」
「まあ大丈夫っしょ」
と百々子自信満々に言った。
「その自信はどこからくるの?」
俺は呆れながら聞いた
「今まで大丈夫だったから今回も大丈夫!だと思う…」
百々子も少し不安のようだ。
「まあ俺たちにはどうしようもないか。新しいシステムってのを待つしかないね」
俺は少し弱気になっていた。
「まあここにいても仕方ないしさっさと教室入ろっ!ほら行くよ!」
さっきまでの不安な顔をしていた百々子は
もう既にいつもの顔に戻っていた
「痛いっ!痛い!首しまっちゃうから!離して!」
俺は百々子にずるずる引っ張られ教室へ向かった。