第22話 フリーダムなヤツら
ていうか、こんな横暴許されていいのかよ!
こいつらのまとめ役のあの女の子は何をやって……。
俺は執務机に座っているまとめ役の女の子に目線を向ける。
だが、そこに彼女はいなくて『05』の氏名表が立てかけられていた少女のところで何やら仲良く戯れをしていたのだった。
『はーい、今日もすごくかわいいよー。はいはい、もっと目線くださーい。色んなポーズしてみてー。あざとかわいいよー! 最高だねー。アイドル顔負けだよー』
『いえーい。きゃるるん♪ きゃっ、きゃっ。うふふ。裏ピースかーらーの、くるっと回って萌え萌えキュン⭐︎ だいなまいと最強カワイイ! ゼロファイブ! イェイ⭐︎』
あの女の子はチェキカメラで『05』の撮影会を開いていた。
『05』というツインテールの少女は女の子が構えるカメラの前で、やたらあざとくてぶりっこなポージングを決めていた。そして、それをノリノリで撮影するまとめ役の黒髪の女の子。
『…………』
俺は唖然としてそれを横目で見ていた。
『ええ……と、では引き続き、次に片桐夏野さんの死因を振り返ってみましょうか。なになに……タンスの角に小指を……って、ぶふぅ! あ、すみません……つい笑って……』
『…………』
周りの奇行には眼もくれずバカ真面目に『02』が俺の経歴と個人情報を洗い出していた。なのだが、彼女は俺の死因を知るとおもむろに吹き出していた。
『ごほっ、ごほっ! ゔぅん! はい……失礼しました。気を取り直し、あなたの今までを振り返るとして…………死因がっ、あっ、そのっ、タンスの角に……ぶっ! ぶふぅ! あー、すみません! やっぱりダメですぅ~っ! あははははっ!!』
『…………』
咳払いして、また真顔に戻った『02』だったが、手元の資料に書かれているであろう俺の死因を見て、またもや吹き出すのだった。
『おい、なんでこの漫画十三巻だけないんだよ! いちばんいいところなのによ!』
俺の漫画を勝手に読み漁っていた『03』がいきなり文句を言い出した。
『あ、それ……そこだけ友達に借りパクされてて……』
『はぁ!? ほんっと使えねぇな!!』
口汚く『03』が吐き捨てる。
『あっ、やったラスボス倒した……余ってたエリクサーぜんぶ使ったからよゆうだったよ』
その傍らでは『04』が俺のセーブデータでラスボスをクリアしていた。しかも、残しておいた貴重なアイテムをぜんぶ使い切っているらしい。
『やっぱりハンモックで寝よ……机じゃ寝にくい』
いつのまにか『01』は会議室の端の方でハンモックを組み立てていた。このひとだけ、他よりやる気がなさ過ぎる。
『(なんだこの集団……自由すぎるだろ! 何しに俺はここに連れて来られたんだよ!?)』
俺はあまりにも自由すぎる彼女らに怒りが湧いてきた。




