3 酒の力でどうにかしよう!
3話目!4話目は8時だよ〜。
今、私は何処にいるでしょう。チクタク、チクタク、チクタク。
正解は〜。森の中!!おかしくね?おかしいよね?………まぁ、いっか!
こういう時こそ冷静に〜。
〜ステータス〜
名前:アオ 種族:酒呑童子
職業:錬金術師
Lv:1 職業Lv:1
HP:25/25 MP:1/1
筋力:50 敏捷:6 体力:50
器用:3 知力:5 抵抗:6
【スキル】
錬金合成……大釜で新たな物を作れる。
錬金成功確率は100%。
錬金鑑定……錬金した物の鑑定ができる。
一時停止……酒を呑むと発動する。時間を一時停止できる。
酒乱豪遊……酒を呑むと発動する。筋力、体力が5倍に。
酒乱炎下……酒を呑むと発動する。火を吐くことがて来る。
乱舞大蛇……酒を呑むと発動する。大きな蛇を呼び出せる。
【称号】
世界初のユニーク保持者……錬金術師の経験値が倍。
【耐性】
火耐性……火属性の攻撃に対して耐性が付く。
火炎無効……火炎属性の攻撃を無効化する。
【従獣】
【装備】
初心者の羽織
初心者の着物
初心者の帯
初心者の草履
初心者の和傘
【持ち物】
HP下級ポーション×10
MP下級ポーション×10
甘酒×5
大釜
ツルハシ
オノ
ガスマスク
所持金:1000Z
状態:混乱
「わぁ〜ぉ。流石酒呑童子。筋力と体力がとんでもないぜ〜」
MPが極端に低いのは魔法が使えないからかな?
そういえば、持ち物に大釜があるけど、どうやって出し入れするのかな?
「う〜ん。カモーン大釜……でっか!」
目の前には自分の身長の3倍ある大釜が出てきた。
「出したは良いがしまう時どうしたらいいんだ?これ?」
カモンで来たから……
「ストレージ?」
呟くと、さっきまで目の前にあった大釜が消えた。
「すご!」
感動していると、背後からグルルルという声がした。
「え?」
後ろを向いて見ると大きな狼が10匹、歯を剥き出しにして威嚇していた。
そうだ、此処は森の中だった。
〜ステータス〜
種族:タイガーウルフ
Lv:5
HP:22/22 MP:12/12
筋力:3 敏捷:6 体力:4
器用:3 知力:2 抵抗:2
突然のことで考えを放置した。体の芯が冷えていくのを感じた。死を覚悟した。頭を回した。
死んだら生き返るだろうが、死にたくは無かった。痛くは無いだろうが死にたくは無かった。
「酒!!」
手の中に甘酒が入った瓢箪が現れる。
【スキル】を見た時、発動条件が酒を呑んだ時。酒は呑んだこと無いけど、一か八か!!
一気に手の中にある酒を呑んだ。同時に狼の1匹が鋭い爪を立てて襲いかかる。
「こい、大釜。【酒乱豪遊】」
出てきた大釜の縁を掴み思いきり振り下げた。
襲いかかってきた狼が下敷きになり、光の粒子となって消えた。
『狼の毛皮×1
狼の肉×2
魔石中×1
100zを獲得しました』
【狼の毛皮】
種類:毛皮
等級:初級
詳細:タイガーウルフを狩るとドロップする毛皮。少しゴワゴワするが毛並みが夕日色をしている。防御力が高い。
【狼の肉】
種類:香肉
等級:初級
詳細:独特の香りがして美味しい。
【魔石中】
種類:魔石
等級:中級
詳細:暗い青色の石。魔力が混ざってるおり、魔物が持つとされている。
「ふぃ〜〜」
よく見たらこんなのただの毛皮肉じゃないか。
気分は高揚してるのに、頭の中は酷く冷静なのが分かる。顔と頭は火照ってるのに、瞳は冷たく狼達を捉えている。
狼達は恐怖を覚えた。自分を見下ろす少女の瞳は曼珠沙華のように赤かった。屈服したい、服従したい。だが、己のプライドがそれを許さない。
目の前の少女は絶対者だ。
狼達は必死の覚悟で噛みつこうとした。だが、噛み付く前に少女が振り下げた大釜によりそれは叶わなかった。
狼達は光の粒子になって消えた。
『狼の毛皮×9
狼の肉×18
魔石中×3
900zを獲得しました』
「ふぁ〜。初めての〜大〜勝〜利〜おっとと」
気が抜け、石に躓きすってんころりん。ドッカーン。
「は?」
転んだ時に大釜が地面を砕いた。
しばらく茫然としていると割れた地面から黄色い鉱石が見え、モクモクと煙が噴き出し、腐った卵のような匂いがする。
見たことある鉱石を目の前に咄嗟に大釜をしまい、持ち物からガスマスクを取りだし、装着した。
「これ、硫黄だ」
リアルでも有る硫黄。硫黄は人体に有害な鉱石だ。ここはゲームだが、もしリアルと同じだった場合やばい。
「う〜ん。どうしよっかな。……よし、全部掘っちゃおう!!」
今は【酒乱豪遊】は継続中のため、やろうと思えば出来る!
「来て〜ツルハシ。さぁ、やったるでぇ〜!」
酒は甘酒となっています。
アオはアルコール検査で下戸と判断されました。
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