神々の対応方法
注意事項1
上のあらすじは、この物語に登場する主人公の心意気を表したものです。
決して、神社は一見さんお断りなどではありません!!
開かれていて、誰でもウェルカムだと思ってます。
楽しいですよ。初めて行く神社も。(単純に趣味)
注意事項2
起承転結はありません。短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項3
登場する神々は男女共に登場します。
主人公である女子ちゃんとの距離が近いです。
苦手な方はご注意を。
恋愛感情は無いので、タグ付けは行わない予定です。
【三狐神様の場合】
「先日は、大変、大変、失礼を致しました」
膝に額が着くほどに、深々と頭を下げて許しを乞う。顔を上げるのが怖くて、恐る恐る背を上げると、立膝を着いた美女がいた。毛量の多い白髪、双眸は燃えるような赤。何時もはそれに準じた好奇の目を向けて来るが、今は冷ややかに見下した目線を投げてくる。
怒っては……居ない。けども呆れている、軽蔑している……。それが居た堪れなくて、思わず半泣きになる。全身が硬直し、震えが止まらない。
私の異変に気が付いた此処の主、三狐神様は畳張りの床から腰を上げて、ふわりと此方に着地した。半泣き状態の私を諌めるように、頬を二回ほど叩いた。
「あぅぅ……」
「そうじゃなくて」
顔は不機嫌そうだった。眉間に皺を寄せて、何かを考えるように腕を組む。三狐神様が何をお考えが全く分からず、困惑する。
「はい」
「もっと他にあるでしょ?」
……全然分かりません……。金銭貢げとかは恐らく言わないし……。
狼狽える私に、彼女は溜息を一つ着き。出来の悪い教え子でも見るような顔で頭を撫でた。今度は頬を叩く真似をせず、摩る。
「鈍いな君は。私が詫びよりも礼を貰った方が嬉しい事は知ってんでしょ?」
「……何時も有難う御座います」
お礼を言われた瞬間、彼女の頬が僅かに歪む。笑みを堪えるように、唇を横に引き攣らせる。なんだか後光が差しているのは気の所為では無いだろう。
だから困惑しながらも、続けてお礼を言った。
「……許してくれて……有難う御座います……」
突如、強風が纏わり着くように体を包み込む。それが三狐神様だと気が付くのに数秒掛かった。硬直しているのを良いことに、上機嫌で腕に力を込め、殊更すっぽりと抱き込んだ。
それから上機嫌で、一言。
「苦しゅうなぁい。君はやっぱり一等可愛いねぇ」
【梅香の君/飛梅公の場合】
三狐神様の社を下って、彼の元へ。何時も優しい。兎に角優しい。でも……だからこそ、貴方様の心を曇らせるような真似はしたくない。……そんな真似をしたけれど。
彼は賽銭箱の前にいた。黒袴、黒髪、全てが黒一色で染められた麗人は、切れ長の目を殊更細めて笑った。梅香の君。何時もお優しい、此処の御祭神。
「おや。いらっしゃい」
「先日は……大変……申し訳御座いません……」
三狐神様の時と同様、深々と頭を下げる。すると不意に大きな何かが押さえ付けるように乗った。彼の手である事は直ぐに分かった。撫でられているとも。それから幼子を諭すような優しい、甘ったるい声音で語り掛けてくる。
「君は何一つ悪いことしてないんだから、気にしなくて良いんだよ?」
目を合わせると、余りにも穏やかな双眸がそこにあった。全ての罪を許すような、慈愛に満ちたもの。あぁ、本当にこの方は……。
叱られて、自責の念に駆られたいたら、多分泣かなかった。でも優しくされると泣きそうになる。心の準備が出来て居ない分、直で来る。そして極めつけにこの言葉である。
「泣いちゃうの?」
これが導火線に火を付けた。感情の抑えが効かなくて、頬をぼたぼたと涙が伝う。そんな状態で声を絞り出して、絶叫したもんだから、声はダミ声で酷く掠れていた。
「な゛い゛ぢゃう゛!!」
「慰めいるかな?」
「い゛る゛!!」
子供のように泣きじゃくる私を袂で隠すように包み込むと、落ち着けるように背を摩る。敬語も忘れた不敬な私を咎める事無く、彼は延々と慰めるように言い聞かせる。
優しいと、思う。此処に居る方々は総じて皆優しいけれど、それでも輪にかけて優しいと思う。
「真面目だなぁ。君は。私は怒ってないよ。此処に居る方々も、みーんな怒ってない」
「うぅ……」
「大丈夫。またおいで」
※痛い作者に着いて行ける方のみ宜しくお願いします。
三狐神様はお稲荷さんの異名です。
「喜怒哀楽が激しい」と言う話をお聞きして、激しく縦に首振りました。分かりすぎて辛いぐらい、良く分かります。
大変失礼ながら、女王様なイメージ。
奔放で振り回されながらも、目が離せないような。
現実の男の人なら、灰になるまで貢ぎそうです。
読者様
改めてヤバいな……。この作者……。
梅香の君はあえて本名隠してます。
本名が分かった方は公表せずにお呼び頂けると。
人間から神になった方なので、比較的人間に寄り添った考え方の持ち主。(常識人と言いたい!!)
イメージとしては心理カウンセラー。
絶対否定しないし、何でも受け入れてくれる。
倫理の指導者として、ぶっちぎり。
読者様
前々から読んでいたけど(居ないというご意見は目を瞑ります)、登場回数多いよね?
作者
登場に一番肯定的(だと私が勝手に思っている)だからです!!
仮名二つ考えたんですけど、偶然の一致で、何方も漢字がフル当てはまってます。
特定も可能です。(凄いですね!! 大好きです!!)
御二方の社、またお礼参りに行きたいです。