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ひとりぼっちの人間ロボ  作者: 歪なれもん
2/2

昨日の残酷な出来事

〜昨日〜【琉蒼視点】

「あー!!疲れた……。」

僕はそう大声で叫ぶ。

先生から頼まれていた荷物を職員室に僕らは届けていた。

「琉蒼声大きすぎ!!!笑まあ確かに疲れたけど。まぁそこまで大声出せるんやったら元気やなぁ笑」

ニヤッと麻衣が隠す気もないように悪戯な笑みをしてくる。

僕はそれに対して、ムッとするように、帆を膨らませ、麻衣をじーっと見ていた。

「あなたらどっちともうるさいわ!笑」

葵がそう言って、僕と麻衣はこっちを見合わせる。

10秒ぐらい見合わせると麻衣がクスッと笑い、僕も釣られてわらってしまった。

「ねぇなんで笑うん!!?笑」

そう僕が言うと麻衣はめちゃくちゃ笑顔で答える。

「そんなのwあんたのw寝癖がおもろいからに決まってるやろ!!w」

べシッと頭を叩かれる。

僕は「痛!!」という暇もなく痛かった。

「お前らほんま子供やなぁ笑笑」

葵がそうジラーと、自慢なえっへん!として目付きでこっちを見てくる。

僕と麻衣は顔を見合せ、一緒に葵へと視線を向ける。

「「お前も子供やろ!!!」」

うん、やっぱり我ながら息ぴったりだ。

そう感心していると攻撃を仕掛けてきた。

「いた!!!?」

なんかまた麻衣が攻撃してきたんですけど。

この場面なら普通葵だろ。

そう思ったがつっこむのは辞めた。

「あんた何ウンウンみたいな関心しとんねん笑やめい、笑えるから笑笑笑」

くっそこいつ殴りたい。

めちゃくちゃ殴りたい。

「殴ってもいい?」

次こそは声に出す。

「なんで!!?」

驚かれた。まぁ普通か。

そんなくだらない話をしていると、いつの間にかチャイムが鳴る。

やっぱり僕らは小学生の精神年齢だなと改めて思い、教室の自分の席へと各自向かうのだった。



数時間後、歴史の授業が終わり、僕は一息ついていた。

「やっとおわた……。」

そう誰にも聞かれないような声で呟いた。

僕は一息付き、ひとつの事に違和感を抱く。

そう、あいつらは授業が終わると、僕の席へ来る。

大袈裟だろと思うかもしれないが、マジで毎回来る。

授業中も立ち歩いてこっち来るくらいだからな。

葵はともかく、麻衣はそうだ。

なんでやろう、と思いながらも2人がいるところへと向かう。

「おーいふたりともっ!!」

そうガシッと肩を掴んだ。

ーーーだが、手を振り払われてしまった。

「なんでお前て振り払うねん笑」

そうツッコミを入れても、2人は僕の方を生ゴミを見ているかのように見つめる。

「は……?お前らなんでそんな目でこっち見んの?」

そう言うと、後ろを向いて、楽しそうに2人で会話をしだした。

流石の僕でも違和感を抱いた。

何故?

まぁ、別にあとから来るよな?

そう思っていたが、次の時間も、帰宅後も、休み時間も、僕を無視していた。


ーー僕は、見捨てられた?


そんなことを思ってしまった。

だって、そうとしか考えられなかったんだ。

天才の僕でも。


もう僕は、2人と仲良くできないと思い、その日は重い足を運ばせてノシノシと家へ帰った。

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