すべての始まり
初めての小説です。
暖かい目で見守ってくれたらと思います。
何もわからず、気分で書いていくのでこの文が変だとか
ここはこうしたほうがいいとか指摘がありましたらなんなりと思いしつけください。
この世界には神達が存在している世界がある。良い神、悪い神、悪戯好きな神、たくさんの神達が世界を操っているのだ。
もちろん地球を管理、担当している神もいる。そして、世界も地球のある太陽系だけでなく、別の次元にも世界は存在している。
そして、この物語の舞台は、人族、獣人族、魔人族、魔物、など様々は生き物達が存在している世界である。
本来、そんな世界に存在するはずのない主人公、神無月ハヤトは、その世界で世界征服を目指しているのだった。
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何もない闇の中、"私"はそこにいた。
ここがどこなのか、なぜ自分がここにいるのか、考えようとしても頭の奥に激痛が考えることもできない。
よく目を凝らして遠くの方を見てみると、すぐにでも消えてしまいそうな微かな光が淡くゆらゆらと光っている。その光はいつも嗅いでいる懐かしい匂いがした。
"私"はその光にすがるように手を伸ばしたのた…
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「お父さーーん!早く起きてー!仕事遅れちゃうよー!!」
朝日が差し込み、小鳥のさえず……神無月ハヤトの最愛の娘である神無月やよいが心地よくないている中、勇人はまだ鉛のように重たい眼をゆっくりをと開け、目を覚ました。
毎朝の日課である勇人を起こす、作業のような愛のいたずらをしに、神無月やよいは駆け足で階段を登ってきた。愛といっても、もちろん変な意味ではなく娘としての愛だ。
今年で高校1年生になる勇人の娘である彼女は、一言で言ってしまえば完璧人間だ。成績優秀、運動神経抜群、極め付けは、雪のように白い肌に輝くような肩下まである黒髪。そして、猫の目のような丸くて綺麗な切れ長の大きい眼、薄いピンク色の唇。そんな妖艶という言葉がぴったりな彼女は毎日のように学校の男子の目を釘付けにしている。そんな娘に釘付けになっているのは学校の男子だけではない。外を歩けば誰もが振り向いて二度見をしてしまう程完璧なまでの女性だ。はやとはそんな男どもの一人でもあった。
「やーちゃん、今日もお越しに来てくれたんだね!わが愛しの娘よーー!」
勇人が弥生に飛びつこうとしたら、凄まじい速さの回し蹴りが飛んでくる。
弥生は空手もやっていた事があり、とにかく速い、そして綺麗だ。この綺麗というのに色んな意味があるというのは置いていおこう。
ハヤトも凄まじい反応速度で足を片手でつかみ、反撃を繰り出すかと思いきや、キーボードを打つ時のような嫌らしい動きをした手をソワソワソワと足から脛へ、脛から太ももへと伸ばした。
「キャーーーーッ!!!」という弥生のなんとも可愛らしい声を聞きながら、むふふっといういかにもあの有名な変なおじさんがしそうな嫌らしい笑みを浮かべさらに上をと手を伸ばそうとしたその時、「えいっ!」という可愛らしい掛け声とともに勇人は気がついたら床に顔面を強打していた。
「パパ…。今日も自分の娘に何やってるのよ…。今夜相手してあげるから私で我慢しなさいよねっ」
「あーー、もうっ!!そういう話は夜二人だけでしてくれる?パパも毎日毎日いい加減にしてよ!もう起こしてあげないよ!?」
弥生は、スカートの裾をパタパタと整えながら、弥生が勇人の頭をぐりぐり踏み続けていた。そんな勇人は、娘を助ける為なのか、唯嫉妬をしていたが為の攻撃だったのか分からないが、奈美の渾身の鉄槌をもらい床に泡を吹いて倒れていた。勇人が泡を吹いて倒れていた本当の理由は、前に勇人がやってほしいと頼んでいた事を、サプライズで実行してくれた奈美が裸エプロンだったというのはまた別の話だ。
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勇人は、40歳既婚、一応大手企業に勤めるどこにでもいる普通の会社員だ。愛する妻、娘のために毎日せかせかと汗水…は垂らしていないが、普通に働いている。今日もいつものように朝食をとり、家から1kmの道のりを駅まで歩き、いつもと同じ時間の電車に乗り、会社に出勤していた。家では妻と娘にダラダラな勇人も、会社ではまじめに、今週末にある会議のための資料をまとめているところであった。
「はやとさーん!今日のお昼一緒にどうですかー!」
12時のチャイムが鳴った直後、椅子を後ろにすっ飛ばすような勢いで立ち上がり、走って手を振りながら後輩の女社員Aが勇人を昼食を一緒に取らないかと誘ってきた。女社員Aは、毎日のようにこうやって勇人を誘ってくる。もちろん色んな意味でだ。今日もいつもと同じように、溢れんばかりの笑顔で近寄ってきていた。そんな時勇人は女社員Aの後ろに"何か"を見たような気がした。
(……あれ?。見間違い……だよな…?)
「今日は資料をまとめないと行けないし、どうせ残業だし、今ちょっとだけ仮眠とるから無理だわ。お前も俺みたいなおっさん誘わないで同僚と飯でも行ってろよ。男がいいながら、その辺に優秀でかっこいいやつたくさんいるだろーが。」
「んー、はーい。つまんないのー」
勇人は、見間違いか確認するために目を擦ってしまった動作を、眠いから擦ったという感じを醸し出し今日も誘いを断った。そんな勇人をみて女社員Aは、しょうがないかと渋々納得しながら、ブツブツ愚痴を吐き自分の席に戻っていった。言うまでもないが、勇人は女社員Aの誘いを一度も承諾した事はなく、常に幸せそうにむふふっと妻と娘の事だけを考えている・・・・・・変なおじさんだ。
(うーん……疲れてんのかな…。さっきあの女の後ろに"何か"見えたような気がしたんだけどな…)
昼休憩の時間が終わり、周りの社員達も午後の仕事の時間になり、せかせかと自分の席に戻り仕事を再開しだした。さっき見た"何か"が頭から離れない状況の中、休まずひたすら資料をまとめていたおかげか定時で仕事を終える事ができ、勇人は帰路に着くことができた。いつも勇人は定時であがるが、それは決してサボっている訳ではなく、家で待つ妻と娘を安心させる為に、時間内に集中して仕事をバシバシ終わらせる事ができているからだ。なんだかんだで、勇人にあたりの強い弥生も、そんな勇人の事が大好きなのだ。
いつもの電車、いつもの駅から自宅への帰り道、いつも通りの歩行速度。だが、何かいつもと違う違和感を感じながらも、勇人は早歩きで駅からの道のりを歩いていた。駅から家までの道は、駅を出てまっすぐ1キロほどまっすぐ歩いて一回左に曲がり、50メートル歩けば到着するというさほど長い道のりではない。勇人は、違和感を感じながらも早歩きで1キロ歩き、いつもの曲がり角を曲がろうとした。
「おとーーさーーーん!」
"止まってっ!"
(はっ!?)
弥生の声が聞こえたかと思ったら、いきなり頭の中に声が聞こえてきて、びっくりしながら後ろを振り向いた。しかし、そこには誰もいなかった。今日はやっぱり何かが変だとなんともいいがたいような不安に襲われ、今の何なんだよと心の中で文句いいながらも振り向きいつもどおり曲がり角を曲がろうとした。そしたら、目の前を大型トラックが、40キロ制限の一時停止を止まらず80キロは出ているのではないかという速度で走りさっていった。
(ちっ!あぶねっ!え、もしかして、今の声に助けられた…のか…?)
ドッッッガァーーーーン!!!!!
さっき目の前をとおり過ぎていったトラックが、ちょうど民家に突っ込んで大惨事になっていた。野次馬が馬鹿みたいに集まってきてすぐに遠くの方で救急車やパトカーの音もきこえてきた。勇人はさっきの声の衝撃と、目の前のトラックの事故の事で自分の娘の声が聞こえたという事など完全に忘れ、さっきの運転手大丈夫かななどというような事を考えながら自分の家へと向かって歩き出した。
「ママー、ただいまー!」
「パパお帰りなさい!今日は一段と早いわねー」
「おう!ママとやよいの顔が早く見たかったからな!」
「パパ大好きよ!じゃーあ、ご飯にする?お風呂にする?それとも…」
そんな感じでこの馬鹿夫婦は、毎日のように飽きもせず同じような会話をしていた。しかし、今日色んな出来事があったせいか勇人は「今日はなんだか気分が悪いんだ」と、その誘いを断り靴を脱ぎ自分の部屋へ向かおうとしていた。
「どおしたの…大丈夫?」
勇人をいつも見ている奈美は、その異変を感じ取り、凄く不安そうな表情で勇人の事を心配していた。本当に心配しているそんな奈美の心情にも気づかず、「うん、ちょっと休めば大丈夫」とだけ言い残し、自分の部屋へと向かうのだった。
神無月家はごくごく普通の一軒家だ。リビングが一階にあり、二階に勇人と奈美の寝室。そして、今階段を上がり向かっているのが勇人の趣味室であり、仕事場であり、要するに勇人の自室だ。勇人はパソコンの前に座り、一息つく。娘に煙草くさいと言われたのにショックを受け、最近買ったばかりの臭いがあまりしないと言われるアイカスに煙草を入れ、スイッチを押した。ふぅーーーっと、気持ちを落ち着かせる為にアイカスを吸って吐き出し、溜息を吐きながら今日の事を振り返っていた。
(今日のあの変な"何か"といい、あの声といい、トラックといい、なんなんだよ……。)
思考の渦にはまり、いくら考えてもそこから抜け出せなったので、とりあえず風呂にでも入って夕飯を食べに行こうと重い足を浮かせて立ち上がり、下に向かって階段を降りていた。その時…
”プルルルルルルルル”
家の固定電話はなり、奈美が電話に出て話している内容が聞こえてきた。
「はい、神無月です。」
「……」
「え、は、はい。わかりました。すぐに向かいます。」
(??何の電話だ?)
何の電話なのかと不思議に思いながら部屋と入り奈美に電話の内容を聞こうとし時、奈美がいきなり慌てて寄ってきて、物凄く焦りながら今の電話の内容を語りだした。
「パパ!やよいが、やよいがっ!!」
「やよいがどおした!」
「トラックにひかれたって……。」
「は!?」
(まさか!!あのときの……)
「救急車で運ばれて今緊急治療室に入ってるらしいんだけど、かなり危ない状況だから今すぐ着てくれって…。」
勇人は一瞬放心状態になったが、すぐに元に戻り「…とにかく、いこう。早く車に乗れ!」と急いで準備も何もせずにそのまま、外に出たのだった。
(くそ!何なんだよ今日は!ふざけんなよ!)
二人はすぐに家に一台しかない車に乗り込み、弥生が運ばれたという病院に向かい車を走らせた。奈美は、触覚をなくした蟻のようにパニックになっている。そんな奈美の手を、弥生なら大丈夫だと手をぎゅっと握りながらもまだ思考の渦から抜け出せないでいた。しかし、そんな事考えていても分からない物は分からないという結論に落ち着き、とにかく今は弥生の無事を祈って車を走らせた。速度制限?警察?そんなもの知らんというような運転で一分でも早く病院に着くようにとにかく急いで向かったので、普段20分かかる所を7分でつく事ができた。
(頼む。無事でいてくれ。頼む!)
病院に到着すると、車の鍵をかけるのも忘れ、何年ぶりかのようなダッシュをし、病院に中に入った。奈美が周りの目を何も気にしないかのような、いや、弥生の事以外頭になく、「やよいー!!」と叫びながら」受付の方に走り出した。ちょうどその様子を見ていた看護師が、「神無月弥生さんのご家族ですか?」と走ってよってきて、「こっちです。」といいながら早くきてくれというかのようにエレベーターも使わず階段を走って登り、案内をしてくれた。久しぶりのダッシュと心配で、胸と肺が張り裂けそうになりながらも、身体に鞭打って重い足取りでついていく。到着した時には二人とも、ひどく疲れきった表情でぐったりとしていた。しかし、それでも落ち着かない二人は状況は、どうなんだと看護師を焦らせたが、申し訳なさそうに「ここで、お待ちください。」とだけ言い残し、看護師はすたすたと去っていった。看護師に案内された場所は、集中治療室と書かれてあり、ドラマなどでよくみる治療中という書いてある所にランプがついていた。
「パパ・・・・・」
奈美が、震えながらも無理やり喉から掠れた今にも消えてしまいそうな声を出して、勇人に縋り付く。勇人は、奈美を安心させようと背中をさすり、もう片方の手をぎゅっと握り締め、無事でいてくれと必死に懇願した。
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弥生が生まれたのは勇人と奈美が24歳の時だ。同じ大学で知り合った勇人と奈美が結婚して初めてできた一人娘だ。二人は弥生が可愛くて可愛くて仕方なく凄く大事に過保護に育てた。弥生は二人の愛情をもろに受け、両親二人とも大好きな子に育っていった。
実は、勇人は物凄く運動神経がいい。勉強は全くできなくて、よく大学の頃は奈美に勉強を教えてもらっていた。顔は標準より少しいいといった所だろうか。元々童顔だったせいもあってか、老けてからモテるようになったという感じだ。
奈美はというと、勉強は物凄くできて頭がいい。顔も大学のミスコンで優勝する事もあり、すごく整って綺麗な女性の大人という感じだ。ミスコンで優勝しただけあってスタイルも抜群で大学内でも注目を浴びていた。そんな男どもの高嶺の花とでもいうかのような奈美に猛アタックしていたのが言うまでもない勇人である。だが、高嶺の花過ぎて、意外と告白などをされたことがあまりなかった奈美は案外ころっといってしまったというのはまた別の話しだ。
そんな勇人と奈美のいいとこ取りをしたかのように生まれ育った子が弥生である。弥生はなんでもでき、完璧である代わりといってはなんだが、抜けてて天然なところがある。それにファザコン、マザコンだ。これを学校の男子達が知ったらもしかしたら、モテモテの弥生の見方も変わるかもしれない。でも見方を変えれば、とても両親想いのいい子とも言える。雨の日勇人が傘を忘れて会社に行った日、勇人が残業で帰るのが11時過ぎになってしまったのに、6時くらいから傘を持って帰ってくるのをずっと待っていたなんてこともあったほどだ。そんな弥生を、二人は本当にとてもとても大事に育ててきた。
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時間はどんどん過ぎ去って行き、3時間が経過した。そんな時、治療中のランプが消えた。勇人と奈美はすぐに立ち上がり、ドアの方を二人揃って色んな心情の中じっと見ている。二人には、その一瞬が何分もの長い時間に感じられ、居ても立っても居られなくなり、自分達から歩き出そうとした。そんな静寂を終わらせる運命の扉がウィーンと音を立てて静かに開かれた。そこから出てきたのは、いかにも出来そうな顔をした、50代くらいの医者だった。そして、二人の前に歩いてきて、重い口を開けて言葉を出そうとする。何も聞きたくない、大丈夫問題ないという一言だけでいい。他には何も聞きたくない。最悪障害やらが残ってもいい。絶対に最後まで面倒みる。そんな事を勇人は考えながら、またも一瞬なのに、その医者が喋りだす時間が永遠のように感じた。
「残念ながら―――――」
耳を塞ぎたくなった。一番聞きたくない言葉を一番最初に発した医者をぶん殴りたくなった。この先の言葉が後遺症とかであってくれと心から思い、歯がギシギシと音を立てるほど祈りながら、目もぎゅっと瞑り、勇人は奈美の手をぎゅっと握る。普段であれば殴られるであろう力を込めて握っているのに奈美も思いっきり力を込めて握り返してくる。二人は、神様に天罰をこれから下される囚人のように身を固め、医者の次の言葉に耳を傾けた。
……………
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(…………あれ?)
医者がいつまで経っても言葉を発さないので、不思議に思い目を開けた。そこには静止された、音も何もない、写真のような止まった世界が勇人の目の前に飛び込んできた。
「いや……はぁ!?」
あまりにも現実離れしている現実に、勇人は裏返った変な声を出してしまった。頭の整理を追いつかず、というか、色々あってとりあえず訳が分からないから置いておいた事もまた頭の中から湧き上がり、勇人はパニック状態になっていた。後ろを向き、上を見て、下を見て、右を見て、左を見る。どこを見ても世界が止まっていた。そして、前を見る。いる・・・・・・。自分の前にいた医者のさらに前、自分の目の前に、今日会社で見た"何か"があった。ユラユラと浮いていて、全体にモザイクがかかったような黒く渦巻いているような、はっきりと何なんだか分からない。しかし、なぜだか分からないが、その"何か"があるではなく、いる。のだと勇人は確信していた。とりあえず、その"何か"に触れようとして見た。
"娘さんを助けたい?"
またあの声が頭の中に響いてきた。これも、何と言ってるかは分かるが、何とも言えない、モザイクが声にかかっているような、よく分からない声なのだ。だが、何故だか不快ではない。
「お前は誰だ??何の為にこんな事をした?俺に何かしてほしいのか?」
この謎の"何か"の正体、目的が分かれば、昼間の時の事、トラックの事故の時の事、今の状況の謎。全部解決するのではないかと思い聞いてみたが帰ってきた答えは、
"それは教えられない"
さらに謎が深まり、頭痛がしてきた。が、今はそんな事どうでもいい。娘はどうなったのかを聞きたいんだと焦り始め、叩けば医者が動くのはではないかと色んな所を叩いた。ちょっと叩いている時に勇人が興味半分で笑いながらあれを叩いていたのは置いておこう。しかし、それでも世界は止まっていて何も動かす気配もない。片方の手は奈美と握ったまま世界が止まっているので動かせずにその場からは動けないで居る。どうしようもなくなり、考えようとした時、勇人はパニックになってスルーしていた事を思い出した。
(あれ…?こいつ…助けたいかって聞いてたよな…?)
"そう、そう言った"
「おっわ!!心の中読むなよ…」
心の中を読まれた事に動揺しながらも、希望が垣間見えた事に嬉しくなり、"何か"に手を伸ばす。だが、触れる事ができずその手は空を切った。目の前の"何か"が何なのか、信用してもいいのか、この非現実的なこの状況も訳が分からない。でもなぜか勇人は目の前の"何か"を信用する事ができた。なぜそう思うのかは本人にも分かっていない。だから、勇人は今考える事、望む事、それは娘の弥生を救う…ってそもそもまだ弥生がどうなったの分かってないじゃないかと気づき、「ていうか、」って言おうとしたら、また時間が動き出した。
「娘さんの弥生さんは、連れてこられた時にはすでに大量に出血しておりまして、内臓も複数破裂、さらに、体中骨折だらけで…最善は尽くして、なんとか一難は去りましたがもう時間の問題かと…大変申し訳ございません。」
「ぁ、ぁ……」
奈美が顔○しのような声で震えている。いきなり世界が動き出して放心していた勇人も現実を聞いて、頭が真っ白になった。その時、シーーーーーーンと音が何もしなくなり、また世界が静止した。
"これで分かった?もう一度聞く。娘さんを、いえ、弥生を助けたい?"
「俺に出来る事が、助ける事ができるなら、なんでもする。頼む。やよいを絶対に助けたいんだ。お前に助ける事が出来るなら、助けてくれ…」
"なんでも?"
「あぁ、なんでもだ。」
"その言葉を待っていたわ。ふふふ"
ザアアアアアアアアアアアアアアアアアッ
ブツンッ
ノイズのような雑音がいきなり鳴り出し、止まった世界が真っ暗になった。そして、勇人の意識は、闇の中に消えていった。
こまめに修正すると思います。。。