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終わらぬセカイ  作者: 真翔
1/3

変わらぬ世界

『 お は よ う 』


モニターから聞こえるキミの声。

それだけで嫌気が指した。嫌気が指せる、と言うことは

まだ知性や理性は保たれている、と言うことだ。

その事実に少しだけ安心する。


『 調 子 は ど う だ い ? 』


良い筈がない。最悪だ。心からそう叫びたい。

だが、相手の機嫌を損ねるのは面倒なことに繋がる。


「普通。」


淡々とそう告げる。そう。と、キミは言う。

いつもの会話。変わらぬ風景。どう頑張っても抗えぬ日常。

辺りを見渡せど視界に入るのは大きなモニターと

必要最低限の物が揃った殺風景な部屋に一輪の花。

この花・・・なんて言うんだろう。


『 今 日 は 外 に 出 掛 け よ う 』


・・・どういう風の吹き回しだろうか。珍しい。

もしや、死期が近いのだろうか。


『 そ ん な に 驚 か な く て も 』


呆気に取られているとキミにそういわれる。


「・・・別に。」


心が躍るのを必死で抑えて着替え始める。

嬉しそうだね。とキミが言う。いつもは耳障りな声も

浮かれているからか不思議と嫌気はしない。


『 僕 も 一 緒 に 行 く け ど 良 い ? 』


一瞬考えたが外に出られるなら正直なんでも良い。


「あぁ。」


嬉しそうにキミが笑うとガチャリ、とドアの開く音がした。

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