第一話 里菜パニクる
初執筆です。知識経験0からのスタート。いきなり読める文を書き上げられるとは思っていません。
チャレンジして失敗する所から始まるのです。
それでもコツコツ取り組んでいき、いつしか読んだ人が楽しめる作品も執筆できるようになれたら嬉しく思います。
『…動設定を変更しました。』
『【中央語自動通訳】を取得しました。』
『【才能獲得(10)】を取得しました。』
音が聞こえる。浮遊感がある。視界は真っ白。頭がぼーっとしてる…
《今は眠るといい。麻木 里菜》
素直に意識を手放す
背中に違和感が、というか仰け反った体勢が辛い。横に転がり、草地に手をついて体を起こし、顔を上げると柔らかな日差しに包まれた草原が広がっていた。思わず深呼吸。うん、空気が凄く美味しい。どうやら草原の真ん中でうたた寝していたようだ。
…草原?
「はいぃいい!?」
あり得ない光景に思わず素っ頓狂な声を出してしまう。落ち着くため思い返せるだけ思い返してみる。
確かいつも通り、一限に間に合うよう自宅を出発して、8:23発の電車の空いてる席に座って、降りる駅まで目をつむっていて、そのあと空気みたいな水に包まれて浮いてるような浮遊感の中で上手に喋る人工音声みたいな声が、中央語自動なんたらとか、技術がなんたらとか言っているのを聞いたあと、フルネームで寝るよう誰かに言われて、寝て起きた。
…なんか途中から怖いし、色々イミワカンナイ!
とにかく電車内から草原のど真ん中で寝るまでに何があったかわからない。
誘拐されたにしては草原というのは不自然だし、何より近くに人がいない。
夢にしてはリアリティがありすぎる。頬をつねって確認するまでもない。
魔法?…理系学生の端くれとしても、2年生に進級してるのに早くも非科学的な思考をしてしまったのがくやしい。でも東京でこんな見渡す限りの自然なんてあるとは思えない。理由はともかく都心かなり離れた草原まで運び出されるまで寝こけてた?そういえば今何時だ?
慌ててスマフォを取り出す。4月21日(火)8:51
新学年になって早々実習科目に遅刻してしまいそう!電波も圏外だ。あーあ後で怒られるんだろうなぁ…てか30分程度でどうやってこんなにも空気の美味いところまで連れ出したんだよ。
「空気が美味い!この空気を作ったシェフを呼んできてくれたまえって君たちが作ったんだよね〜ありがとう。とても美味しいよアハハハハハーー」
もう嫌だ。色々考えるのが辛い…なんか泣けてきた。
さわさわと優しく慰めるように風が頬を撫でていく
もし本当にここに来るのに魔法を使ったのなら魔法なら私も使えるようになりたいと思う。この際全力で現実逃避しようか。
「私も魔法が使えるようになりたーい!」
『【魔法適性】を獲得しました。【才能獲得(10→9)】』
「………はぁ?魔法適性ってなによ!ふざけないで!あなた私が微睡んでいるときも似たようなこと言ってたわね!本当に言葉にするだけで魔法が使えるようになるならあと9回でも100回でも言ってやるんだから!私も魔法が使えるようになりたい!私も魔法が使えるようになりたい!私も魔法が使えるようになりたい!私も魔法が使えるようになりたい!私も魔法が使えるようになりたい!私も魔法が使えるようになりたい!私も魔法が使えるようになりたい!私も魔法が使えるようになりたい!私も魔法が使えるようになりたい!…はぁ、はぁ、はぁ…戯言に付き合ってあげたんだからなにか言ったらどうなのよ!こそこそ私のことバカにしてないで姿見せて堂々とバカにしなさいよ!ついでに誰がどうやってここまで連れてきたのか教えなさい」
途中まくし立てたせいか頭がクラクラしてしまった。混乱した気持ちをどこにぶつけたらいいかわからずに現実逃避していたが、朧気な記憶にある不審な声が聞こえたせいでつい、矛先が向いてしまった。
じっと待っていても反応がないが、その間に大分落ち着いてきた。遠くの方で何度も犬が遠吠えしてる声しか聞こえない。私が負け犬の遠吠えよろしく騒ぎ立てたから犬も反応して遠吠えしてるようでなんか面白くない。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
大変読みにくかったと思います。
次回のエントリーナンバー2の子の作品を書き始めた時に進歩したかな?と赤ペ◯先生になったつもりで再び一話を読んでくださると幸いです。
審査結果も書いてくだされば神妙な面持ちで読ませていただきます。