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家での状況確認

二人と別れた猛は神社の事務所にて事務員と話をしていた。


「・・・ってことです。何か聞いてませんか?」


「悪いけど、私は何も聞いてないわ。もう少しで社長が帰ってくるから聞いてみれば?」


「そうですね。・・・後、報酬はいつも通りと社長に言っといてください。それから、冬華ちゃんのお札も消費しているのでストックを出しといてください。」


「了解。ああ、おばさんが帰ったらお風呂に入るようにって言ってたわよ?何でも少し汗をかくかもしれないと思うからって。・・・遂に冬華ちゃんとシちゃった?」


言われた猛は苦笑して


「いえ、学生の内は手を出すつもりはありませんよ。最低でももう少し戦力が整わ無いと。冬華ちゃんは大事な戦力ですから、大事な人でもありますが。」

(本当はさっさとシたいけどね。)

と、前置きして


「恐らく母さんは、神徒の数を頭に入れてから予知をしたのでしょう。母さんの場合は予備知識が無い方が予知がずれ難いですから。固定概念の問題ですね。」


「なーんだ、つまんない。ま、取りあえずおばさんに顔を見せて、安心させてからお風呂に入ってきたら?確かに少し汚れてるしね。」


「そうですね。では、失礼して。」


そういって、自宅の風呂へと向かった。


その後ろで


「チッ、面白くない。冬華ちゃんを弄るネタになると思ったのに。」


という愚痴を敢えて無視しながら。







それから30分後冬華が帰ってきてすぐ社長も帰ったので、三人で夕食を取りながら会話をすることになったのだが。(母さんは婦人会に出席しており留守、兄妹も今日はそれぞれ友人宅にお泊り)


「・・・え?では、彼女は今日から来る事になっていたバイトだということ?聞いてないんだけど父さん?」


「ああ、実は彼女の父親が知り合いでな。ちょっとした偶然で娘の裸を見てしまった時に、彼女の丹田にある力溜まりを発見したと言って相談されてな。仕方ないので家で訓練、授業、仕事を引き受ける事になった。勿論、ある程度の知識と実力が付くまではバイトという形で事務員としてだ。まー、緊急時には数の少ないチームに臨時要員として加え、実戦経験も積ませるつもりだがな。」


「しかし、それなら予め言ってくれれば今この場で説明できたでしょうに。猛が説明する手間も省けたのではないですか?」


冬華がそう不満を言ったが


「それはワザトだ。教えるのも勉強だし、何より何時の時代もサプライズの方が印象に残る。今回の様な実力が必要な仕事の場合は特に実力的な印象が一番だ。・・・実際、申し分なかったのだろう?」


「ええ、臨戦態勢の状態だけでも十分な戦力の実力だった。後は個別の能力の問題だね。飛び道具何かも扱える能力ならいいな。・・何故か内の学校の関係者は前衛と後衛ばかりで偏るから困った者だよね。」


「ま、そういうな。その代りほぼ均等に前衛と後衛がいるから安全地区に2人と危険地区に4人という風に配員出来るんだから。・・・偶然にもお前が任務中に助けた者ばかりというのが不思議なのだがな。」


「そんなの知らないよ。それに僕だって、態々男まで助ける事になるなんて思わないし。助けるなら全部女の子が良いよ。しかも、冬華ちゃんみたいに可愛い子が。」

(ほんと、なんで男なんか助ける事になってんだろ。ムカつくことに数回も。)


横でその会話を聞いていた冬華が顔を真っ赤にしながら


「私はどっちでも良いぞ?学園では無理でも、仕事中にさえ私に構ってくれるなら。今日の桜花にしたって、見た感じ猛に惚れてる感じだったからな。猛に自覚は無くても、何処かで何かしたんじゃないのか?」

「・・・記憶にはないね。ま、まだバイトとなんだし、戦力として地区に配置するようになれば役に立つかどうかは分かるでしょ。」


「なら、バイトとしては認めるという事で、本人次第では雇うという事でいいか?」


「良いかどうかは父さんの権限でしょ。一応、僕も立場としては雇われ者だよ?」


「「お前にその自覚があったのか!」」


何故か二人からそう言われた猛であった。


「では、私はお風呂を頂いてから猛の部屋にお邪魔する。夜食と参考書の用意を頼む。」


「解ったよ。・・・一応言っとくけど、下着で来ないでね?次の日が大変なんだから。・・・冬華ちゃんが普段の学園でいる時の状態で僕の部屋から出てきたら、皆勘違いするのは当然なんだからね?」


「ああ、あの時は笑えたな。まさかあそこまで驚かれるとは思いもしなかった。やはり、普段も慣らしといたほうが良いのか?」


「それは任せるよ。人のモチベーションはそれぞれだから。変に意識すればボロが出るから、変えないほうが良いんじゃない?」


「猛がそういうなら、そうしよう。」


「じゃ、後でね。」


「うん。待っててくれ。」


と、恥ずかしそうに真っ赤になる冬華


「そのタイミングで真っ赤になられると、男としては困るんだけど?」


「・・・困られるほど魅力が無いか?私は。」


「あるから言ってんの。襲っちゃうかもしれないでしょ。」


「いいぞ?」


「僕が気にするの!もう・・・早く行ってきなさい。さもないと口聞かないよ?」

(襲って、もし妊娠したら、面倒事のオンパレードなんだから。)


「!それは困る、では後で。」


「うむ。それでよし。」


そうして風呂に行く冬華を見ていた猛に父が


「あれから5年でよくもまあ、あれだけ心を開けるようになったな。偉いもんだよ、お前のカウンセリングは。」


「けど、僕以外ではまだ完全には開いてないから、油断は出来ないけどね。」


「それは時間が解決する問題だ。」


「まあねー。」


とその後もたわいない話で盛り上がり、夜食を作って冬華と勉強をしてから夜は更けていった。




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