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私的執筆考  作者: 花街ナズナ
39/70

「悪魔は蒼ざめた月のもとに」執筆考(2)


良いほうの予測は当たらない。


それに反比例し、

悪いほうの予測は驚くほどの的中率を見せる。


個人的に思っている人生に関する私見です。


さて、

前述した通りで、今回の作品は悪いほうに予測した通り、今まで書いてきた作品の中でも飛び抜けて不人気です。


とはいえ、失望感はありません。

何せ、予測はしていましたから。


もともと、この作品はライトノベルにおける王道と呼ばれる要素に対するアンチテーゼとして実験的に書き始めた作品です。


その点から言って、期待そのものを書き手である私自身がしていないのですから、まあ結果は単に(思った通り)だったというだけ。


それ以上の感想はありません。


とはいえ、説明は必要でしょう。

この実験に関する説明。


つまり、王道要素をどのように曲解してこのようにいびつな作品を書いたのか。


多分、読まれた方々が一番首を傾げたのは(チート)の要素についてだと思います。


ここをひとまずはご説明させていただくことにいたしましょう。


チートとは、本来の意味からいうと(Cheat)……詐欺師、または詐欺や不正行為そのものを指す英語です。


これがゲーム用語として変性してゆき、現在、広義に使われている意味合いになりました。


もうお分かりかと思いますが、私はこの作品に関し、チートを本来の言葉が持つ意味として扱っています。


無論、意図的に。


正しい意味を知らせるため?

いいえ。


私はそこまで傲岸不遜でも厚顔無恥でもありません。


単に、ただ単に、ひとつの単語として受け止め、扱ったまでのことです。


言葉は時代や状況によってその意味を変えてゆく。

それが当たり前。


ですから、現在のチートという言葉に対する意味合いの変質に対して私は何も思うところはありません。


流れとしてそうなったのですから、そういう用法が定着し、使われるのは当然。


どこぞの頭が固い国語教師でもあるまいし、そんなことに文句をつけるような気は毛頭ありません。


ただ、


それなら同時に、本来の意味として扱うのも私の自由。

そうして書いたのが今回の作品だと、それだけのことなわけです。


今回の作品をお読みくださった奇特な少数の方々ならもうお気づきでしょうが、この作品内には不正行為が敵味方に限定されず蔓延しています。


いわば私流のチート。


間違ってはいませんが、タグを見て読んだ方の大半は恐らくお怒りのことでしょう。


思ったものとは違う。

どこがチートなのか。


そんな思いで怒りを募らせた方もいらっしゃるかもしれません。


我ながら意地が悪いですが、言わずもがな、それが私の狙いです。


仕掛けを打って作品を書くのは私の癖であり、楽しみのひとつ。

無論、そこは賛否両論になるのは覚悟の上で。


失望された方々には申し訳ないとは思いますが、だから作風を変えるほど私も人間が出来ていません。


気楽に、頭を使わず読めるものがご所望でしたら、私の作品は不愉快になるだけでしょうから避けてお読みにならないほうがよろしいでしょう。


しかし、

付け加えて申し上げておきます。


自分で言うのもどうかと思いますが、私は底意地の悪い、性格の捻じ曲がったひねくれ者だと自負しています。


前述した通り、チートをどちらの意味で使おうとも自由。これが私の考え。


ですから、

私は一言も(一般的な意味でチートを扱わない)とは言っていません。


さらに重ねて言うなら、

(敵味方のどちらがチートか)も、何ひとつ明言していません。


少しばかり回りくどい言い回しになってしまいましたが、簡単に言えばこういうことです。


予想や期待を裏切るのが一度だけとは決まっていない。


そういうわけです。


おっと、

無駄に下らないヒントを出し過ぎましたね。


ともかく、


拙い文章と、同じくらいに拙い引っ掛けで脳疲労を起こすのをためらわない奇特な方々には今後ともに忍耐強くお付き合いをお願いいたします。


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