「ようこそ、虎子ヶ原学園迷宮部」執筆考(1)
作品の投稿間隔としては約半月。
新作という点で言うなら、約一か月半ぶりの連載です。
思っていたよりも早く新作を投稿できることになったのは喜ばしいことなのですが、その理由が(風邪をひいたから)というのが、いかにも私らしいなぁと思います。
生来、風邪はひきやすい体質(平たく言えば虚弱体質)ゆえ、年に二、三度は風邪をひくわけなのですが、特に熱が39度を超えるほどの強烈な風邪をひくと、脳がバグを起こして体のリミッターを完全に解除してしまうという極めて危ない特徴があり、この状態になると、一切睡眠も休息も取らずに動き続けられるようになるという、良いのか悪いのかが分からない不思議な性質を持っております。
おかげさまで短い(約七万文字程度)連載小説を一本、約十日ほどで仕上げられました。
書き始めたきっかけは、さるライトノベルの小説賞に応募した際にいただいた評価シートの内容です。
カテゴリーエラー。
簡単に言ってしまえば、あなたの小説は骨組みの時点でライトノベルの枠からはみ出ていますよと、そういうことでした。
まあ、自覚はしていたのですが……。
一度でも私の書いた小説に目を通された方ならばお分かりになると思いますが、私の小説はお世辞にもライトノベルにカテゴライズできるような代物ではありません。
そのくせ、いわゆるライトノベル的なものを拒絶するようなところが私にはあります。
美少女ゲームの延長線のような内容。
水戸黄門を想起させるほどの絶対的テンプレート。
分かっています。分かってはいるんです。
問題なのは、そうした制約の中で、どこまで自分の色を出せるかなのだと。
そういったわけで、
遅まきながらもライトノベル(的)なものに準拠して私が小説を書くとどうなるのだろうかと、試行錯誤して書いたのが今回の作品です。
……とは言うものの、
相変わらず、私は実際のライトノベルというものを一切読んでいません。
常に想像上のライトノベル。
ただ、編集の仕事をしている知人の教えによれば、必要な条件は三つ。
(1)主人公は男子校生。
(2)舞台は出来る限り、学園もの。
(3)「萌え」を盛り込む。
なるほど、とてもシラフでは書けそうにない条件です。
そこに今回の風邪。
考え方によっては好都合だったのかもしれません。
と、いうわけでして。
リミッターの外れた自分の身体をいいことに、普段ならばとても無理というほどに譲歩して書き上げた今作。
思えば、数少ない私の小説を読まれている方々にとって、必ずしも好ましい内容かどうかは疑問な作品でありますが、これも手慣らし。
大体、条件の(3)に至っては、私が「萌え」というものをまったく理解していないから書くこと自体不可能でしたので、どこまでも似非の領域を脱していません。
しかし、気分を悪くされる危険性も多々ありますが、自分としては精いっぱい、枠の中で足掻いたつもりです。
ただまあ……、
大抵、そういう努力は報われないように出来ているのもなんとなく承知しています。
かといって、照準をライトノベルに絞って小説を書いている以上、こうした冒険は不可避なもの。
どうか、読者の皆様には温かい目で見守っていただきたいと願うばかりです。
追記
剣客少女に続き、今回も悪戯心から、私の落書きを挿絵として挿入しています。
お見苦しいとは思いますが、これまた出来得れば温かく見過ごしていただけるとありがたいなと思う次第。
それでは、
今現在、私を襲っている強烈な頭痛と吐き気が治まりましたら、またご報告をさせていただきたいと思います。
敬具