「剣客少女 -Girly Edge-」執筆考(5)
何が混乱すると言いまして、ここ一週間ほどのこの作品のアクセス数です。
前回にもお話ししましたが、またもや(しくじったなぁ)と思い、もはや読者様の新たな獲得は完全に諦めていたのですが、不思議なことにここへきて、突然に閲覧者数とPV数が単純に十倍まで膨らんでいます。
一体どういったところがそうした現象を引き起こしたのか。
相変わらずですが、読み手の方々の心理は基本的に感想でも書いていただけないと分かりませんので、書き手の私には永遠とも言える謎です。
時期的な判断で言うなら、内容としては紅葉が自らの生い立ちを語ったあたりからでしょうか。
しかし、私的にはこの流れがさほどに大きな吸引力を生むような展開とも思えず、混乱することしきりです。
閑話休題。
この作品は出だしが長いとの批判を知人から受けましたが、ラストまでの流れもまた長い作品となっております。
ある種のイジワルですね。
まあそれは冗談としても、我ながら頭と足が胴体と比して妙に長い作品なのは認めます。
ただ、理由無くそうしたわけでは当然ありません。
以前にも話した通り、ファンタジーな……もしくは、荒唐無稽な世界観だからこそ、逆にリアルな感覚を取り入れたい。
ファンタジーだから。
ゲームだから。
異世界だから。
そうした言い訳で、何でもありの話を書くのは実際、ラクですし、楽しいかもしれません。
でもそういう甘えが筆を鈍らせるのでは?
そんな危機感も抱きます。
私は夢と現実をどこまで混同させることができるかが、書き手の腕の見せ所だと思っています。
それゆえ、常に読み手の方に、その場にいるような空気感を味わっていただけるように努力しているつもりです。
とはいっても、実力不足でそんなことを願って書くのもおこがましいとは自覚していますが……。
ともかく、
この作品を読んで、もしも自身の学校生活に重ね合わせられる部分がひとつでもあったとしたら、それだけで私としては満足です。
目を開けてみる夢。
この世で一番楽しい夢とは、そういうものだと私は思います。