ヴァルキュリア改訂版執筆考
きっかけはさる知人の方のちょっとした意見でした。
「短すぎる」
ある意味、これは想定外なご意見でした。なにせ私はさらっと読める短編を書こうとしたわけですから。
しかし、人様の意見は貴重です。人間はどう頑張っても主観でしかものを見ることが出来ません。ゆえに、第三者からの客観による指摘はとてもありがたいものです。
早速、私は推敲前の原稿に再度目を通し、削りすぎたと思われる部分を復元、もしくは加筆していきました。
特に知人の方の意見から、主人公バルタの軍時代、グラドの生い立ち、老人との会話などに多く加筆し、最終的には物語のラストまで変えるに至りました。
実際に手を加えてみて感じたのは、確かにこの程度の加筆を行わないと、主人公サイドへの感情移入が難しいなということに気づかされました。
そういった意味でも、知人の方からのご意見はとてもいい勉強になりましたし、また、小説の内容向上にも大きく貢献していただけたことに深く感謝しています。
ただ一点、これは完全な私自身のわがままなのですが、この小説はあくまで短編として書こうと思い立って書いた小説です。ゆえに、短編の域を出ないことを心掛け、なんとか三万文字以下に抑えるようにいたしました。
とはいえ、ラストを変えたことには多少の含みはあります。
お読みになった方ならお分かりと思いますが、もし自分がレギンレイヴルの立場だったとして、同じヴァルキュリアであるスカルモールドを撃退するほどの戦士を見過ごすでしょうか?
皆さんは改変したラストをどう受け止められたか、私は楽しくて仕方ありません。