「Mezzo terra」執筆考(2)
作風は気分に左右されるというのは自分でもよくよく自覚していたつもりでしたが、想像以上にそれが今回は悪いほうに働いてしまいました。
始め、コメディタッチの会話劇を書きたいと思って書き出したはずの「Mezzo Terra」も、いつも間にやらか方向を大きく見失い、なんとか最終回まではこぎつけたものの、完全に当初の趣旨を逸脱した展開。
いえ、考え方の問題かもしれません。
もしかすれば、私自体がコメディに向かない性質なのかもしれません。
元々、明るく楽しい話が書けない。恋愛が書けない。無い無い尽くしで書いてきたわけですから、こうした事態も思えば、織り込み済みの現実だったのかもと思います。
とはいえ、読者の方々が期待していた展開を完全に裏切ってしまったのは事実。
その点については、この場を借りて心から謝罪させていただきます。
まあそうは言っても、なってしまったものは仕方がありません。
これからもハッピーエンドなのかバッドエンドなのか分からない話ばかり書くことになるでしょうが、どうか皆様にはこのやたらとクセの強い書き手に今後もお付き合いしていただきたく、お願い申し上げます。