執筆考という名の独り言(3)
「本気になる」というのは言葉にするのは簡単ですが、実際やろうとするとそれはもう大変なものです。
それでさて、本気を出せたとして、その後に待っていることはこれまた困ったことです。
燃え尽き症候群とでも言いましょうか。
五月一日にすべての原稿を仕上げ、各小説賞に応募した時点でもう完全に抜け殻のような状態になっていました。
いや、過去形では言えないですね。今もまだ、抜け殻状態が続いています。
はっきり言って五月に入って以来、私は一切活字に触れていませんでした。
もう、文字を見るのすら避けるほど、体も心も文字に対してアレルギー反応を起こすところまで至ってしまいました。
しかし、離れていれば離れているほど、戻るのが困難になるのがこうした事柄の難しさ。
無理にでも書き続けないと、再開の機会を逸し、そのまま断筆という可能性すらあり得ます。
それはさすがに困りますし、私は別に書くのが嫌いなわけではありません。
というわけで、ようやくに今日から執筆再開とさせていただこうと思います。
とはいえ、こんな稚拙な駄文を書き殴るしかできない人間を待っていてくれる奇特な人がそうそういるとも思えませんが、考えればまだ執筆途中の作品が残っていることもありますし、それを考えてもやはり早期の執筆再開は絶対必要だろうと半ば無理やり筆を取った次第です。
しかし、ほぼ推敲だけで一か月を費やしたダメージは明らかに残っています。
しばらくは「ならし運転」。リハビリの感覚で書いていこうと思っておりますので、どうぞ気長にペースを取り戻すのをお待ちいただければと願うばかりです。