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二一○  作者: IQ9
5/8

メイド

 「本当に城の中だ」


「お帰りなさいませ王様」


息の合っているメイドたち。


「お帰りなさいませ王様、食事の準備は整っております」


完璧なまでの対応をする執事。だが今はそんな事に構っている場合ではない。


「おい!あいつを出せ」


「かしこまりました」


首輪に繋がれまるで物のように扱われている。そんな姿を見るだけで心がスッとした。ここからは殴る蹴るの暴力。橘の顔をした生きているただのサンドバック。


「もっと苦しめ。苦しめーーー」


「うぅあうぁあー、すいませんすいません」


その場に嘔吐してしまった…


「何吐いてんだよ、ゴミ、クズ、カス、………」


あらゆる暴言を言いに言いまくっては、立てなくなるまで殴る蹴るを繰り返えした。


「飯!!」


スッキリしたら腹が減る、3日目にしてやっとご馳走、まさにこの世のものとは思えないぐらいの美味しさ。


「うぅぅ…う」


なんと不愉快、この美味しい料理が台無しになる。


「おい!目障りだこいつを何処かにぶち込んどけ」


「かしこまりました」


「うぅぅ、すいませんすいま…」


 「まもなく30分でーす」


目の前の料理を急いで口に運び、扉を開ける。


「ふースッキリしたぜ」


急いでロッカーにより時計と携帯を手に取り時間を確認し店へ急ぐ。


「なんとか間に合うな(汗)」



 「おーい。ギリギリだぞ朝倉」


「すいません店長(汗)」


「最近疲れてるのか?お前にしては珍しいぞ」


「そんなことないですよ店長」


「そうか、明日は休みだからゆっくり休んどけよ」


「はい!」


「あとそれからさっき橘の親族で不幸があったらしいから当分休むそうだ今日は朝倉暇か?」


「一応…」


嫌な予感がした


「なら今日1時あがりだけど5時までなんとか頼む!」


やっぱりだ!しかし橘の変わりは腹が立つが、店長に頼まれたら仕方ない。


「わかりました」


「いや~良かった(汗)じゃ頼むわ」


渋々頼まれたが、ピークを過ぎると客なんてまるで皆無、しょぼいレストランの証だ、そんなこんなで5時を過ぎバイトを終え家に帰宅した。


 家に帰り風呂に入る、コンビニ弁当を食う、テレビを見る、パソコンをいじる、布団に入り寝る、いったいコレがこの先何年続くんだろうか。今のフリーター生活が急に恐ろしくなってきた。

 眠りから覚めると昼を過ぎていた、休みの日はだいたいパチンコ店に行く、今日もその予定だ。ゆっくりと仕度をしパチンコ店に向かった、財布の中は万札が5枚、いつも決まって角に座る、ものの30分くらいで確変を引き、見る見る箱を積んでいく。


「今日は調子がいいな」


精算すると20万近く勝っていた。


「さて、そろそろ行きますか」


時計台前公園にタクシーで向かった、着いたのは夜の7時ごろ。いつものように時計と携帯をロッカーへしまいトイレにはいる。心の中で行きたい場所を考えて扉を開いた。


「おかえりなさいませ」


「王様ーおかりなさいませ」


この聞きなれた声は青年だ


「おう!昨日はどこに行ってたんだ?」


「ちょっと街まで」


気分が良かったのであまり深く聞くのはやめた。


「今日はどうなさいます?」


「んー風呂に入るかな」


私はパチンコ屋で体や髪に付いたタバコの臭いを一刻も早く洗いたっかた。


「案内してやれ」


「かいしこまりました」


数名のメイドが付き添いにきた、内心ドキドキしながら風呂場へ向かった。


「お供してもよろしでしょうか?」


「あ、はい」


極度の興奮で声が裏返ってしまった、こんな体験は初めてだ。さすがに大きな城だ、風呂もかなり大きいスーパー銭湯が3つ位の大きさに浴槽が8つ、サウナや露天風呂などがちゃんとあった。メイド達が体を洗ってくれた、本当に極楽に行く気分だ。


「あーやっぱり風呂は気持ちいい」


「そうですね王様」


しかしこういうことは長く続かない。


 「まもなく30分でーす」


「やっぱりか…」


急いで風呂から出る時この世界にあってはならない物を発見しまった…












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