イリューストSide うろたえ
場の雰囲気が一気に代わり、僕は挨拶されたので一応頭を下げておいた。
「アルバン・イリューストです。」
「ラーシャよ。今朝はどうもありがとう。ここは・・・・・・本当なら敬語使うんでしょうね・・・・・・。」
僕が紹介するよりもはやくラーシャが答えた。
本当なら敬語を使うべきって・・・・・・どういうことなんだろう?
そういえばラーシャって敬語あんまり使わないけど、それにまさか理由なんてあるの?ないよね?
「・・・・・・ダルキリ・サンダーっす。」
僕が考え込んでいるすぐそばで、ぼそりとダルキリが呟いた。
「構いませんよ。確か、イリューストさんにダルキリさんと呼ばれていましたね?ラーシャさんは正式名がそれだけなのですか?」
「いいえ、だけどみんなあたしをラーシャと呼ぶの。だからよければあなたもラーシャと呼んでくれると嬉しいわ。」
ラーシャはにこりと笑った。
今まで見たことのない挨拶を交わすときの愛想笑いだった。
ラーシャってこーゆー顔も出来るんだな・・・・・・。
うん、話が反れたけど、とにかく姫巫女であるクラッジエさんが来てから本当に場の雰囲気がほんわかして、変わったんだ。
シェラさんはすごくほっとしている感じだ。
ラーシャは「さて、」と言って席から立ち上がった。―――この“さて、”が、さて、話を戻しましょうか、のさて、じゃないといいんだけど―――そして、こう続けた。
「自己紹介もお説教も済んだことだし、あたしは少し知りたい事があるのよね。クラッジエさん?で、いいのよね?」
ラーシャはそういってクラッジエさんを見た。
「はい、何でしょう?」
「本とかってあるのかしら?」
「ええ、ありますが・・・・・・。」
「借りて見ることは可能かしら?」
「ええ。大丈夫ですよ。なにか気になるのなら、ルキィル、案内しておあげなさい。」
「はい、お母様。」
そういってラーシャとルキィルさんは席を立った。
「さて・・・・・・と。シェラ?お客さまですよ?先程の態度はあまりよろしくありませんでしたね。以後気を付けるように言い渡します。」
ちらりと姫巫女・・・・・・じゃなくてクラッジエさんがシェラさんを見た。
「はい。姫巫女・・・・・・。」
シェラさんはしぶしぶ頷くと僕達に部屋で休んでいるか庭でも散歩してくると良いとだけ言い残した。
もちろんその間もずっと誰かが僕達を監視していたけど、少しだけ自由行動ができた。
「なぁ、イリュースト・・・・・・さっき何で俺のこと・・・・・・。」
そういいかけてダルキリは止まってしまった。
でも、その先を予想するのは僕にとって容易なことだった。
「庇ったかって?ただ、人との距離の取り方がダルキリはへたなんだなって僕は思っただけだよ。」
「な、お前はうまいのかよ!?その、人との距離の取り方・・・・・・とか。」
「わかんないけど、ダルキリは不器用だと思う。ダルキリは確かに包帯とか戦術とか狩りとかはうまいよ。だけど、そういう意味で不器用って言ったんじゃなくて・・・・・・そうだな、突っ走りやすいんだと僕は思った。」
僕はダルキリを見ずに前を見続けながら言った。
「・・・・・・俺、ラーシャに嫌われたのかな。」
弱気な声が聞こえて振り返ると、普段はやたらに元気なダルキリが大人しくなっていた。
おとなしいダルキリはなんだかダルキリじゃないみたいだった。
なんだ、そんなことを気にしてたのかとつぶやきたくなったけど、ラーシャに嫌われるって僕でもつらいかもしれない。
ラーシャは大事な戦力で、僕らを引っ張ってくれるリーダー的存在出もあるから。
「そんなわけないだろ?きっとラーシャはもう許してくれてるよ。僕らを嫌ったりなんかしない。そんな器のちっちゃい人じゃないよ。」
―――そう僕は信じてる。
少なくとも、一緒に戦ってきた中でそれなりの信頼感は培ってきたつもりだから。
「・・・・・・俺だって驚いたんだ・・・・・・本当はさ。」
ダルキリは俯きながらグチグチ言っていた。
「僕、ダルキリは女体とか見ても全然平気で、お、良いもん見たとか言っちゃうタイプかと思ってたよ。」
僕が苦笑したら軽く睨まれた。
「そりゃ良いもんだけどさ!女体なんて生まれてこの方母親のしか見たことねえだろ!」
僕はたまにリュラが目の前で着替えだしたりして(小さかったから恥ずかしいともおもわなったんだけど、)特に何思わなかったなぁ。
まな板とぽっこりお腹見ても楽しくないし、僕もリュラも同じような体系だったし。
でもいつからかリュラの方がそういうこと気にするようになったな。
「あー・・・・・・うん、まあ。」
曖昧に頷いておくことにする。
だって僕も真前でラーシャの裸?に近い姿を見たら相当うろたえるだろうと思うから。
まあ、実際キスだけでも相当うろたえてるんだけどね。
作「おい、いつからこの小説はのろけ話になったんだ?」
イ「知らないよ!というかそーゆーのはあなたがやってるんでしょう!?僕は望んでないよ!!」
作「まぁ仕方ないよね、イリュースト、ウソはつけても自分の中の感情にはすごく素直な性格だし。」
ダ「俺は!?俺は!?」
作「きた……呼ばれてもいないのに乱入禁止!!」
ダ「だって呼んでくんないじゃんか。」
作「ダルキリは基本元気な犬なんでかなり正確は素直だけど、実際にそばにいられると作者は無視方向か発狂するかもね(笑)」
ダ「何でだよ!?」
作「ん~……ウザキャラ設定だから?ダルキリにシリアスは絶対に入れちゃダメだって心に決めてんだよ。ただでさえ主人公食ってるキャラだから。」
ダ「んなのしらねーよ!じゃあ食わなきゃいいの!?」
作「そうそう、完璧で冷血なら良かったんだけど、ぶっ飛びキャラ、つまり君がキーポイントになるところも多くてね(予定上。)本当はキーポイント人物設定じゃなかった人もこれからキーとして出さなきゃいけなくなったしさ、何かと変わるんだよね……その上でダルキリまでぶっ飛びキャラとかなくなると主人公ダルキリになりかねないから(苦笑)」
ダ「俺様主人公!!それでいいじゃん!」
作「よくない!つーか良いわけないだろ!!だからダルキリは普通に両親がいるつまらない設定にしたんだからさ!」
イ「というか、僕の存在忘れ去られてる時点でもう……。」
作「大丈夫だ、イリュースト。お前はいじられキャラ&いじけキャラなんだよ。」
イ「なにが大丈夫なんだよ!嬉しくないよ!」
作「うわ~!!いきなり怒った!(笑)というわけでこれ以上ひどくならないうちに今回はココまでとさせていただきます、ありがとうございました!!」