イリューストSide 犬…
ラーシャって、やっぱりすごく謎だ。
普段は自由人みたいなのにたまにすごく、窮屈そうな一匹猫みたいに思えるときがある。
しかも、自分があんな大金かけられてんのに「本屋によらせて!」だもんなぁ。
僕だったらそのプレッシャーにすぐ押しつぶされちゃうよ・・・・・・。
「何これ・・・・・・。」
ラーシャの声が聞こえてラーシャを見ると、ラーシャは水晶やキノコと同じように様々な色に光る虫がいた。
思わず目が点になる。
「どうかしたの?」
「気持ち悪い・・・・・・。」
それだけ?っと突っ込みたくなったが、ラーシャにとっては“それだけ”ではないらしい。
結構本気で嫌がっている。
僕はダルキリを見た。
ダルキリは本当に犬みたいだった・・・・・・じゃない、少年みたいに瞳を輝かせて水晶を見ていた。
確かに僕もいったい何から出来てるんだろうとか、最初はすごいとか思ったけど、三回目にもなると当初の感動は薄れてくるな・・・・・・。
「なぁなぁ、イリュースト!俺、こんな道知らないんだけど皆は知ってるのか!?」
「僕は三回目だけど、旅するまでこんな道は知らなかったなぁ、ラーシャは?」
「知るわけないじゃない。こんな気持ち悪い虫ときのこがいるわけのわからない洞窟なんて!」
その通りだけどもう少しやさしく言おうよ、ラーシャ・・・・・・。
僕は苦笑した。
「でも、じゃあ変だ。地図もないのにどうやって俺の国や、他の国へ?」
「知らないわよ。一本道をこっちは歩いてるだけなんだから。ねぇ?」
ラーシャが僕を見た。
「うん・・・・・・。」
でもダルキリの言うとおりだ。
誰も洞窟の存在を知らない。
それにいつも必ず一本道で、いつもちゃんと外に通じてる。
それで、当たり前のように洞窟は僕達が逃げたいときとかに目の前にある。
変だ。
こんなに綺麗ならみんな騒ぎ立ててるし、ここもめちゃくちゃになるはず。
それにラーシャより強い人もきっといるだろうし、魔物も生きているはずがない。
水晶は成分を調べられて、招待がわかっててもいい頃だろう・・・・・・あ、もしここに入ってるとするならね?だって水晶はやたらに成長してるし相当の月日は経ってるはず。
洞窟は長い間、変わらずに存在し続けてる何よりな証拠だ。
なのに・・・・・・なんで誰も知らないんだろう。
僕はそっと水晶に触った。
ポゥッと水晶が光ったので慌てて手を引っ込めた。
「え!?」
もう一度、今度は恐る恐る水晶に触った。
やっぱり触った部分が光る。
「・・・・・・どうして・・・・・・。」
「何、どうしたのよ?」
ラーシャが覗き込んできた。
「どうって・・・・・・水晶が・・・・・・。」
「水晶が?何よ?何もないじゃない。」
「え?」
手を見たとき、水晶に触れていた部分は光っていなかった。
それは何度水晶に触りなおしても同じだった。
「あれ?」
「錯覚でも起こしたわけ?」
あきれるラーシャをよそにまだ犬・・・・・・じゃないや、少年みたいに瞳を輝かせたダルキリが今度は茸の目の前に立ちながら言った。
「ラーシャァ、このキノコ、食えねえかなあ?」
「やめなさい!こんな気持ち悪いキノコ!」
思わず吹き出しそうになった。
ダルキリっていったいどこまでポジティブなんだろう。
しかも、気持ち悪いキノコって・・・・・・。
「ん?ぬぬ・・・・・・このキノコとれねー!」
ダルキリが両手で掴んで抜こうとしていたが、キノコは一向に抜ける気配を見せない。
「やめなさいったら!こんな得体の知れないもの食べたら、もしかしたらキノコ星人になっちゃうかもしれないわよ!」
ラーシャ!それは違う気がするよ!?とゆうか、キノコ星人ってどんなの!?
うん、それよりあのダンベルを振り回しているダルキリがこんなキノコ一本抜けないなんて・・・・・・いったいどれだけ頑丈な茸なんだろう。
確かに大きさは僕の肘から手首にかけての長さはあるし、太さも一番太いところはふくらはぎくらいの太さはある。
でも、見た目はこんなに柔らかそうなのに・・・・・・。
僕がキノコを引っ張るとキノコは簡単に抜けた。
ん?抜けた?
「って、えぇぇぇぇええ!?」
しかも、抜けただけじゃない。
キノコはさらに明るく光ってまるでライトみたいに洞窟を照らし始めた。
もちろん持ってる僕自身もまぶしい。
「イリュースト!?何したの!?どうなってるのよ!?」
「イリュースト、なんか知らないけどナイス!」
「ナイスじゃないわよ!」
「僕にもわかんないよー!」
どうしていいかわからなくてキノコを見つめていたらラーシャが寄ってきて小さく一言、呟いた。
「・・・・・・やっぱり・・・・・・。」
やっぱり?それ、これで二度目だよ。どういうこと?
「ラーシャ、何か知ってるの?」
「知らないわ。知らないの。本当よ?・・・・・・っ!?」
本当よ?で僕の目を見たラーシャがあからさまに驚いた。
え?何?僕の顔が気持ち悪いとか?
酷いなぁ、そりゃないよね、ラーシャ。
「どうしたの?」
「なんでもないわ。」
僕の顔を見ようとしないラーシャの肩を思わず掴んでいた。
「何でもなくないだろ!僕を見て驚いてるじゃないか。」
ラーシャに意識を集中させたせいか、キノコが僕の手から滑り落ちて床に落ちた。
ラーシャの顔色がキノコの光でどんどん変わっていく。
赤にも青にも黄色にも・・・・・・たまにラーシャは実態がつかめなくなる。
するりと僕の質問から逃げるから・・・・・・僕もたいして気にしてこなかったけど、今回だけは見過ごせない。
ラーシャの肩を強くつかんでいたせいか、ラーシャの顔が歪んでいた。
「イリュースト・・・・・・肩が痛いわ。」
「話をそらさないでくれる?」
僕はつかんだ場所を肩から腕に変えたが、視線だけはずらさずに言った。
「ずいぶん高圧的じゃない、イリュースト、あなた、いつからそんなに偉くなったの?」
ラーシャは僕から視線をずらす事を諦めたらしく、僕を睨んできた。
少したじろいだが、このままじゃいけないと思い直し、僕も負けじと言い返した。
「聞いてるのは・・・・・・僕だ。」
声が少し震えたかもしれない。
だってラーシャが本気で怖い。
作「お久しぶりです。作者はずいぶん長い間休んでいた気がします……な?イリュースト!」
イ「本当に長かったね。」
作「うん。まぁ作者は年中作業してたんだけど途中で色々忙しくなってあんまりストーリーが進まなくなっちゃったんだよ……。」
イ「お疲れ様……そうだ!それよりもあの洞窟ってなんなの!?」
作「だんだん変わっていくんだよ。進むたびに変わるようになってるんだ。」
イ「え……またラーシャが気持ち悪いって言いそう。」
作「言うだろうな。多分。」
イ「それで僕に八つ当たりとかなしだよ!?」
作「抱きしめられるとかはあるかもしれんが、多分八つ当たりはないだろう。」
イ「本当に!?ほんとのほんとに!?」
作「しつこいな……では、今回はココまでで!読者の皆様、ありがとうございます。」




