09話 フーガ・ザールド
「確殺、確殺、」
ハールがポッケットからプラチナ色の小刀をを取り出し、ナーガの脳を貫く。ナーガの脳から大量に出血し返り血がハールの足元に飛び散る。
「ふう..」
「あんた今からどうする?」
「え、俺ですか」
「あんた以外誰がいんねん」
「俺はえーっと一」
頭が地面に突き、視界が暗くなる。この人がなんと言っているか何も聞こえない。
何も感じない
20時間後、、、
「見たことがない天井、、、ここは?」
「やっと起きたか、寝過ぎやボケ
ほら、まず食え、ラーメンや」
「ラーメン?」
「なんやお前ラーメン食べんのか?なら俺が食うで?」
「いやありがたく貰います」
寂しそうな顔でラーメンを見つめるハールであった。
「お前、家は?」
「家.?」
「故郷や」
故郷と言われも何も思い出さない
「わかんないです」
「ほーんなるほどなー」
「ハールさんは、あるんですか?」
「あ一俺は城石大陸の西、『平彈国』(へいだんこく)や。」
「平彈国?」
「平彈国はなええ国やで、今は....ま、そんなことはどーでもええねん。。あ、そういえば病院に連れてって刀と骨直してもらったで」
ハールの自腹です
「あ、ありがとうございます」
「あ、あとあんた今後どーすんの?」
城に入ってくるとかなかなかの者やな」
「王を倒しに行きます。」
「...あんた本気でゆーてる?」
「はい」
「....」
ハールはどこか悲しそうな表情を浮かべていた
「ナール大陸を知っているか?」
「はい、人類の研究が大きく進歩した大陸ですよね」
「そうだ、そしてナール大陸はサキルト大陸と城石大陸の近くにある大陸だ。『ナール大陸はとてもいい大陸だ。住みやすい!』とみなこぞっていう、しかし、それは地獄での聞き込み調査でしかない。この意味がわかるか?」
「もしや!!」
ハール「俺はあの書庫の、本を全て漁った。その結果だとりついた真実。
ナール大陸の別名。『地獄』この真実に辿り着いた」
「ということは、、」
「あぁ、あそこに人など住んでいない。存在していない。ただ、あれは人の形をした魔人と魔神や。ナール大陸は、
今、第Z代 獄炎の王【フュエルノル】の支配下にある。これは天地獄錠令に違反している。このことが公にバレれば、第2次地上侵攻に繋がりかねない。」
「だから、
俺も行く」
「ついてこい。」
「どこに?」
「訓練だ」
ハールに連れられ、商店街のような場所にきた。
店と店と間の路地を抜け、建物に着いた。
「ここが、俺の隠れ家的なとこや
まあ、とりあえず刀の実力からチェックと行こうか」
20日後、
ハールとの訓練はとても良いものだった。
ハール曰く、自分の刀を変えたことはないらしい
そして、彼は強い執念が心の奥底にあると刀を交えて気づけた。
人はそれぞれの悩みがある。深掘りするのはダメだ。
城までの道のりはもう慣れたものだった。
「入るぞ」
「ああ」
再度城に入り、本丸の一歩手前【上道丸】まで来た。
ここまでの道は、人や魔人などはおらず、とても静かな道だった。
どこか、違和感を感じる。強い殺気のようなもの
「おお?誰かいんねー」
ゴウゴウと燃え盛るような音。
そして、奥に1人の影が見える。
レオナやハールより身体が一回り大きく己の技を
かなり極めていることがよくわかる。
目を瞑り瞑想している
ゆっくりと目を開け、こちらを見る。
「何用だ?20日前に少し暴れていた者たちか」
「VIPだ、道を開けろ」
「フンッくだらん 俺とやる気か?」
「お前こそ、盾なんて持っちゃって、」
「はあまあいい
俺の名前はフーガ・ザールド.....龍神族だ」
(上位生命体!!)
レオナが驚く。地上では上位生命体など数は少なく滅多に会わない。
「ほーう?」
ハールはそこまで驚いていないようだ。
「御託はいいかかってこい」