11話 樲城編7 刀之才王、本丸へ
ハールは昔から能力が使えなかった。
家系では、異端児だと言われ城石大陸を追放。
しかし、ハールは『ふるさと』が思い出深い。
能力とは、地上に生まれついた者が使える。
使えても、上位生命体は関係なく、普通に能力が使える。
親からは「能力が使えない朧の人は無意味だ。朧家の恥である。」
村からは「朧家のくせに能力が使えないんだって笑」
石を投げられた。ハールは辛かった。
辛くなれば刀を振り。痛い思いをすれば刀を振り。
刀を振り。刀を抜く。刀を振り。刀を抜く。
それの繰り返しの人生だった。
ハールは、幼少期。いつ頃だろうか?
2歳か3歳の頃、伝説の名工ブフフに出逢った。
これが、ハールの人生の始まりである。
ブフフ「お前、刀は好きか」そう問われた。
幼いハールにはわからなかった。
「“カタナ”ってなぁに?」
ブフフは答えた。
「刀は、心だ。刀は命、すなわち生命だ」
ハールはそれでもわからない。
ハールは兄のナーバルによく負けている。
勝ちたいな。うん。僕はにいちゃんに勝ちたい。
「僕は!にいちゃんに勝ちたい」
ブフフは、微笑む。
「負けるのは嫌か?」
「うん!」
「なら、刀いとな?」
これが、、ハールの始まり。
能力が無くとも、、進め!戦え!己のため!
仲間のため!つかめ!力を!.....
......
............絶対に斬ると。
....................................ムサシ参る。
能力解放。。。。
「刀之才王」
二刀流 【斬撃豪雨一刀斬】
フーガは決して油断していなかった。
先代の王が亡くなってから上道丸をずっと守ってきた。魔人や、異種、鳥族、人間など、様々な相手をこの剣と盾で屠った。だが、ここまでとは。
咄嗟にフーガが盾で防ぐが、盾は豆腐のように斬られ、腕は宙に舞い上がる。
舞った腕を掴み、腕を握りつぶすハール。
フーガは咄嗟に理解した。
今、目の前にいる人間が覚醒していると。
「まずは一本。次は右脚だ。守ってろ」
「死ノ炎!!!」
炎で敵と自分の周りを囲み徐々に燃え広がる。
上道丸はもう炎でボロボロになっていた。
両者ともにそんなことには気がつかなかった。それほどの集中力で彼らは闘っているのだ。
己の闘志を燃やして。
大きな音が城内に広がり、振動が鳴り響く。
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上道丸より上の場所に人が立っている。誰も気づくはずもなかった。
「あいつ、手こずりやがって」
ずっと彼女は笑っていた。おもちゃで遊んでいる。
子供を見るかのような気分で。
「そういえば、例の件は?」
「既に、手配済みであります。いつでも行けます。」
「ああ」
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「面白いことを言うなっ」
フーガが言う。
両者ともに1段とボルテージが上がる。フーガはハールの周りを駆け抜ける。
ハールは目を瞑る。
ハールに蹴りが跳ぶ。
フーガはスピードを上げるため邪魔な剣は捨てていた。しかし、右の刀で受け流され左の力ですぐさま淡々と三連竜刀尽突という大技を成功させる。
「ゴフッッハァッ...まだ、、」
最後の力を振り絞り、喉が潰れても構わないと
ハールの突きは肋骨の間を綺麗にすり抜けていた。
「固有魔法 竜咆哮」
龍神族の本気の咆哮に周りには圧倒的な衝撃波が飛ばされる。
しかしハールには関係がないことだ。
そう、斬ればいいと。
両者の斬撃が強くぶつかり、あまりの斬撃が両者の顔に傷をつける。
喉が潰れ、片腕が無くなり、体に穴が空いても尚、力を振り絞り敵に向かう。
ハールの刀がフーガの心臓を貫く。
ドサッ
みたことある天井
「ここは?」
「ここは、俺たちが訓練した場所や、大丈夫か?動ける?」
「ああ」
「急な話で悪いが、俺たちは明日、本丸にいく。」
(本丸!)
レオナは言う。
「本丸ってどーやって行くん?」
「知らんけど?」
(マジか。大丈夫か?こいつ)
「明日は万全な状態で行くぞ」
「ああ 」
「俺は、必ずフュエルノルを倒す」
「俺もいるわぼけ」
「あ、あとお前、今日俺ん家泊まりな」
「え、」
【朝】
結局何も起こらなかった、別になにかを期待した訳でもないけど。
「買い出しに行くぞ。装備とその他諸々」
装備ショップにて
いらっしゃい
「おう、おっさん!久しぶり!」
おっさんが言う。
「久しぶりやな」
「おっさんはいつも変わりゃしねえな。お腹だけか笑」
ハラハラハラハラ
(笑い方くせ強〜)
「で、そこの坊主はなんだ」
「お、こいつは俺の仲間の..」
「レオナ・ア・ドルドです」
「おお、俺はドスだよろしくな」
「よろしく」
レオナとドスは硬い握手を交わした。
「そうだ、おっさん明日、“冒険”にでるんだが、いい装備ないか?」
「どこへ行く気だ?お前がくるのは珍しいからな」
「まぁ~ね少々遠出だよ」
「まあ、俺とお前の仲だちょっと待っとけ」
ドスが店の裏へ入っていく。
「ほらよ、くれてやる タダだ。
てーねいに使えよ??」
ハール「さすがおっちゃん!!」
「ごついのは刀では動きにくいだろ
軽装備だが性能はピカイチだ」
「さいこうっーすあざす、じゃまたな!」
「おう!」
お礼と手を振りながらお店をでるレオナであった
「てか、俺なんも買えてな...い...」
「あ」
結局、もう一回行って装備を買った。
「それじゃ本丸にいきますか」
「ああ行こう」
上道丸まで来た。前回とは大きく雰囲気が変わっている。なんでか知らんけど行けた。
ハールの違和感が的中した、勘付いたハールが小声で呟いた
ハール「あいつは、、生きてる」
不穏な空気が漂う。歩を進めるレオナとハール
珍しく、レオナとハールに会話はなく、緊張が襲う。とてもでかい門。こんなでかい門は綺麗で文句のつけようがない。
門を開くと誰か立っている。誰だ?それは女性だった。その女性はどこか少し懐かしいようにも思える。その女性は誰かの頭を引っ張って食べている。
魔人が同僚や仲間を食べるなどそんなことは聞いたことも見たこともない。
否、今見て感じている。コイツはただの魔人などではない。今までの敵とは訳が違うということだ。
「はあぁ、やっときやがったか私を待たせてんじゃあねえよ。さっさと殺させろよ」
「急に怒りやがって誰だお前。レオナがこんな顔じゃねえか(00°・3・り」
(あれは!?)
「はぁ、そんなことも理解できない脳みそが怖いわ
私の名はデイモン。塵も残さず殺してやる」
「デイモンそこで何してる」
「レオナ!知り合いか?」
「あぁ、あいつは俺が地獄にきt.......」
「避ける、レオナ!!」
「ハッ!?」
ブウウーン!!!!!!ザァー!!
早いってもんじゃない。なんだこの斬撃。当たったらやばい。ハールに言われなきゃ気づけなかった。
「この城には、殺以外考えれないやつしかいねぇのかよ」
デイモンの髪が怒髪天を衝く勢いで逆立っている。
デイモンから圧倒的な殺意と快楽。
得体の知れない化け物だ。デイモンはこの戦いを楽しんでいる。まるで、おもちゃで遊ぶかのように。笑みが溢れる。デイモンであった。
「王はどこだ、俺は王以外興味ねえ」
「ここには、王はいねぇよアホが
王は、地上のナール大陸に避難させた。お前らさ、邪魔なんだよ。ちまちま邪魔しやがって。ぶっ殺す」
「デイモンお前、ここで何して...」
レオナが言った。
「レオナ!!切り替えろ!!お前とあの化け物がなんの関係があるか知らんが、あいつはお前を殺そうとしている!こっちも、やらなきゃやられるぞ!」




