試合(前)
「シンスー!!またイタズラしたわねぁー!!」
バタバタバタバタッ
「引っ掛かる奴が悪いんだよー!!」
朝から追いかけっこをしているのは、私、ロルス=シンス
それから追いかけてくるのはロルスの親友、レミル=アキ
「何で怒るの?あれくらいで~」
「あ・れ・く・ら・い?あれくらいって、誰がロッカーに火吹ドラゴンいれるのよ!!
アーチがいなかったらアフロだったのよ!?」
「レルがアフロ?・・・・・・ブ八ッ」
「人の想像で笑うな~」
ゴリゴリゴリッ
「痛い!!」
事の始まりは今日の朝、ロッカー室で起こった。
レミルはいつも通りにパートナーのアーチを連れて、着替えるためにロッカー室に行った。
アーチを外で待たせて着替えようと、自分のロッカーを開けたレミルだが、開けた瞬間に中にいた火吹ドラゴンがレミルに向かって火を吹いたはずだったが、運良くアーチがレミルを守っていた。
その現場を物陰から見ていたロルスは、レミルに見つかり、追いかけられていた・・・という事になる。
「今日は、タッグを組むんだから、静かにするのよ?」
「え、何それ」
「聞いてなかったの!?はぁ、説明するわよ。
まず、生徒はパートナーを見つける、私のアーチやシンスのアミヤミの事ね。
それから、パートナーと仲良くなったらタッグを組むことになってるの。
そのタッグは主に、攻撃系と治癒・守護系の人が組むのだけれど、私達の場合は、男女で組むことになってるの、簡単に言えば、こんなもの、わかった?」
「一様はわかったよ!!」
ロルスとレミルは、歩きながら話していたのですぐに教室に着いた。
今から行われるのは、タッグを作るための試験である。
名前を呼ばれた男女がタッグを組むのだが、その前に試合をしてもらう事になっている。
どちらかが倒れるまで試合続行される。
「レルのアーチって斧だよね~、案外怖いわ。大きさが変わったり刃の部分が増えたり持つ所が伸び縮みするし。」
「それなら、シンスのアミヤミだって刀の部類なら何でも変化できるじゃない。
それに、シンスは二刀流で隙がないから、攻撃しても防がれるし。」
「そうかなぁ~。」
ロルスとレミルは、試合を見ながら話している。
そんな時、レミルが呼ばれる。
「いってら~、勝ってきてねぇ~」
「はいはい」
レミルの試合が始まった。
レミルは少しの間、相手の攻撃を受けていたが、一瞬の隙を見て一撃で終わらせた。
「終了!!」
審判の声が響く。
「流石レル!!力持ち!!」
「力持ちって関係ないよね?はぁ、次、シンスでしょ?呼ばれてる」
「マジで!?」
「頑張ってやりなさいよ。」
「はーい!」
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