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ガルシア戦記  作者: 千山一
第2巻 砂漠の女王
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第4章 決戦突入No.2

「ここじゃ!ようやく、見つけたぞよ」


深夜の砂漠、総勢数千人のドラゴン騎士団は、ようやく見つけてくれた砂漠の祠:ガアバの場所に降下した。

アゼルは“ホッ”と胸を撫で下ろした。それもそのはず、ドラゴンと砂漠の相性は最悪のため、深夜にしか出られないのだ(ドラゴンは火の属性に弱いため)

しかも、夜中になると大まかな場所は分かるのだが、暗くて見えにくいのだ。

よって、時間のロスになったのだ。


バサァ、バサァ、バサァ……


ドラゴンは砂漠の入口付近に降下する。

チャンドラは我慢出来ず砂にダイブした。そして、見事着地。


「チャンドラ様!」


アゼルはそれを見て慌てて砂にダイブ。ドラゴン騎士団は最初はビックリしたが、2人が無事なのが分かって“ふつふつ”と怒りが込み上げてきた。


「ケガしたらどうするんですか!?それはいけません!」


焦っているのか、アゼルは目を見開いて言ってしまった。


「そんな事どうでもいいんじゃ!ガルシアは?ガルシアはどこ行ったのじゃ?」


チャンドラは“キョロキョロ”見渡す。

アゼルはチャンドラ様の様子を見て“ガチッ”と腕を掴む。

“今までのチャンドラ様とは違う。ガルシアのことか?軍隊のことか?いずれにせよ、焦っても意味がない……そうなれば”


アゼルは突然、チャンドラの元にいき“ギュッ”と抱きしめた。チャンドラは何が起きたのか、分からず。ただただ、呆然とし顔が赤面のようになった。


「落ち着きましたか?」


アゼルは“フッ”というような顔をして、チャンドラの方に向いた。


周囲のドラゴン騎士団は

「ヒューヒュー」

「やるね!ニィちゃん!」

など、盛り上がっていた。


それを聞いた、アゼルは周りのことを考えず“なんて事をしてしまったんだろ”と恥ずかしくなった。

ゴ、ゴ、ゴ…

一番肝心な存在があるのを分かっていた。チャンドラは“これでもか!”という具合に赤面し“プルプル”震え出した。


「だ、大丈夫ですか?」


“大丈夫な訳ないだろう!”と思いつつ、パニックなって、チャンドラに話かける。


ドカッ!!


“プルプル”震えていた、チャンドラは突然アッパーを炸裂する。

“グフッ”

アゼルは見事にアゴに当たり膝が崩れ落ちる。そして、チョッピングライト、リバーブロー。見事なコンビネーションでアゼルのパンチを叩き込んだ。

アゼルはその見事なコンビネーションに耐えきれず、仰向けになって倒れ込んだ。

それを見た周囲の人々は“シーーン”となってしまった。


「アゼルよ」


チャンドラはそう言って180度“クルッ”となってこう語りかけた。


「今後2度と、こういった事ことは許さん。肝に免じよ」

「はっ!」


アゼルは“フラフラ”立ち上がりながら口にする。

“女性とはいえ、王族随一の達人者だ。下手したら気絶していたかもしれんなぁ…”


「ついてまいれ。そちには、背中を任せるぞよ」

「は、命に変えても」


チャンドラとアゼルは奥の方に向かった。


そして、チャンドラはボソッと小さい声で言った。


「二人だったら、良いぞよ///」


その周囲の人々はしっかり聞こえており“このカップルはなんなんだ…”と心底から思った。


ーーー


「ここか?」

「はっ!ここでございます」


そこには巨大な砂船の跡があった。砂船はまだ、数時間に出ていたらしくクッキリと砂船の姿がマジマジと分かるぐらい、ここには居なかった。


「もう手遅れだったかのう…よし、すぐ出発するぞよ!」


チャンドラは“キリッ”とした顔でアゼルの方に向いた。


「いけません!砂船が見つかる前に日が来るかもしれませんし、もし砂船が見つからず首都:オルールとクーデターの争いになって、リスクを伴う可能性があります。ここはいったん休憩して、ドラゴン騎士団がいけるように万全で戦いましょう!」


アゼルは真剣な目で提案した。

“もちろん、可能であればチャンドラに対して戦争はしたくない。けれど、それが不可能なのだ。だから、チャンドラは万全の力で挑みたいのだ”


「分かった…さぁ、もう寝るぞよ」


チャンドラは休憩&宿泊のためにドラゴン騎士団の元へ帰っていった。

“さぁ、明日からドラゴン騎士団の配置を決めて、軍法会議を開くぞ”

考えることは色々ある。色々シュミレーションをしていかなければならないので、ゆっくり寝ている暇ないのだ。


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