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ガルシア戦記  作者: 千山一
第1巻 バスティアの魔族
48/199

第9章 エピローグNo.1

その後、リナとロマーノ王は長時間に及ぶ会談に入った。

お互い少しでも、自国の事を想って優利に進めようと白熱したバトルを繰り広げようとした。


「うちの娘は他の娘とは違うぞい!この映像を見て見い!ほれ!」


ロマーノ王は「パンパン」と両手を鳴らす。すると、奥にいた魔術師と思われる男性が前に出て呪文を唱えた。そして、その男性は光の輪を作り出し、美貌と思える女性が現れた。


「これが娘じゃ!この娘、年齢は16歳。容姿端麗で文学も優秀ときておる。スリーサイズは…」


リナはそこで「ビシッ」と静止した。


「ん…凄くいい話ですぇ。けど、次期、頭領ベルはもう許嫁がいますからねぇ〜。あと、父親に知られる娘さんはちょっと…って、ことでなかったことにしましょう」


リナは「ニコッ」と笑った。


「待て待て!…いや、待つんじゃ!娘には内緒で、調べさせたんじゃ!この娘、調べているのがバレたら王であろうと関係なしに襲ってくるぞい!」


ロマーノ王は真剣に汗を拭ぐった。これは真剣である。


「ん〜これは面白い娘さんですねぇ〜変態の王様は、ほっといて凄く興味ありますぅ…分かりましたぁ〜前向きな検討で話を進めていきましょう」


ロマーノ王は「ガクッ」と崩れてしまった。


こうして、リナとロマーノ王の会談は少しずれた白熱(?)を呈して進めていった。


話が変わってガルシアはバスティアの城下町のお店の前にいた。


「なんじゃこりゃ!!!」


ガルシアの目の前に店に置いある紙を見て思わず叫んでしまった。

その内容はこれだ。


【『カレー屋 マルコ』は戦局が厳しい中、頑張ってきましたが、新しい食材の欲求と戦局の厳しさには勝てず、頑張ってきましたが本日をもって閉店することを決めました。

本当にありがとうございました。

カレー屋マルコ】と。


どれぐらい経ったのだろうか?

頭が放心状態になり「ボーッ」とつっ立ていた。


「おまえさん、この店の常連じゃのう?」


ガルシアは期待して振り返ったが、一瞬で落胆の姿になった。なぜなら、アル中のヨレヨレのじいさんだったからだ。


「だから何だよ…関係ないなら帰ってくれ!」


ガルシアはショックから立ち直らず「フラフラ」しながらガルシアは帰路に帰えろうとした。

これから、どうしよう…今は何も考えられない…。


「ちょっと、待ちな!」


男は片手にアルコールの瓶を握りしめて立っていた。しかも「フラフラ」しながら…こんな姿でもの目は鋭くギラギラした目だ。

「やはり、目が死んだんじゃない!」

ガルシアも初めて男を見直し素直に聞くようになった。


「閉店、閉店というけどもコレばっかはどうしょうもない。今、肝心なのはどうするかだ!閉めたんなら追いかければいいんじゃない?」


男は「ニコッ」と微笑みかける。


「ホレ、アンちゃんに伝言だ」


男はポッケにくしゃくしゃの紙を取り出しガルシアに渡した。それを見たガルシアは「プルプル」震え出し天に向いて仰いていた。

そうだ!やってやるぞ!『カレー屋マルコ』がなんだ!店が開くまで、地の果てまで追いかけてやる!


「フッそうか…行くのか……だったら、お駄賃を払って……うっ、オロオロ」


男は反対方向に向いて「オロオロ」し始めた。ガルシアも無言で立ち去ってしまった。



ーーー翌日


ガルシアとマッシュは旅の準備が整い、歩いていた。すると、ガルシアは「ふぁ〜」と大きな欠伸をしていた。


「おいおい、旅が始まったばかりだぜ?」


マッシュは飽きてため息をついてしまった。


「わり〜興奮して寝れなかったわ、ハハハ」


ガルシアも頭を「ボリボリ」頭をかいていた。すると、目の前の女性が立ちすくんでいた。リナだ!


「おはようございますぅ〜もう旅立つんですねぇ〜少し寂しいですぅ〜」

「ハハハ、どうも」


ガルシアは「思ってないくせに…」と苦笑いをした。


「あ!今、思って無いくせに…と思ったでしょう!もう嫌になっちゃうわ。ぷんぷん!あっ!今、届いたんですけどぅ〜親友であるガルシアに読んで欲しくてぇ〜持って来させてもらいましたぁ〜読んでくれますかぁ〜?」

「はいよ…ん?もしかして、江上国から?」


ガルシアは「まさか?」と思い目を開いた。その反面、リナは満面の笑みである。


「はい」


よくよく見たら手紙にはほんのり汗の匂いがした。

「おいおい、江上国の首都は京だぞ?京からバスティアまで急いで走っても1週間はかかる

…それを1日で?お前ら、苦労してんなぁ…」

よく見たら、上半身裸でぶっ倒れている姿を見た。そして、ガルシアは懺悔と感謝の気持ちでいっぱいになった。

手紙を開けてみる。手紙にはこんな文が書かれていた。


【よ、元気しているか?

俺は、なんだか降ろされたらしく東の国「ルジアム帝国」に出向するらしい。もちろん、許嫁も一緒にな!又、出世したら今度は会おうな】


「出向!?」


ガルシアもビックリしたが、リナも残念そうな顔をした。


「そうなんですぅ〜本来なら、ほかの国には口出す権利はないですけどぅ〜なんせ、ロマーノ王じゃないですかぁ〜?なので、仕方がないのでぇ〜降格しましたぁ~」


リナは再びため息をついた。


【けど、心配なんですよぉ〜お兄さんが降格してぇ〜弟が頭領となるじゃないですかぁ〜?けど、弟は「俺の器じゃない!兄さんが頭領を継ぐべきだ!」って言っているらしくてぇ〜反対しているらしいんですぅ〜今から、腕がなる…ゴホン、心配なんですぅ〜】


リナは再びため息をついた。

いやいや、おかしいでしょう!…まぁ、弟は抵抗、空しく陥落するとして肝心はベルである。ベルはなんせ天下のルジアム帝国である。ルジアム帝国は相当、厳しいらしくて、しかも家族と一緒…かなりの確率で脱走するかもしれない。まぁ…他人のことだし、いらぬ詮索はしないでおこう。


リナは「すくっ」と立ち上がって、ガルシアとマッシュの方に向かう。


「今回は助けてもらったですぅ〜本当にありがとう」


リナとガルシアは両手で「ガッチリ」と握手をした。そして「クルリッ」と歩き出した。


「又、会う日まで〜故郷に帰ったら会いに来て下さい〜」


リナは手の平を挙げて「ヒラヒラ」と返した。ガルシアもそれに応えるように手の平を返す。まだ、始まったばかりだ。

どんな冒険になるのか?今から楽しみだ!



ーーー数週間後、

ガルシアは炎天下の砂漠の真ん中で1人立っていた。


「なんじゃこりぁ〜!!!」


大きな声でこだまする。



第2巻に続く。

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