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ガルシア戦記  作者: 千山一
第1巻 バスティアの魔族
22/199

第5章修行開始 No.10

パサッパサッ


確か、この辺だよなぁ…。

ドラコは周りをキョロキョロする。見当たらない。やはり、間違いであったか…。

ドラコは意気消沈して帰ろうとしていた。


「ん?」


何か人影が見える。よーく凝らして見るとベルらしき人がいた。段々近づいていく「ベルだ!」

疑惑が確信に変わる!

ドラコは急いでベルの元に駆け寄った。


「お〜ドラコ!久しぶりだな!」


ドラコは嬉しさあまり、しっぽをフリフリする。

「やめて!やめて!くすぐったいよ!」

痛がらないよう慎重に頭をスリスリする。


「ガウ!ガウ!」

「ドラコ!もういいよ!」


久しぶりにベルに会えたらのか、気持ちは高揚している。

「やっと、会えた!」

ドラコは幸せの高揚感で上機嫌になった。と、その時、思わぬ言葉を口にした。


「あっそうだ!会って欲しい人がいるんだ!会ってくれるかい?」


ドラコは凄く嫌な予感がした。けれど、久しぶりなベルの頼みである。会わない訳に行かない。

ドラコは首を縦に振った。


「ありがとう。じゃ、呼ぶね。おい、ガルシア!」


聞いた瞬間、ドラゴンの鼓動が飛び出ているんじゃないか!と思うぐらい動揺した。


「ヤバい!」


背後に人影が…。

ガルシアだ!逃げなきゃ!

急いで上空の方へ。

その時、途中で心の第3者が語り出す。


“このままでいいのか?”

“いや、いいわけじゃない!”


ドラコは一瞬で動きを止め、ゆっくりと地面に降り立つ。そして、これでもかという感じで地面に這いつくばる。


いわゆる「土下座」である。


ガルシアはビックリしてドラコをなだめる。


「いいよ!いいよ!分かったから、頭を上げてくれ!今まで辛い思いをしたなぁ。何かの縁だ。仲良くしょうぜ!」


ドラコは涙が出そうになった。

「この人なら、ついて行ってもいい!!」本気でそう思った。ベルには悪いことをしたが、ガルシアについて行くためなら、ベルも捨てても良い!本気でそう思った。


「言いにくいことだか、ベルの母親のところまで行かないといけないんだ。しかも、4人で。そして、最悪なことに今日最終日なんだ…頼む、連れていって欲しい!」


ドラコが固まってしまった。

あのベルの母親だぞ!伝説級のゴールドドラゴンも対等に勝負できると言われた人物。しかも、逃げている身、絶対殺される…。

しかし、ここで「嫌だ!」と言えば、目の前のガルシアに殺されるだろう…。どの道も修羅しかないのか…?。


ドラコは自暴自棄になりながら頷いた。

「しかも、4人って凄く重いし、長時間、動くと疲れるし…今日はなんて日なんだ!」

ドラコは心の底からそう思った。


ーーー


「うぁー!気持ちいい!!」


ソラは、ドラコの背中の上空を気持ち良さそうに飛んでいた。


「ドラちゃん、本当にありがとう♪」


ソラは「にっこり」と微笑んだ。ドラコもまんざらでもない気持ちになりつつあった。そう、あの時までは…。

時は流れること、ドラコの背中に4人乗って行こうと思った時である。普通、4人でも重く感じてしまうが冒険者の道具、旅人セットなど諸々がドラコの背中に乗って重く感じたので、ガルシアに抗議すると、ガルシアは「へ〜重たいんだ…」と言って、無言で剣を振り下ろそうとしたが、ベルが慌てて止めに入った。

ドラコは、ガルシアという人間の恐ろしさを改めて実感した。


それからと言うものの、素直に従うようにしている。


はっきり言ってガルシアは嫌いだ!と同時にガルシアという人間は凄く恐ろしい。

さっさと、目的の場所行って帰ろうと心に誓ったのであった。


「ほれ、目的の町じゃ」


ドラコは目的の手間の場所に降り立つ。

「なぜ、目的の手間なのか?」

それは、目的地だったら、住民の皆さんがビックリするからである。


しかし、目的地まで早く着いてホッとした。

けれど休憩した時、何やらドラコとベルの二人で打ち合わせしてたみたいだけど…。凄く怪しい。注意深くみよう…。

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