黒雪の赤ずきん(未完)
旧執筆中小説に5年前に書いたやつがあったので、なんとなく投稿。
うーん、忘れたし、続き書ける気がしないから、とりあえず未完のまま放置する。
というかこれ一度投稿して削除した可能性がある。
腹が重い。なにか悪い物を食べたのだろうか。
狼は、自分の腹の異変に気付く。
腹を叩けば、胃の中にあるものが石のように硬いのだから。
狼は腹の中に石があると確信したのか、結果、逆立ちをした。石を胃から吐き出すために。
少しずつ硬い石を胃液とともに吐き出していく。
全て吐き出すのにかなり時間が経過したように感じていた。
しかし、実際はたった5分。
逆立ちをやめ、四つん這いのような状態になり、ゼェゼェと苦しみながら呼吸をする。
腹を見て、縫い目みたいなものがあることに気付く。
狼は息を整えようとする。整えることはできない。
怒りが込み上げてくるから。
自分にこんなことをしたのは誰かと狼は考え出す。
そして、考えた末、赤ずきんを探すと決めた。
顔や肌を隠し、赤ずきんの村へといく。
そして、見つけた。
赤ずきんに出会った。そこは、赤いパンジーが咲き誇るお花畑であった。
狼は、腹を切り、石を詰めた犯人が誰かを赤ずきんに尋ねる。
赤ずきんはニコニコしながら首をかしげ、そして花を摘む。
何度聞いても微笑みながら不思議そうな顔をするだけで、何も情報を得ることはできなかった。
仕方ないので狼は、今度はおばあさんを訪ねに行った。
家から出るのを待ち伏せし、出てきた瞬間押し倒した。
そして聞くと、首を振り、知らないと怯えた表情で何度も伝え続けるだけ。
犯人が分からずむしゃくしゃした狼はおばあさんの肩に噛み付く。
悲鳴をあげるおばあさんに小声で、言わないと殺すなどと脅し、おばあさんに言わせた。
犯人は全く知らない猟師だと。
猟師が腹を切り、石を詰め込んだんだと。
それを聞き、狼は猟師を探す。
猟師を見つけ、右肩を噛みちぎった。
よくも石を詰め込んだなと恨み辛みを叫んでいると、猟師が、腹を切ったことは認めたが、石を詰めたのは自分ではないと答えた。
では誰なのかを問い、言うのをためらう猟師を見て、さらに噛み付く。言え、言え!と何度も何度も連呼しながら噛みつき続ける。
そして猟師は答えた。
狼は猟師を喰い殺したあと、おばあさんの家に訪れた。
猟師が持っていた猟銃で、窓を叩き割る。
驚いたおばあさんは腰を抜かし、この行為に対する理由を求める。
石を詰めたからに決まってるだろ?
おばあさんは、違う、私じゃない、私じゃないと、何度も否定。
そんな嘘を狼は信じず、猟銃でおばあさんを撃ち殺した。
その後、窓から部屋に侵入したあと、おばあさんを手に取り、よく噛み締めて食べた。
数日後、赤ずきんがおばあちゃんを訪ねる。
返事はなく、留守かなと考えたあと、窓を覗こうとする。
と、窓は割られてあり、その向こうの床は血に染まっていた。
血はすでに乾いていて、時間が経過したことが分かる。
それを見て、おばあちゃんは狼に食い殺されたんだと確信を持つ。
赤ずきんは、おばあちゃんが大好きであった。
よく、おばあちゃんのお家で一緒に遊んだ。
やさしいおばあちゃんだった。
赤ずきんは泣いた。泣きながら家へと帰る。
家までの30分、ずっと泣き、悲しんでいた。
帰宅すると、母親に報告。
村のみんなは、おばあちゃんのお家に花を置きに行った。
赤ずきんは、泣いていた。
おばあちゃんの家の前で泣いていた。
花に囲まれた家を見て、泣いていた。
どうしておばあちゃんが死ななくちゃいけないのか。
どうして、なぜ。
赤ずきんは、狼が石を詰めた犯人を捜していたことを思い出す。
でも、狼が悪い。
だって、私たちを、おばあちゃんだって食べようとしたのだから……。
1ヶ月経つと、赤ずきんの悲しみは怒りへと繋がっていた。
図書館へ行き、毒について調べようとした。
9歳の赤ずきんは、平和な村に暮らしていた。
学校はあるものの、あまり難しい字は教えられていない。
読めないのである、図鑑が。
どれが毒図鑑なのかすら分からない。
図書館には、世界の情報の大半が書かれていると父から聞いたことはあった。しかし、読めないのは予想外だった。
そもそもだが、図書館というのは博識や学者たちくらいしか読めないものばかり。一般人向けではない。
9歳の子供が読めるのは絵本くらい。
仕方ないので絵本を漁ることにした。
サンタクロースに関する本があった。
赤ずきんは、サンタクロースがなんなのかを知らない。
読んでみると、12月24日の夜に、よい子にはサンタクロースからプレゼントが届くという。
25日の朝、よい子はプレゼントを見て喜ぶとのこと。
それを知り、赤ずきんは、気付いた。
12月25日にいつも枕元になにかしらのなにかが置いてある理由を。
それは、欲しいものと言うわけではない。
そうか、伝わっていないんだと考える。
赤ずきんは普段から大人しい。大人しくていつもニコニコにこやかにしている。
話し出すと止まらないのだが、話さないと微笑みながら黙りっぱなしである。
穏やかに過ごすのが好きだった。誰とも揉めたくはなかった。
狼を憎むのは正解なのか、間違えなのか。
そう考えはしても、大好きなおばあちゃんを殺められたと言う事実による、怒りと悲しみが、狼を殺す方向へと思考を持っていく。
サンタさんに伝わっていないのは、黙っているからだ。
特に何かを願ったことはなかった。
赤ずきんは、いつも幸せな気持ちで生きてきた。
欲しいものはあっても、それは別になくてもよかった。
おばあちゃんに会いたい。
ダメだ、また涙が出た。
赤ずきんは、サンタクロースの絵本を借りた。
すると、家に帰ったとき、母親が、何か欲しいものがあるの?と尋ねてきた。
毒……とは言えない。
えへへ。と、笑顔のみを返した。
今は10月。
願った。ただ、願った。
狼の死を。サンタクロースに願ってしまっていた。
ただ、サンタさんにそんなことをさせるのは申し訳がない。
そう言う気持ちが働き、やはり、欲しいもの。
物を願おうと考え、願ったのは毒。
強力な毒。絶対に狼を殺す毒。バレない毒。
……。
赤ずきんの成績は、特によくはなかった。
下の上と言ったところ。
しかし、突然。11月にあったテスト、全て満点を取る。
放課後は、学校の掃除を自主的にし、外で困ってる人を探しては、助けに行った。
12月。赤ずきんは、突然頑張り過ぎたせいか、熱を出す。
うなされた。2週間。生死の境を彷徨っていた。
目覚めたとき、12月19日。
点滴というのはこの頃なく、ただのベッドで寝ていたというような感じ。
布団は汗でぐっしょりだった。
まだ、クリスマスじゃない。
助かった。
そうだ、よい子にならないと……
赤ずきんは、立ち上がろうとする。
しかし、バランスを崩し、おでこをベッドの頭部分の端にある木の柱のようなのの角にぶつけた。
音に気付いたか、母親が赤ずきんのいる部屋に来た。
外に行きたがる赤ずきんを母は、止めた。
よい子は体調がすぐれないとき休んでおかないと。
その言葉を聞いた時、赤ずきんは布団を被り、素直に眠った。
25日。
赤ずきんが欲しかったのは狼をも殺す毒。枕の下に置いた手紙にもそう書いた。
すると、手元にあったのは、熊のぬいぐるみ。
大きさは片腕で抱えられる程度。少しだけ大きめというところ。
赤ずきんは、死の境を彷徨う中、夢の中で、小さな子供のクマさんと遊んでいた。
しかし、クマさんは最後、狼に食べられた。
おばあちゃんも、食べられた。
赤ずきんはクマのぬいぐるみをしっかりと身体に引き寄せて強く抱きしめた。
もう離さない……
赤ずきんは枕の下を見た。
すると、手紙とは違う、四つ折りにされた紙が置いてあった。
見ると、狼の家族について書かれてある。
あの狼には弟が3人いて、母親を病気で亡くし、父親は子供を置いて失踪。
長兄であるおばあちゃんを殺した狼が、頑張って、弟たちにご飯を食わしていると。
……嘘だ。
赤ずきんは冷静だった。冷静にいた。
狼を赤ずきんは絶対悪としてみている。
冷静に考えても、赤ずきんにとっては絶対悪。
どう、どう考えようとも、絶対悪。
冷静に考えている。絶対悪……。
狼が良い奴なわけがない。
そうか、この情報は、狼の弟を殺せということ……なのかな?
そうなのかな、サンタさん?
狼が悪い奴なら、弟だって、おそらく……
赤ずきんはクマのぬいぐるみを抱きしめて離さず、涙を拭い、そっと微笑んだ。
決して良い笑顔とは言えない。
「ふふ、待っていてね、狼さん。」
1月。正月が終わった頃。
村の人に狼の食について尋ねていた。
すると、なんと、狼などの犬科の動物は、玉ねぎが毒だと聞く。
強力なのかは分からない。しかし、大量に使えば、さすがに殺すこと可能だろう。
赤ずきんは、八百屋さんの手伝いに行った。
手伝いが終わり、お礼に野菜をあげようとする八百屋のおじさんに、玉ねぎをいっぱいちょうだいとねだった。
赤ずきんは、肉屋に行った。同じように、肉をいっぱいもらった。
今は冬。
旧執筆中小説ここで終わってたんだよな。
この続きを上手く書ける自信がない。
書きたいけども。無理やり書いてみようかな。迷う。
読んでくださりありがとうございました。




