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7話

 1週間経って、ランデルに調子はどうだと聞いてみた。あれから彼らにも一緒に冒険者業をやらせているのだが、秋に間に合うかどうかの判断もあるし、収支を見る限り森に入っているようで、しかも1人あたりで考えても結構な額を稼いでいたので大丈夫なのかと思い、一度聞いてみた。


「へい、森には入ってやす。…ルイやダニーは問題ないと思いやす。ハインツとロジオンについては、一段落ちると思ってやすが、数がいる分ウルフの群れにだって対抗できやす。4人とも長物、槍を使いやすから、イェンスと一緒に隊列を組ませてやれば、そこそこまで戦えてやす。後はオークに対して怯えなければ秋のスタンピードでも戦力にはできやす。そこまではしっかり育てるつもりでさぁ。」


「そうか。戦えるならそれでいい。パーティーを2つに分割する必要はないか? 8人だと大所帯なんじゃないかとも思ったんだが。」


「パーティーについても8人は決して多いとは言えんでさぁね。むしろ4人の時よりも安心して狩れやすんで、稼ぎについては問題ないぐらいでさぁ。…旦那の言うような、少数で奥まで行くやつらは、ギフト持ちの特別な奴らの事でさぁ。才能があっても、ギフトには負けやす。そういうもんなんでさぁ、ギフトってやつは。」


 なるほど、パーティーは8人でも多くないのか。前世のゲームなんかだと3,4人パーティーの物が多かった様に思うのでなんか多いような気がするが、そうでもないのか。後何気にギフトの話が出たが、ギフトって先天技能よりも上位にあたるのか。…そりゃあ金貨1枚の価値があるってもんだ。てことは、ギフトを見てから冒険者にしかなれないような環境のものだったのだろう。姉も『斧術』だったから、男であれば、冒険者として一角の冒険者になれたのかもしれないな。成る気がなければ宝の持ち腐れだが。こうなるとランデル達にもギフトを考えてもいいかもしれない。…チビ達が12才、来年の春になったら一緒にギフトを受けてもいいかもしれないな。


 あの儀式、受けさせようと思うと、秋の時期から予約を入れて置かないと受けられないのだと教会に行って確認してきた。なんでも冬の間中何かをしないといけないらしく、そのせいで金貨1枚もするのだという。秋の終わりまでには数をまとめて置かないといけないが、それに冒険者組8人も追加していいかもしれない。稼ぎとの兼ね合いにはなるだろうが、問題ないくらいに儲けは出るだろう。当たりを引けば儲けものだし、なんとなくだけど、半分くらいは神が今までの行いからスキルを選んでいるような差配が感じられるからだ。


 俺の刻印士も儀式の前まで奴隷の事を考えてたからだし、家の家系だって、養鶏に便利なギフトが与えられてることから、冒険者やってたら半分くらいは冒険者に有利なギフトが与えられるのかもしれない。損をしたくない屁理屈だし、ギフト持ちの冒険者がどんなのかは出張治療院の時にもいたような気がするが、あの頃は魔法使いの事しか頭になかったからあまり覚えていない。俺が人柱になるしかないかぁ。


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