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14話

 待ちに待った新年祭。朝から大きな声で呼び込みをかける売り子や店主の声が聞こえる。新年祭1日目がスタートした。俺は少し少なめに朝飯を食べてから中央区へと向かう。中央区は静かなものだった。出店一つなく、静まり返っている。やはり、貴族区ともいわれる中央区だ。新年祭らしき空気は一切ない。俺はそそくさと東区に向かった。


 東区でも、南区と同じように出店が並んでいる。俺は近くのオーク肉の串焼きを1つ買い、歩いていく。左右を確認しながらゆっくりと歩いていくが、まだまだ中央に近いところだ。奴隷売りの姿は少ない。いないことはないが、17,8才の女性の口減らしが多い。先天技能が良ければ買ってもよかったが、そこまで良いと思える奴隷はいなかった。


 中央から適度に離れてスラム街が少しずつ中通りに増えてきた。この辺りから本格的に奴隷の売り買いが始まる。口減らしもいれば自売りもいる。俺は鑑定をしながらゆっくり歩き、1つのグループに向かう。あれは自売りのグループだ。自売りは自分を売ってお金をそのグループに払う。グループで買う場合でも、最低1人は残して買うのだ。でないと金を払う場所が無くなるからだ。無くなってもいいではないかとは思うのだが、そういうルールらしい。誰か昔の人が決めたんだろうな。


「自売りのグループか?」


「うん、ここにいるだけ。誰か買ってくれるの?」


 15人のグループがあった。ここのグループには10才以下の子供が多くいた。そしてなかなかに良い先天技能が揃っている。その中でも6人を見繕う。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:ワイアット

年齢:10

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『槍術』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:二コラ

年齢:9

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『土魔法』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:シュティーナ

年齢:10

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『風魔法』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:ピアス

年齢:10

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『剛力』『大柄』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:アデール

年齢:10

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『馬神の加護』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:ロミルダ

年齢:8

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『剣術』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


「この6人を買おう。金貨6枚でどうだ。」


「っ⁉ ありがとうございます。」


「交渉成立だな。お前たち背中を向けろ。」


 お金を渡し、購入した子供たちに奴隷紋を書いていく。そうして後ろについてくるように命令し、さらに奴隷を購入するべく東区を門の方へと歩いていく。いきなり6人まとめ買いすることになったのは予定外だが、良い奴隷を買えたと思っている。幸先が良い。この調子でどんどん奴隷を買っていこう。


 東区の中央付近、現在新たな奴隷を16人買い、後ろに連れている。全部が自売りの子供たちだ。あの後も何組かの自売りグループを見つけては買ってきた。1人金貨1枚で16枚分使ったが、良い買い物ができたと思う。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:フェデリコ

年齢:10

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『斧術』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:ダヴィド

年齢:10

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『剣術』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:フョードル

年齢:8

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『光魔法』『魔力上昇』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:マーシャ

年齢:10

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『大剣術』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:ソニア

年齢:10

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『槍術』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:テレサ

年齢:10

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『斧術』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:アルマ

年齢:9

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『竜神の加護』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:ナニー

年齢:8

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『闇魔法』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:オルエッタ

年齢:8

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『土魔法』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:ヴィオラ

年齢:8

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『水魔法』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 魔法使いになれる先天技能持ちを基本として選び探したつもりだ。こんなに買う予定では無かったが、魔法先天技能持ちがグループ2つに1人ぐらいはいるのだ。というより孤児が多すぎる。


 実際、子供でも最低限食っていけるだけの仕事はある。冒険者ギルドにあるポーションの材料であるポーション草の採取だ。20本で銅貨1枚の値段で買い取られている。このポーション草はどこにでも生える多年草でスラムの中にでさえ生えているほど生命力が強い。だからこそポーションの材料になるのだと言われているが、雑草の様に生えている草を孤児たちが冒険者ギルドに売りに行く。そのおかげでポーションが大量にこの領都に流通しているのだが、この仕事のおかげで孤児院なんかが無くても孤児が生きていけるという環境にあるのだ。


 俺だって解決できるならしているが、俺はただの奴隷商人だ。善人である自信はあまりないが、それでも救えるものは救ってやりたい気持ちはある。だが、俺はただの奴隷商人だ。為政者ではない。1人金貨1枚で買ってやる偽善者でしかないのだ。悲しいかな、俺では力が足りない。ここの孤児たちを救う力なんてない。俺はただの、ただの奴隷商人なんだ。…前世の記憶なんて大層なものがあるが、手に乗せられるものしか乗せられない。そう自問しなくてはならない程には、今日の東区の光景は堪えた。


 子供の奴隷たちを奴隷商館に預けて、南区の散策に入る。気分は晴れないままだが、俺は奴隷商人なのだ。奴隷を買って、高く売ることで財を為しているのだ。…まだ今の売れていない状態は孤児院と同じだが、こんなでも奴隷商人なのだ。気分を切り替えて奴隷の物色をする。っといっても、今のところ口減らしも自売りも見ていない。オーク串を頬張りながら屋台を物色している。いい気分転換になってはいるようだ。それにしても色々なものを売っているな。絵画や壺、造花に木彫りと様々だ。奴隷の物色が終わったら奴隷商館の飾りつけに何か買ってもいいかもな。


 とりあえず門の近くまで歩いたが、こちらには口減らしも自売りもいなかった。流しの奴隷商人はいたのでとりあえずそれの商品を見定めるべく道を戻っていく。一見した限りでは、戦えそうな先天技能をもったやつは何人かいたが、魔法使いはいなかったように思う。2店あったから、まずは一店舗目だ、


「見せてもらうよ。」


「っらっしゃい。どうぞ見て行ってくれい。」


 奴隷の数は8人か、全部男で30~35の間くらいと。先天技能の剣術を持っている奴もいるが、年がな。もう少し若い方がいい。


「店主、ここの奴隷の経歴はどうなっているんだ?」


「うちのは全部犯罪奴隷だな。ここ数か月前に壊滅した盗賊団の奴隷だ。欠損も無いから農奴隷や鉱山奴隷用として仕入れたんだが、この町まで残ったのはこの8人だけだ。比較的若い男だからな、買い手はある程度見込めると思って仕入れたんだ。まあ、ここで売れのこりゃ、次の都市に運ぶだけだ。あんちゃんは買う気がなさそうだからな。」


「だな、犯罪奴隷を扱う予定はないんだ。邪魔したな。」


 そういって次の奴隷商人の所まで行く。すでに盗賊団の犯罪奴隷が出回ってきているのか。思っていたよりも早く来たもんだ。噂は耳にしていたから来年あたりだと思ったんだが、これは次のところも犯罪奴隷か? もう1店は若い奴隷が多かったと思ったんだが…。そう思っているうちに、次の奴隷商人の所まで来た。店前で足を止める。


「いらっしゃい。」


「ここの奴隷の経歴を教えてもらいたい。」


「うちのは全部戦争奴隷だ。南で戦争してるだろ? そこのだ。もともとは農民やら傭兵やらだ。それ以上詳しくは本人に確認してくれ。」


 そう言って奴隷を前に出してくる。12人か、15~20才が大半か。冒険者にするにはちょうどいい年齢だし、戦争奴隷だが戦えればよさそうだな。…良いのがいるじゃないか、ギフト持ちの奴らが。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:バルトロ

年齢:18

レベル:21

ギフト:『剣術』

先天技能:『怪力』『視覚強化』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:ヴィクトール

年齢:18

レベル:18

ギフト:『槍術』

先天技能:『樵』『鉱石理解』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 恐らく、傭兵団か何かの出だろう。剣術に槍術持ちだ。この奴隷商人がギフトまで把握しているのかどうかだが、把握してなさそうだよな。ここは言わずに選別した方がよさそうだ。


「元兵士、元傭兵は前に出てくれ。他は後ろだ。」


 そういうと、予想通り2人とも前に残る。掘り出し物だな。


「店主、この2人を貰おう。幾らになる?」


「2人で金貨2枚と大銀貨8枚だ。買うかい?」


「ああ、それでいい。」


 そう言って金を出す。ギフト持ちなんだから、後金貨6枚は価値がありそうだが、聞き出してなかったな。こいつはラッキーだ。良い買い物をしたもんだ。案の定、彼らにギフトのことを聞いたらしっかりと持っていると内容を答えてくれた。ギフトが何だったのか分からなくなることなんてあり得ないからな。忘れても自分のギフトについて頭で考えると何だったかを思いだしてくれる。そういうものなんだよな、ギフトって。んで、なんで伝えてなかったのか聞いてみると、聞かれなかったからだそうだ。ただの怠慢じゃないかな。…ギフト持ちが奴隷になるって思わなかったんだろうけど。


 そんな訳で、思わぬ掘り出し物を得た俺は、荷物持ちとして彼らを活用するのだった。絵画や造花なんかを購入している。これは奴隷商館の応接間に飾ろうと思う。あまり派手なものを飾ると下品になるし、そこそこな物を購入したつもりだ。それをヘルガや他のものに素直な感想を聞きつつ、応接間の飾りつけを行い、新年祭1日目を終えた。


 新年祭2日目。今日は北区にある出店を回る予定だ。奴隷の購入は本命が北区だったんだが、東区で結構な数を買えたので気楽に見ていこうと思う。東区と同じくオーク串を南区の出店で買いつつ、北区へと歩いて行った。


 北区の出店は基本食べ物の出店だった。多いのが肉串とスープだ。スープは器を返さなければならないので、人だかりができている。そして、食べ物屋台の合間合間に口減らしが売られている。多くが小さい子供で、5~10才程度の年齢だ。…ここで買われない子供たちは捨てられてスラム行きなんだろう。でないとスラムの自売りがあんなに多い訳がない。いい先天技能持ちが居れば買うというのが、俺の小さな偽善だ。助けるために買うのではない。儲けるために買うのだ。それを忘れてはならない。…ということで、鑑定を行いながら門の方へ歩いていく。


 門の前まで歩いてきた。中道や裏道も含めてしっかりと見て歩いた。今からそこを帰るように買っていく。良さそうなスキル持ちが何人かいたので、脳内の地図にマークしながら歩いてきた。それを順に買いながら帰る。何故買いながら行かないかというと、自分の勝手なのだが、東区で買いながら歩いていると非常に目立った。それが嫌だったからという理由なだけだ。南区でも同じように一通り歩いたのはそのためだ。


 北区は口減らしが殆どで、自売りは殆ど見なかった。理由は知らないが、何か孤児たちの決まりがあるのだろう。俺は知らないが。そして、目を付けていた口減らし売りに声をかけた。


「口減らしだな、幾らだ?」


「っはい! 大銀貨3枚です。買っていただけますか?」


「買おう。―――これで間違いないな?」


「ありがとうございます。ありがとうございます。」


 と、言った感じのことを9回繰り返した。大体が大銀貨3~8枚だった。孤児たちに払うよりも安く買えた。大銀貨でも寒村では大きな稼ぎになるのだろう。…法外に高くなければ買うつもりだったが、安く買いたたいた形になった。しかし、200じゃきかないくらいの口減らしがいたんだが、西の方はそれだけやばい状態なのだろう。


 他の都市ではなくここまで来るということは、この都市に捨てていくこと前提なのだろうが。ここだと孤児でも生きていけるとでも噂がたっているのだろう。しかし、口減らしを売りに来るだけでも結構な費用がかかるはずなのにここまで捨てに来るのか。口減らし専用の奴隷商人なんかがいても儲かりそうなもんなんだが、ダメなんだろうか。…いないというのだからダメなんだろうな。以下が俺が買った奴隷だ。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:ヴァネッサ

年齢:10

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『風魔法』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:アルテア

年齢:10

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『闇魔法』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:アリス

年齢:9

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『火魔法』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:グレタ

年齢:9

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『火魔法』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:マリーア

年齢:8

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『水魔法』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:アランチャ

年齢:8

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『土魔法』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:ウラ

年齢:8

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『風魔法』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:テレンティア

年齢:7

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『光魔法』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:アンフィサ

年齢:7

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『風魔法』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 全員女の子だが、全員魔法使いだ。剣術や斧術持ちもいたのだが、魔法使いだけにした。だって数が多すぎるからだ。始めは数えていたんだが、20を超えそうになったくらいで魔法使いだけに絞った。それくらい口減らしが多すぎた。後は男は殆ど見なかった。…恐らく明日の西区に男は行っているのだろう。そうで無ければ、孤児の男女比率を考えても女の子の方が多すぎる。もともと口減らしに捨てられるのは女の子の方が多い。それは孤児が女の子の方が多いことが物語っている。それでも男が全くいないという訳がない。であれば行先は西区なんだろうな。新年祭で口減らしを見た記憶がないが、多分いたんだろうな。9人の子供たちを連れて、少し速足で奴隷商館まで戻った。


 新年祭3日目。今日が最終日だ。今日は西区にある出店を回る予定だ。西区は大穴であるが、子供の男の子ばかりになるんだろうなと思いながら、また南区でオーク串を買って食べながらゆっくりと回っていった。


 西区の口減らしはやはり、男の子が多かった。女の子や成人男性もいたが、殆どいなかった。ただ、全体的に北区よりは口減らしの数が少なかった。その中から選んだのは3人だけだった。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:アルドヘルム

年齢:10

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『土魔法』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:ボドワン

年齢:8

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『火魔法』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ステータス

名前:アレクシュー

年齢:7

レベル:1

ギフト:『』

先天技能:『水魔法』

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 もう魔法使い以外は買うのをやめた。本当に数が多すぎる。面白い加護持ちもいたんだが、それも買わなかった。その代わり魔法使いは一生懸命探した。…3人だけしか見つからなかった。見落としもあるんだろうし、もう少し冒険者向けの先天技能持ちも買ってもよかったかもしれないが、一度に増やしても管理が追いつくかどうか解らない。ヘルガに一任しているが、今回だけでも30人も増えたのだ。教育なんかも、教育した奴隷たちで回してみて、ってのをやらないと教育係が足りないかもしれない。


 …まあ、教育がいき渡るまで売らないけど、今回は魔法使いを多く抱え込んだのだ。魔法使いには魔法使いしか教えることができない。奴隷たちも教える得手不得手があるだろうし、大丈夫だろうか? 大丈夫だろうさ、初めての時も何とか上手くいったんだ。何とかなるさ。こうして倍ほどになった奴隷商館に帰って来たのだった。


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