サワガニ系主人公
10話目行きました!
たかが10話程度で騒ぐなと思われるかも
知れませんが、とても私としては嬉しいです
常連の方なんて、いるか分かりませが
いつもありがとうございます!
「すみません。宗里先生はいらっしゃいますか?」
翌日、肉塊の夢を見ることもなく、無事に朝を迎えることの出来た俺は職員室の前に立っていた。
「お、上里か。部活届けはどうした? まさか他の部に出したんじゃないだろうな」
「それを今持ってきたんですよ。はいこれ」
俺が既に用意していた部活届けを渡すと
「ふふふ、自然観察部にようこそだ。上里」
と、不敵に宗里先生は笑った。
「歓迎されているようで何よりです」
「部員が歓迎するかは分からんがな」
「いや、さらっと恐ろしい事言わないで下さいよ......。想像して寒気がしたんで」
まあ、歓迎されていないのは此処に転校してきたときからずっとではあるが。
「まあ、裏で二人くらい味方を作ったんで、大丈夫ですよ。多分」
「おお、そうか.......。ん? 二人? 二人!? 二人って、全部員の半分じゃないか」
総部員数4人ってマジか。
「それって部活として成立するんですか?」
「ああ、そこは私が他のティーチャー共に圧力を掛けているし、芦原にはもう会ったか?」
「さらっと問題発言しないで下さいよ。先輩には会いましたけど、それが何か?」
「アイツにも部活の存続のため、生徒会長として頑張って貰ってるからギリギリ大丈夫」
「先輩可哀想」
「今日も部活はあるからな。大変なこともあるとは思うが、頑張ってくれ。部員が増えた事で解体の危機は完全に免れたしな。四人でどうにかなってたんだから、五人になれば誰も文句は言えんだろう。もう、私は知らん」
即答かよ。
「あのですね......や、もう良いです。俺、教室戻りますね」
「ああ。幻中はもう来てると思うから、よかったら声掛けてやってくれ」
「ええ、無視されそうで怖いんですけど......。まあ挨拶くらいはしますよ」
「宜しく頼む」
いや、だから挨拶を宜しく頼まれても困るのだが。
「おす、幻中」
俺は席に着くと、やはり先に来ていた幻中に軽く挨拶をした。
「・・・おはようございます」
よし、返事して貰えた。
「・・・私とはあまり関わらないようにと言った筈ですが」
「いや、挨拶ぐらいはさせてくれよ」
「・・・このクラスで私に挨拶をするのは貴方だけですよ」
「何だそれ。挨拶は元気よく皆にしましょう、って小学校で習わなかったのか? 因みに俺は習わなかった」
「・・・貴方がそれでいいなら私は何も言いませんが。この学校で友達を作るなら周りに倣っておいた方が良いかと」
「パス。自分の立場のために周りに倣い、特に楽しくもないコミュニケーション興じ、特定の誰かを虐げる。んなこと、俺はしたくない。口からサワガニ出るわ」
「・・・サワガニ?」
「上里さん的ジョーク。スーパーの割りばしと一緒に入ってるつまようじぐらいの感覚でスルーしてくれていいぞ」
「・・・そう、ですか?」
流石に上里さんジョークは上里検定四級の幻中にはレベルが高かったようだ。検定開始日は今日。
「んじゃま、今日、部活行くからその時は宜しくな」
「・・・・」
まさかの此処で無視!? 今日は結構、会話出来てたのに今になって無視!?
「お、おい幻中?」
「・・・・」
まもまもー! 無視は虐めだよ? 泣くよ? ヤバい。気まずい。いっそ殺してくれ。
「・・・貴方が何を思って私達の部活に入るのかは分かりかねますが......その、よろしくお願いします」
「まもまもー! じゃなくて、おう、分かった」
いかんいかん、会話を出来た嬉しさで心の声が暴発してしまった。
⭐︎
「はむはむ、美味しいです......」
「いや、好きなのは察してたけど芋天って三つも食うもんじゃねえだろ......」
昼休み、芋天娘めぐめぐこと小戸森 廻瑠は今日も学食にて芋天を食べていた。
「食べてるところ、あまりジロジロ見ないでくれませんか? 気持ち悪いです」
「ヒデェ。奢ってもらいながら毒を吐くなよ。後、ガチトーンで言うの止めて。ちょっと、傷付く」
「先輩」
「ん?」
「少し、食べます?」
何この子優しい。
「別にいいよ。お前の好物だろ?」
「勿論! ......ですがその、先輩に奢って貰った訳ですし。一口は食べて欲しいというかですね。あ、あまり好きじゃないならボクが食べますけど」
「其処まで言うなら、貰うよ。あーん」
「あ、そういうの良いんで。どうぞ」
小戸森は芋天を箸で切り分け、俺の皿に乗せた。冷たい。この子冷たい。
「旨いな」
全然、油っぽさがなく、カラッと揚げてある。それに調理方が良いのか、芋自体が良いのか、非常に甘い。学食の物とは思えない味である。
「ですよね? ここの芋天美味しいんですよ。はむはむ、美味しい......」
てか、食べるときの小戸森可愛いな。見てて飽きない。何と言うか、小動物的な可愛さと少女的な可愛さが混在した感じだ。
「先輩、何見てるんですか。気持ち悪いです」
頬を少し紅くした小戸森がジトっとした視線を送ってきたので俺は急遽、小戸森観察を中止にする。
「すまん」
「いえ、別に」
顔を逸らし、小戸森は拗ねたように言った。
「なあ、小戸森」
「何ですか?」
「俺、部活入ったんだよ。今日から参加するんだ」
「へえ」
「分かりやすく興味無さそうにしないでくれませんかねぇ!?」
せめて、興味のあるフリくらいはしようぜ。
「いや、だって実際、先輩の部活とか興味ないですし......。あ、運動部じゃないのは予想つきますが」
そうですか、そんなに弱そうですか。一応、足は並以上に早いぞ。体力無いから、50m走しか無理だけど。
「そんなこと、言ってて良いのか? お前にもかなり重要な話だぞ」
「主にどの辺りが」
「お前と一緒の部活したんだよ。とどのつまり、自然観察部」
「・・・・」
おい、幻中みたいな反応するな。
「無視やめろ、先輩泣くぞ」
「・・・聞き間違えかもなので、もう一度言ってください」
「俺も自然観察部員になった。宜しくな」
「はあ!? せ、せ、せせせせ先輩が!? うちの部に入るう? な、何言ってんですか?」
「せ、多くないか」
「ちょっ......! 考え直して下さい! いや、何でそんなに止めるかって言うと一応先輩のためで、いや別に私が先輩のことを心配してるとかじゃ、その、えと、ああああ!」
「落ち着け。お前に一々言われなくても、部長と面談してきたから大丈夫だ」
俺は取り乱す小戸森を宥めるように言う。
「ぶ、部長?」
「ああ、生徒会長でもある」
「・・・・」
まもまもモード止めろ。
「だったら、どうして入ろうと思ったんですか? あの人に色々教えて貰ったんですよね」
『あの人』とはまた他人行儀な言い方だな。
「聞いたは聞いたけどやっぱり自然観察の方が陸上とか野球とかより面白そうだったからな。部活動をロクにしてないって話だが俺が入部したら、無理やりにでもして貰うぞ。ふっふっふ」
「部活動、ですか?」
「ああ、部活動だ。好きな花は薺と露草! 好きな鳥はハシボソガラス! 好きなキノコはタマゴタケ! 好きな......え~と、食べ物はヨモギの和菓子! 自然大好き上里さんだぞ」
「最後のは関係無いんじゃ?」
「ヨモギだからセーフ」
「......はあ」
「溜め息止めろよ。何だよ。俺が来るのがそんなに嫌か? 泣くぞ。」
「溜め息はストレス解消になるらしいですよ?」
小戸森にストレスを掛けた覚えはないのだが。
「ま、宜しくお願いしますね。私にはこれ以上、何も言えません」
「おう、宜しく」
何と、ユニークアクセス数が100を越えました~!
恐らく滅茶苦茶少ない数だと思いますが自分的には
100という節目を迎えれたと言うことで嬉しいです!
小説執筆のド素人ですが
少しでも上達するように頑張ります!




