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第七話 真実

第七話 真実


「どういうことでしょうか? 前国王…いや、罪人が。」

「ひ、化け物…。」


前国王の声は裏返り震えている。

恐らく最初から富樫に弓を引くつもりでサリエールの継承をしたのだろう。

だが何故だ…。


「何故、其方は私に盾突いたのです?」


富樫は声のトーンを低くして威圧した。

もう前国王とは呼ばない、彼は罪人へと成り下がっていた。


「………」

「はぁ、仕方ないか…。 この者を国家転覆罪、殺人未遂罪で牢屋に監禁してください。」

「ま、待てトガシ殿、トガシ殿‼」


前国王及び貴族制限法に触れた王族、貴族は憲兵によって宮殿の地下牢に連れていかれた。

皆、顔を真っ青にしていた

前の閣僚会談で制定しといて良かったとほっとした富樫であった。


「前国王陛下、この法律を貴方に使いたくはありませんでしたよ…。」


富樫は前国王が座っていた席を向いてそう呟いた。

王が逮捕されたときの混乱でなのか王冠は地に落ちていた。

富樫はその王冠を手に取り、付いていた少しの埃を手で叩いた。

そして王冠をかぶる。

そして富樫はまた民衆の方を向いて息を吸った。


「これより、サリエール王国改めサリエール帝国はトガシモミジが継承します‼」


その時、民衆や一部貴族から拍手喝采が起こった。

富樫は完全にこの国の舵を握ったのである。


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サリエール宮殿 地下二階 特殊牢獄

同尋問室


「それで国王殿下、なぜこのようなクーデターを起こしたのでしょうか?」


尋問室には富樫、エリゼ、セドリックの三名が居た。

国王は問いに答える。


「トガシ殿がこの国に転移してくる前、儂の支持率は戦争に負けて急激に落ちていた。 もうどうすることもできなくなった儂は大貴族に賄賂を贈り支持率を上げていたんじゃ…そこに転移者を呼び出して間違えたといい、わざと貴族宛ての賄賂の誓約書を渡して貴族の反感を煽るような行動をとらせようとしていたんじゃ。まとめるとだな転移者を貴族と共に討ち支持率アップを目指す。 そういうことじゃよ…

これがすべてだ…さぁ、さっさと殺せ。 覚悟はできている。」


「あいにくまだ裁判所はできていないのですよって俺自身で判決を下す。」


富樫はそう言うと前国王に沙汰を下した。


「前国王及び不正を働いた貴族は国外追放とする。 こんなことは言いたくはないですが二度とこの国の土は踏めないと思ってください。」


富樫は大帝国への地盤を着々に固めつつあった。



第七話を読んでいただきありがとうございます。


今後とも御贔屓に。

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