2
前回、履歴書をほとんど経歴書と書き間違えてしまいました。修正しましたが、コレは恥ずかしいデス。
俺は紙袋に入っていた履歴書を取り出して確認してみる。
確かに自分が昨日書いた履歴書だった。
「ふぅ、ちゃんと持ってきてたか」
なかったらあぶなかったなー。面接。
ん?そういえば、これは何のバイトの面接だったっけ?
手に持っている履歴書が思ったより分厚いと思ってチェックしてみると、履歴書の裏からチラシが一つ出てきた。
すこしだけひっばり出してみると、そのチラシにはでかい文字で「求人」と書かれていた。
それに書かれている内容を見ようとチラシを引き抜こうとする時に、ガチャっと急に扉が開く声を聞こえて、俺は思わず緊張してしまった。
そこからの記憶はよく覚えていない。
緊張してしまったからなのかどうかがわからない。
ぼんやりと、名前を呼ばれたような感じがした。部屋に招きいれられ、そして座るようにすすめられた、気がする。
そして気が付くと俺はすでに椅子に座って、今まさに面接の最中となった。
「というわけで、挨拶もすませたし、さっそく本題に入りましょう」
え?なにがどういうわけ?
というか挨拶はもうしたの?俺、何か失礼なこと言ってないよな?
やべぇー。緊張しすぎてなにも覚えてねぇ。
思わずテンパってしまったが、とりあえずちゃんと緊張を抑えて「はい」と答える。
それからはまた良く覚えていない。
なんだか履歴書に書かれている内容をある程度確認してきたが、無難に答えた、はずだ。そんな気がする。
たかがバイトの面接、すでに何回も経験したことがあるはずなのに、なぜ緊張しているのかが自分でもよくわからない。
なんだろう。まるでバイトではなく、どっかのでかい会社の正社員の面接に、会長とか社長とかのお偉いさんが直接面接してくれたみたいな変なプレイシャーを感じる。
ええい、もうどうにでもなりやがれ。
これに、面接官の声って男?それとも女?
もう緊張しすぎて面接してくれた相手の顔すらまともに見れなくて、どんな見た目すら記憶にないのだ。
「一応うちのほうが求めている人材は適正も必要なので、ここに居る時点で多分条件には満たしているのでしょうけど、手順を踏まえてちゃんとテストしてみますね」
「はぁ」
なにを言われたのか、よくわからなかった。
下調べでもされたのか?
でも、適正があると言われているのならこの面接、もしかしたらもしかするかもしれない。
「ご趣味で小説を書くと履歴書に書かれましたので、簡易バージョンのテストを受けていただきまーす」
一枚の紙をテーブル越しに渡された。
テストとは言ったが、まさか本当に筆記試験のタイプのテストなのかとちょっと焦ったが。よく見たら三つの文章が書かれているだけだった。
本当に簡易だな、答えを書けとか一切なかったわ。
これを読めってことなんだろうけど、何をテストするんだ?
「まず、この三つの文章を読んでいただきますねー。質問はその後でしますんで、正直な答えをもらえればそれで」
なんとなく面倒くさそうな雰囲気を感じるが、気のせいか?
口調にもなんとなく棒読み感がある。まるでセリフをただ読み上げているだけみたいな感じがすごい。
最初からほとんどそう感じなかったのは不思議だ。
まぁ、でもこれは面接だし。ここはスルーしておくのが正解だろう。
さて、とりあえず読むか。
ふむふむ。
ほうほう?
なんだこれ?軽小説の一部か?しかもほとんど冒頭部分だろう。
それにしでもこれは酷い。
なにこれ?
「はーい、それじゃ質問しますねー」
顔に出ていたのか、何回か上からしたまで読み返してみたのを見られたらしく、すでに読み終えていると認識されたらしい。
まぁ、別に間違ってはいないけど、ここは普通確認をとるところじゃないのか?
やっぱりどこか投げやり感を感じるな。
この面倒くさそうにされている感じのせいか、なんだか最初の変なプレイシャーがどこかに消えてしまったぞ。
俺なんであんなに緊張してたんだろう。
「すでに知っての通り、これはいわゆるライトノベルの冒頭部分にあたる文章の一部です。この中からともかくアウトだと思うものを選んで、そしてその理由を聞かせてくださーい」
おい。
なんか一気に軽くなってないか?
面接官がこれで、本当に大丈夫なのか?逆に俺のほうが心配になってきたぞ。
日本語の敬語って、日常はまだいいんだけど、仕事となるとすごく大変そうですね。




