Episode.1 女子高の男子
船橋みなみことunusuallyです。今回は気を引き締めて、キャラクターの性格を意識して書きます。描写のことも丁寧に書いていきます。読者の皆さん、ご指導ご鞭撻のほどお願い致します。
学校を動かすRPGが今、幕を開けようとしていた……
『Cologne Quest』コロンクエストである。
聖鳳高校2年の青山瑞季は、学校で行われる地獄の祭典について何も知らされていなかった。
退屈そうに日々授業を受けていたそんなある時の話だ。副担任の坂宮芽依が、突然セミ人間となってしまった。彼女は23歳となる若い教師で、合法ロリと呼ばれる顔立ちであった。彼女は生徒から愛されているのでセミ人間になった時、印象を変えまいと授業を休んだ。
「芽依先生、セミになっちまったな。」クラスメイトの神原飛鳥が瑞季に話しかける。
「飛鳥、どうやって救えばいいんだろう。坂宮先生のこと。」瑞季は本気になって考えていた。蝉の地上での命は、約7日。坂宮先生も7日で死に至るのかもしれないと、ただ可愛いだけではなく若いけども教え方が上手な先生なので失いたくないと思っていた。
「お二人さん、どうしたんだい?こんなところで。」イケメン男子とクラスでも評判の宮代叶音が話し掛けてきた。
「どうしたもこうしたも。坂宮先生のことだよ。どうすればいいのか。分からなくて。」瑞季は、叶音に返答した。
「誰かが王子様にならないといけないだろうね。魔法に掛けられたお姫様を救うためには。」趣味で作詞をしたりするイケメンなので、趣のある応え方をした。彼は少しナルシストである。
「魔法か……そんな事は無いから多分薬の影響か。蝉化したのは。」飛鳥が冷静に判断する。
「まぁ、そんな事を考えていても意味が無いからな。時が解決してくれるさ。きっと。」叶音は、悠長に考えすぎていた。
次の日の朝、スマートフォンにメッセージが送られていた。『今週の日曜日まで、臨時休校となります。女子生徒の皆さんは自宅学習をして下さい。男子生徒の皆さんは、所定の場所に調査の手伝いの為に登校して下さい。担当場所:青山瑞季君 体育館 聖鳳高校情報システム課』
悪魔の祭典が始まったのである。
キャラクター紹介。
青山瑞季
性別は男である。性同一性障害ではないが、男としての責任を果たせるかと自信が無い。周りの男子から、男っぽくないと中学生のころ散々に虐められた過去がある。そんな男から逃げるために、ほぼ女子高である聖鳳学園付属高等学校の共学化一期生になることにした。