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召喚とは

現状説明となります。まだまだ登場人物少ないですがご了承。

なろうのシステム実はあまり把握してないのでおかしなところがあるかもしれません。誤字も多いかと。ひと段落したら読み返して直したいと思います。

 コット司教の後に続き階段を登るとそこは8本の主柱に支えられた広いホールだった。 白を強調している壁、匠が仕上げただろう彫像が目に留まる。羽冠と背中から翼、そして天秤を持つ女像。女神像とでも表すのだろう。素人でもわかる感じる"やさしい面影"がある造り。


 目を上に向けると先ほどまで薄暗さは無い。天窓から光が差し込んでいる。

 間隔を空け、こった造りのステンドグラスは光の差込具合により女神を壁に飾っている空白のキャンパスにあたかも絵のように映し出している。

「すげぇ……。」

感嘆の声が口からこぼれた。

「ラルゴ君見てみなよ。空白を埋める影絵で見せるなんて凝ってるよなー」

と後ろを振り向き声を俺はかけるがラルゴは下を向いていた。

 地下を出るときからだろうか不安の方が勝っているようだ。

足を止め俺は大丈夫、大丈夫と声をかける。

「うん……。」

「何をしているのかね。早くついて来なさい。」

 励ましを考えているとコット司教に催促されてしまった。


 ホールの一角の扉を抜け廊下に出るとちらほら人が居た。

 白く淡い服を着ている。コット司教から見て取れる通りここは教会なのだろうか。

 1人がコット司教に近づき声をかける。

「コット司教、こちらが例の?」

「うむ。これから彼らにご説明申し上げるところじゃ。」

 清楚な感じなのに訳を知らない俺は暗い気持ちになる。

「召喚したか……」


 周りは俺とラルゴを見つつあれこれ言う。

――あれが救世主か。

――二人とはこれは。

――あの服はなんだ、灰色?異教徒の服なのか?なんと邪悪な色を。

何を言うか。ポケットには白のハンカチだって装備しているんだ。清楚だろ?


 ちなみに俺は短髪黒髪、スーツ姿。グレー色の上下にローファー、赤いネクタイ、そしてIT時代の代償として視力は残念ながら落ち今では黒縁眼鏡は相棒だ。

ラルゴ少年は話によれば稽古中だったとの事で動きやすい黒のシルク製ロングTシャツに茶のコットンパンツだ。


 進むたびに声が聞こえてる。

――あの青年は不遜な顔をしているが執事だろうか?

スーツに眼鏡で執事って安易な!


――まぁなんてかわいらしい子。救世主様は女の子なのかしら。

――せ、先輩。あの子を見ていたらダーデスが降りてきそうです。

――落ち着け、まだ大丈夫だ。まだ大丈夫だ。欲望の使いに勝つのだ。

ラルゴを見て若い青年信徒が中年男性信徒にそんな事言ってる。変体め今すぐ破門されてしまえ!


 奥へ進みコット司教は一つに部屋に足を止めためコンコンとノックし伺いを立てる。

「入れ。」

 威厳を含んだ声の主、デール国王が待っていた。

 部屋の中は煌びやかな装飾類は無く大理石の長テーブルと前と左右の3組のソファーのみとなっている。

 俺達は扉をくぐり立ち止まる。奥のソファーにはデール国王が座っている。

 コット司教が左側のソファーに座り、

「さあ、お掛けになって下さい。」

 俺達は残りの右側へと座る。凄いフカフカと尻は語るが心はカチコチだ。いやはやこれは客先のお偉いさんの個室に入った心境だなとラルゴと着席をする。

 明るいところに出て落ち着いたが状況が掴めないまま着いてきたどうなるか。


「さてまずは何とお呼びしたらよろしいか救世主様方。」

 進行役はコット司教。

 "救世主"か。気持ち悪い言い方だな。懐の名刺でも出すか?

「名乗るのならばあなた方から仰ってください。」

 驚いて横と見るとラルゴがスッと言った。さっきまでと変わって眼差しが光っている。「クククッ。」

右をチラ見するとデール国王がかみ殺した笑みをしている。

「こ、これは失礼しました。」

 コット司教は見た目に反し焦ったようだ。

「わたしはこのアポロン神殿の司教を勤めておりますコット=ミグラです。この方はデール国の陛下。レグアス=デール陛下様です。」

 サラッと地下で言われたことだが重役や社長どころではない。知らない国だが国王と神殿のトップクラスの大物に冷汗がでる。得体の知らない相手だが丁寧に喋った方が落ち着くな。年上だし。


 一方ラルゴは物怖じしていない様子。ご両親がご両親だけにこのような相手と何度か面識しその教えを受けているのか。

「……ボクはラルゴ=エクスといいます。こちらは――」

さすがに年長としてはな。ちらっと手で合図し名乗る。

「童子切・安綱と申します。ヤスツナが名となります。」

雰囲気的に名前を再度言う。


「エクス様にドウジギリ様。順を追ってご説明させていただきます。」

コット司教は確認し本題に入る。


「"救世主様"とお呼びした理由は現在、我が国に差し迫っております災厄の危機を回避するため"召喚の儀"にてお越しになって頂きました。ここデール国には――」

「ちょ、ちょっと待って下さい。気づいたらあそこにいたのにお越しも何も。」

 俺はさっそく言葉を挟む。話を進まれても妙な単語ばかりで整理できない。

「我が国ってここは日本じゃない?危機?」

「落ち着いてください。あなた方はここデール国へ召喚させて頂きました次第。」


 なんだ??。腑に落ちる何か……キーワード"召喚"がちらつく。


「その"召喚"とやらについて詳しくお聞きしたい。」

ラルゴのフォローが入る。困惑している様子は無いがやはり腑に落ちないようだ。

「我がデール家には代々伝わる碑文がある。」

とデール国王。

 俺とラルゴは顔を向ける。

 

「その碑文にはこう書かれている。」

  国土300年の周期災い来たる。

  その災い紅蓮の双眸に漆黒の翼、見上げる程の巨躯、何物をも通さぬ鱗。

  その災い黒き雷<イカズチ>にて大地を裂く。

  その災い尾一振りにて山を削ぐ。

  一夜にして国は無くなるだろう。

  七日にてオーラウン大陸全土は無くなるだろう。

  風化してはならぬ。侮ってはならぬ。

  これを伝え続けよ。

  災い滅するまで伝え続けよ。

  いつの日か安寧に至るまで。

「――とな。」


 沈黙が訪れる。なんだよそれ。

「ど、」

 言うと前に止められた。

「つまりだヤスツナよ。」

デール国王の眼が俺を射抜くように続ける。

「来年この国は記録から300年経つのだよ。災いを何としてでも避けたい。そこで、王家とアポロン神殿に伝わる秘術にてその方らを"異世界"より"招いた"という事だ。」

「いせ……かい……。」

異世界だと?バカな。ありえるはずが。

 衝撃が訪れた。

 ラルゴを見ると同じく驚愕の表情だ。無意識だろうか俺の袖を掴んでいる。


「意にそぐわぬとは承知しておる、すまないと感じてる。」

 サラリーしている俺には国王に謝りをいられても遠い世界と感じられて、心が落ち着かないし、それどころではない。

「であるが。一つ問題が発生した。」

 まだ何かあるのかよ。

 デール国王は眼でコット司教を促す。

「実は、伝わっております秘術では"救世主は一人だけ召喚可能"なのです。」

「一人だけ?」

ますます混乱を招く。

「はい。"一人だけ"です。ですが召喚の間にはあなた方が居た。あの召喚の間は司教が管理しております。ゆえ誰も入れないのです。ヤスツナ様、貴方何者ですか?」

 不穏な空気が漂う感じがしてドキリと心臓が高鳴る。

 確かに召喚は成功した。だが一人だけだと思っていたのに二人いた。

 片方は救世主様ぜんとし片方は得体の知れない者。

 自己の卑下ではないがAかBかの二択なら俺が不審者だろう。

 落とした視界の隅にラルゴが心配そうな目を向けて何か言おうしているのが見えた。

「わしはどちらをどうしようというわけでは無い。」

 デール国王が発した言葉に優しさが含まれている感じがして顔を向ける。

「聞こう。お主……いや、お主達のことを。」


 国王・司教相手に自分を知ってもらう自己紹介が始まったのだ。

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