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流転する想い  作者: ice
第1章
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拝啓、名も知らぬ記憶。

恋愛タグ付けたは良いけれど中々進まない。

動けるようになって最初に確認したのは、手脚の異常の有無だった。

軽く伸び。

手首と足首を軽く回す……異常なし。

身体的におかしいところは見当たらず。


取り敢えず一安心、とばかりに大きく息を吐いた。

空気が妙に美味しく感じる。

恐らく、まともに呼吸すら出来てなかったからだろう。


(……に、しても。 これは、何なんだろうか?)


無理に精神を落ち着かせながら一度、目を閉じた。


この「記憶」が何なのか。

少しでも情報が欲しかったから。



ーーーー「記憶」は断片的だった。


恐らく、持ち主は男性だったのだろう。

妙に長い外套を羽織り、歩き回っている。

かと思えば、次の瞬間には長い木で出来たような棒……杖、だろうか。

それを手に、何かを呟いている。


そこからも、くるりくるりと光景は移り変わった。


春の時。夏の時。秋の時。冬の時。

視線も伸び縮みしながら。

視界に残る外套も、新しく、古く。

時を行き、戻るように。


そして、常にその視線の中には。

知らない、知っている誰かがいた。


(……記憶の誰かの……大事な人?)


誰かーー便宜上、「彼」と呼ぼうーーの全てだったかのように。

笑い、泣き、怒り。

とても、幸せそうだった。




(結局、分からずじまいか……。)


まず間違いなく、こんな事を言い出せばーー信じて貰えるなら、という奇跡を前提にしてーー狂ったか、急に道化師にでもなったのか、と笑われる。


いや、正確には一人だけ信じてくれるかもしれない。

だが、心配はさせたくなくて。


「取り敢えず、帰らないとな。」


いつの間にか足元に転がっていた果実を拾い上げ、村へと歩みを進めた。

……想定より大分遅くなってしまったけれど。

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