2/32
はじまり。
通勤時間が長すぎるので暇潰し兼ねて開始。
駄文です。
ーーーーゆっくりと、目を開いた。
目に映るのは、ひたすらに広がる青空。
一筋の雲。
それらを覆うような木々の葉。
そして、いつも通りの。
二つの太陽。
ーーーーなんで、僕は寝転がってるんだ?
そう、自分の身体の状態を認識するとほぼ時を同じく。
全身、特に背中と、頭に酷く痛みを感じた。
じんじんとする、というよりは何かに打ち付けたような……。
そんな身体の痛み。
息をするのももどかしく。
呼吸するのもままならない。
何を考えているのか、混乱した状態でただ痛みに耐え続けるしかなく。
……手に握った赤い果実に気付き、
(ああ、これを取ろうとして……。)
そんな事を漸く思い出すような有様。
痛い、痛い、痛い。
痛い、痛いーーーー。
動けないまま、動かないまま。
ただ、耐えている間。
……脳裏に、誰かの顔が過った。
知らない筈の。
良く知っている筈の。
そんな、不思議な存在の。
誰なんだ。
知らない筈が無い。
知っている筈が無い。
そんな矛盾が、「僕」を壊すようで。
狂ってしまうようで。
声にならない声を上げながら。
必死に自分を繋ぎ止めた。