第二十四話 同志>敵
警戒する僕たちの前で、ローブをとったその顔はどうみても、
「優也と同じ顔…!?」
僕たちのよく知る彼と全く同じものだった。
そして、その彼は今、余りの驚きにだろうか、肩を震わせている。
「お前…」
「気がついた?」
相手のその態度に僕は疑問を抱いた。その口ぶりだとまるで優也に会ったことがあるみたいな―――
と、いきなり優也が声をあげた。
「お前、男だよな!?」
「「「「「「「……………はい?」」」」」」」
今、なんと言った。
茫然とする僕たちの前で、優也は相手に近づくと、あろうことか手を握るとブンブンと大きく振り始めた。
「いやー、俺と同じ苦労を味わう者がいたなんて!同志よ!」
どんだけ自分の顔にコンプレックス持ってんだよ。って、そうじゃなくて。
「おい、優也!そいつは僕たちの敵だ!今すぐ離れるんだ!」
気配の一つも感じられない森に、明らかに不自然に現れるのは、敵しかいない。
そう言う僕に、優也は言った。
「大丈夫!このコンプレックスを持つ奴に、敵はいない!」
「「「「「「………………………はあ!?」」」」」」
それだけ辛かったんだな、その顔。って、そうではなく。
「馬鹿なこと言うな!この状況で、どう考えても敵しかありえないだろ!」
「まあ、そうなんだけど…。なんかさ、どうしても敵だとは思えないんだよね…」
煮え切らない返事だった。実際に優也も、その気持ちが何なのかよくわかっていないらしく、困惑している。
その瞬間。
敵の足元にある影が蠢き、近くにいる優也をも巻き込んで膜のようなものを作りはじめた。
あれは…魔法!?
「!逃げろ、優也!」
「なんだこれは!」
気付いた優也は離れようとしたが、掴んでいた手を逆に掴まれてしまい、振りほどく前に完全に膜に包まれてしまう。
と思った矢先、それはあっけなく破れさった。
「優也は!?」
中にいた、優也と敵を消し去って。
そして、そんな僕たちの前に、
「心配いらねえよ、あれは単なる転移魔法。優也っていう奴はまだ生きてるぞ」
四人の新手が現れた。




