第十話 それぞれの思い
「…ねえ、瑠香さん…」
「なんだい、美咲」
今、この部屋には、私と瑠香さんの二人しかいない。
優也は聞きたいことがあると言って部屋を出ていき、その後に、拓斗と啓くんも連れだって部屋を出て行った。
だから、聞いてみようか。
「どうして平気なの…?」
異世界に来て、強く在れる理由を。
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部屋へと案内されたが、特にすることも無かったので、俺は気になっていたことを聞きに行くことにした。
「と、ここか」
来たのは、巫女の部屋。巫女というのは、催事などを取り行う人のことだ。もちろん女性だぞ。
とりあえずノックをしてみる。話では、部屋に居るということだったが…。
「どうぞ」
返事があったので開けるとそこには、
「来ると思っていました」
椅子に座って優雅に微笑んでいる巫女が居た。
「召喚のことについて聞きたいのでしょう?」
「よく分かったな。それも巫女の能力なのか?」
「いいえ、普通は1人なのに、今回は5人も異例で召喚された、と聞けば、不審がる人が一人は出るだろうと思ったので」
この巫女、意外と頭も切れるようだ。
「どうして今回だけ、こんなことになったんだ?」
そう、おかしいのはここ。
今まで何回も召喚が行われてきたのに、今回だけ、しかも5人も。まだ、2人か3人ならギリギリ誤作動の範囲で済ませられるが、5人はさすがにあり得ない。
それに、瑠香と啓は俺たちとタイムラグがあった。
拓斗をこちらに連れてくることが目的だったのに、だ。
発動時間が長かったわけではないだろう。それは今までの結果からも明らかだ。とすれば、
「何かあったんだな」
「はい」
考えられるのは、なんらかの不測定事態が起こったということ。
「外部から介入されました」
「それは一体誰だ」
おそらくそれは、俺を此処へと連れてきた、あの声の人物と同じ。
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僕たちは庭へと来ていた。時間帯が夕方くらいなためか、誰も人は居なかった。
「僕と勝負してくれないか?」
「理由を聞こう」
いきなり勝負をしようと言いだす僕に、動揺することもなく質問する啓。
お互いに分かっている。でも、これは確認だ。
「もちろん」
これは僕の、いや、僕たちの
「憂さ晴らしだ」
なんか最初がとっても意味不明な始まり方をしていることに気付きました。
改正前に読んでくれた方々、すみませんでした。




