黒の炎
”魔術師”と呼ばれる者たちが、存在する世界エルガニアン。その中で最も恐れられる国があった。その国の名は、”闇の国”『ゴルノックス』。そして、その王の名は、スコール・ウィリアム。随分平凡な名前に聞こえるが、彼はこの世界で一番冷酷で最強の男だといえるだろう。「俺のプリンアラモードどこだ!!」ウィリアムは、そう言って老家臣のヨルデ・チュンヒムに怒鳴りつけた。この男は甘いもの好きで、特にプリンアラモードはこの世で一番大切な物だと思っているくっらいだ。老家臣はいつものように平然と「また、自分で食べたんじゃないですか。」と言った。だが、ウィリアムは鬼のような顔をして「いや、きのうは2個まとめて買ったはずだ!!」これまた大きな声で怒鳴った。すると、いきなり大男がおずおずとドアを開けて入ってきた。大男は「じ、実は・・・そ、その・・俺が食べました!」これが大男の最後の言葉だった。大男が言い終わると同時にウイリアムが大男を一刀両断にしたのだ。「正直に白状したのは良いことだ。・・・だが・・俺のプリンアラモードを食うということがどれほどの罪か思い知れ。このバカ!!」そう言うと大男の首を切り始めた。老家臣チュンヒムは、しばらく唖然としていたが、ことの重大さに気ずき叫びはじめた。「あ、あんたなにやってんの!!。それ、”ゴルノックス三銃士のリーダーですよ。・・・そ、それをプリンアラモードぐらいで・・」老家臣が息も絶え絶え言うとウィリアムが振り返り、憎々しげにこう言った。「何だその”ごるのっくす34”っていうのは?」チュンヒムは間違いに気ずいたが、恐ろしくて言い返すことができなかった。ウィリアムは、まだまだ言うことはたくさんあると言うように、こうも言った「だいたいそんなのつくった奴にも責任をとってもらわんとな~」そう言うと、意地悪そうな顔でチュンヒムをみた。そう、この”ゴルノックス三銃士”をつくったのはチュンヒムなのである。最後にウィリアムは計画通りに、一言こう言った「でも~、プリンアラモード10000個くらいあったら許してもいいかな~」作戦は、大成功だった。チュンヒムは急いで部下の一人にプリンアラモードを10000個よういするように言った.ウィリアムは、すっかり意気消沈している老家臣をみてこう言った。「実は、さっきの”ごるのっくす34”の新しいリーダーを連れてきたんだ。」チュンヒムは「ゴルノックス三銃士です」と、間違いをなおしてから、目を輝かせて「ほんとうですか!!」と言った。ウィリアムは、それには答えず「入れ」と大きな声で言った。そして大きなドアが開いた。そして、入ってきたのは・・・ただの町の住人だった。ウィリアムは笑いをこらえながら「新しい”ゴルノックス三銃士”のボビーだ。」といった。すかさずボビーが「ワタシ・・ココニヒコシテキタバカリデ、ココノコトバ・・ワカラナイ」と言った。老家臣は、「なんで片言の外国人?・・・もうしりませんよ!!」といって部屋から出て行ってしまった。ボビーは、その後を「アナタノ・・・アタマ、ハーゲダッツ」などと意味不明なことばを言いながら老家臣の後をついていった。ウィリアムも『王の間』をぬけ、この城で一番お気に入りの『首飾りの間』に行くことにした。『首飾りの間』には、ウィリアムに逆らった者達の首が置いてある場所だ。もちろん、先ほどの元”ゴルノックス三銃士”のリーダーの首を置くためにここに、来たのだ。この『首飾りの間』には、前王の首もかざってある。元々ウィリアムは、ここゴルノックスの普通の住民だったのである。だが、父は闇の民、母は火の民のため、ウィリアムは生まれつき黒い炎がだせたのだ。そのためウィリアムの家族は、闇の国の住民達から畏怖のめで見られていた。そしてついに事件がおこったのだ!!。狂った住民の一人がウィリアムの父、母を殺したのである。しかも、当時の闇の王はその男を捕まえるどころか国を救った英雄のように祭り上げたのだ。(そいつが、今の新国”雷の国”『エンゲルト』の王である。)そのころからウィリアムは、変わったのだ。そして、ウィリアムは、今から3年前、王になったのである。そんな昔のことを考えていると、勢いよくドアが開いた。
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