インターネットの海原で
インターネットに関連した短歌です。
自分なりに自分が今いるこの世界のエモいなって部分を表現できるように頑張りました。
優しく読んでもらえると嬉しいです。
自分なりに自分が今いるこの世界のエモいなって部分を表現できるように頑張りました。
優しく読んでもらえると嬉しいです。
ネットが海なら現実はきっと空 水平線で混じり合う ほら
2023/11/11 11:36
嫌になるほど見た広告 今日もまた見づらい位置のバツボタン押す
2023/11/11 11:37
『人間ですか?』『□はい人間です』タップする わたしはちゃんと人間ですか?
2023/11/11 11:42
自転車の写真を選択し損ねて人間じゃないと言われてしまった
2023/11/11 11:44
ログインのたびに問われる あなたはあなたですか? はい、わたしです
2023/11/11 11:47
顔なんか知らなくたってIDがあなたの形を教えてくれる
2023/11/11 11:49
あなたから通知の数が増えるたびわたしの心もインクリメント
2023/11/11 11:53
手の中のあなたとわたしを繋ぐ線 辿って届く『星が見えるよ』
2023/11/11 11:54
ここに在る さわれなくてもデータでも 僕の気持ちを置いておくから
2023/11/11 11:54
AIの言葉の中に君を見る 『ねえ、そこにいる?』『はい、ここにいます』
2023/11/11 11:59
『励まして』『わたしを褒めて』 AIの言葉に埋もれてこらえる涙
2023/11/11 12:00
はみだしたわたしの気持ちがAIの言葉の中に紛れ込んでた
2023/11/11 12:02
「こんにちは」「素敵」「好きです」「お大事に」「応援してます」いいねをタップ
2023/11/11 12:03
ぽろりんと「いいねしました」通知くる とても小さなつながりだけど
2023/11/11 12:06
いいね欄 砂浜で見つけたシーグラス拾って集めたようなもの
2023/11/11 12:08
たくさんのSNSとアカウント わたしの一部が切り取られてく
2023/11/11 12:08
茫洋と広がるネットに投げ込んだわたしの言葉はどこに届くの
2023/11/11 12:09
海の底 わたしが吐き出す泡、泡、泡 たとえ水面(みなも)に届かなくても
2023/11/11 12:09
情報の波間を泳ぐ人魚たち 穏やかな日も嵐の夜も
2023/11/11 12:10