表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

月が輝く公園

作者: りんか

「君はここで何しているの?」

午後7時、やはり街灯の光が届くことのない真っ暗な公園の中、土管の上に座り空を見上げる少女がいた。

「お月様、みてた」

彼女は片言でそう呟いた。今日は曇天で、月は空だけで輝いていた。そのため下にいる私たちはその光を拝むことができない。

「そっか、月を見ていたのだね。いつもの月光が差す公園を見に来たんだけどね」

私がこの公園に通うようになってから一年になるだろうか。ここに望む月に私は慰められて今日までやって来られたものだ。

「今日もお月様は、私を照らしてくれてる」

不思議と私を見つめて彼女は口にした。今日は一段と靄がひどい。そんな中でも月が見える彼女は少し羨ましいものだ。

「本当かい?今日の月はどんな感じだい?」

ただの興味本位だった。彼女は今、どんな月を見ているのだろうか。

「今日の月も優しくて、暖かくて、でも少し寂しそう」

あぁ、そうか。君はとてもやさしい子だったね。

「君は月の表情がわかるのだね。今日はもう夜も遅い、周りもくらいから早く帰るんだよ」

そう。ほかのだれかにに捕まる前に…

「わかった。でも…いつかちゃんと捕まえてね」

瞬間、靄は晴れ、光り輝く月を僕は目にした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ