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プロローグ

レイ・シュナイダー

16歳リヒヤ国国務大臣の娘というのが私の今の肩書



そう「今」の私。

実はほんの少しだけ前世の記憶があるのだ。

28歳彼氏なし歴=年齢。

漫画やアニメ、ゲームなのどが好き

だったと思う

というのもハッキリと思い出せない事もあったりする

そんな私が今いるのは私がやった事のある乙女ゲームの世界。題名はなんだったか思い出せないけど…

それは置いておいて、前世の記憶は物心ついた時からなんとなく覚えていた。そして、ここが乙女ゲームの世界だという事に気付いたのは数年前私の幼馴染みのジェイド・ターナの成長した顔を見た時だった

どこかで見た事ある顔だと思ったらそのゲームの中の優しい同級生役が確かそんな顔だった気がする。そして、このジェイドの幼なじみの私こそ悪役の1人である。



私はこの世界がゲームの世界だと気付いて1つ決意した事がある

私の役は最後周りからけちょんけちょんに言われるが別に捕まるわけでもなく死ぬわけでもないのだ。と言うことは主人公がさっさとハッピーエンドになってくれればその後ゲームに描かれていない部分は自分の人生を過ごせるんじゃないのか!?



という訳で!

攻略キャラの信頼度全部あげていたらきりがないのでリヒト・ジェナードこの国の王子一択に絞って早くハッピーエンドを迎えようと思います!

なんで王子なのかって?

パッケージで王子がセンターだったから以上!



「おい、何鏡の前で百面相してるんだ?」




「うわぁーーー!!び、びっくりした…ジェイドか…」




「びっくりしたのこっちだよ!急に声大声出して」




「急に後ろから声かけられたら誰でも驚きますわ!それにレディーの部屋に勝手に入って来ないでくださいませ!」




「悪い、悪い。それと誰も見てないんだからその喋り方じゃなくていいんじゃないか?」





だってこの世界の令嬢こんな喋り方なんだもん…




「そーね、ところでどうしたの?」




「あぁ、これ。今日までなのにお前全く目を通してないみたいだけど?」




「…新入生歓迎パーティー招待状」




これは!!

最後に紹介される攻略キャラであるリヒト王子が登場するイベント!

いや、待って?



私は急いで日付を確認した

今から1週間後

待って、私が事業にかまけて学校に行ってなかった間に登場イベント終わってしまったのか!?

いや、考えても仕方ないこれは直球でジェイドに聞くしかない




「ねぇ、ジェイドのクラスって転校生とかって来たりした?」





「いや?いないと思うぞ?俺も家の手伝いでたまに休むけど転校生が来たってのは聞いてないけどな?急にどうしたんだ?」




よかった〜!

て、ことは多分今日転校してくるはず…




「なんでもないの!ただ、転校生が来るって噂耳にしたからちょっと気になって!」




「学校に来てないくせにどこでそんな事聞いたんだ?」




「どこでもいいでしょ!それより今日から私も学校に行くから!ひとまず今やってるデザイン描き終えたら登校する!」





「わかった!それよりパーティーはどうするんだよ?」




「もちろん参加するわ!」




私がそう言うとジェイドは嬉しそうに笑った




「楽しみだな!じゃ俺先に学校行くから、また後でな!」





ジェイドのおかげで登場イベント忘れずにすんでよかった〜



私は恋愛イベントとは関係のないところでドレスのデザインをする仕事をしていた。

もちろんこれは親公認

学校と言っても前世の時通っていた様な学校では無くて人と人を繋ぐ為の、要は将来の為のパイプ作りの為の学校と言った方がいいだろう

まぁ、乙女ゲームの中なんだからそうだろうなって感じだけど




それと親非公認でもう一つしている仕事がある

それは、下町のパン屋のバイト

なぜ下町でバイトをしているかと言うと

エンドを迎えた後の事は描かれていないがリヒトエンド手前私は貴族達が集まるパーティーで惨めに主人公に敗北する

そうなればこの貴族の中にはいられないだろうと思っているのだ。

なので、下町事情とやらも知っておかなきゃと思って「ユリ」と名乗ってパン屋が忙しい時だけバイトをしている。




そんな事よりも早くデザイン画仕上げなきゃ!イベントに遅れる!




気合いを入れ直した私はそうして筆を走らせるのであった。





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