裸同然の女が二人、入ってきた。
その言葉に、孝明は湯気で霞む中でもすべてのものがはっきりと見えているような顔をして、宗平の体躯を上から下までゆっくりと眺める。
「まぁ、そうだな――」
そう言って、宗平の腕と比べるように自分の腕を持ち上げた。宗平もつられたように自分の腕を持ち上げて、肘から上を孝明の腕と重ねる。
「一回り、おれよりも細いだろう」
「なるほど。たしかに見るからに逞しいな――だが、あの長剣は長年愛用しているもので、扱うに不自由は無いぞ。宗平のように、あれを脅しの飾りだと言うものも居るがな」
「誰も、脅しの飾りだなんて言ってねぇだろう」
気分を害させたかと危ぶむ宗平に、孝明は綺麗な笑みを浮かべてみせる。それが何かを隠しているように思えて
「なぁ――」
宗平が言いさしたところへ
「失礼いたします」
若い女の声が差しはさまれ、肩から手ぬぐいをかけ下肢を長い布一枚で巻いただけの裸同然の女が二人、入ってきた。
「お体を擦りに参りました」
ああ、と別段驚くことも無く受け入れた孝明の背後で、ぎょっと目を剝いた宗平が頭に乗せていた手ぬぐいで、慌てて股間を隠す。女二人はくすりと笑い、それぞれが最初から決めていたように孝明と宗平の腕に腕を絡ませ、胸を押し付けてきた。
「どうぞ、こちらへ」
甘い笑みとともにささやかれた言葉に、孝明が慣れた様子で立ち合がり対面の壁の傍で座る。
「えっ……え――――」
何事が起こっているのかわからない宗平に、放漫な乳房を押し付ける女が耳元に唇を寄せた。




