表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

2:ブラック×ブラックは俺だよほんと。

「ただいま〜。かぁさんいる〜?」おうちの戸を開けご挨拶。

ホントこの家にはもったいねぇ子供だ。俺の家は結構田舎にある。

まぁどうせあの親父じゃそんくらいの土地しか買えないだろう。

そのくせ自分は殆どその家にいねぇし。今頃はどこほっついてんだか。

「よほぉ〜!しぃた〜!」

お、ここほっついてた。

「椎汰、おかえり〜。そこのはほっといてこっちきな〜!」

「ん〜?何、なんかあんの?」

「おほ〜ぃ、2人とも無視すんなよほぉ〜。」

いちいち”ほ”いれるな、この酔っ払い。

「ちょっと椎汰、そこのコンビニでアイス買って来てくんない?お金渡すから。」

「は〜?自分で行けよ〜。」

「お母さん、この前椎汰が買ってきたヤツがたべたいのよ〜。」

「わがまますぎ。てか、覚えとけよ。」

「ほら、あの黒くって・・・。」

「人の話聞けよ!大体そんなんじゃ分かんねって。」

「っ!つぶつぶ!つぶつぶ入ってたわ!あと・・・磯の香り?」

あぁ。あれだ。

「”ブラック×ブラック*イカ墨と胡麻のハーモニー*”だろ?」

「そうっ!それ、それよぉ〜!」

って結局俺は買いに行っちゃうんだよなぁ・・・。



はぁ・・・。親父がもうちょっとまともに働けばな〜。

だいたいコレふつ〜の中三男子の考えることじゃねぇよなぁ・・・。

親父は自称パチプロだ。てかほんとプロなのか?ただ単にパチンコ好き親父にしかみえねぇ。

母さんは一応奥様雑誌の編集者だ。あの人のおかげでこの家は何とかなっている。

ただ、会社で結構エライとこにいるからか、わがまま。すっげぇわがまま。

今もアイス買わされてるし。なんだかんだいって買っちゃったけど。

買ってもう家帰るトコだけど。

「おほぉ!し〜たぁ!とーさんいまから稼いでくっからよほぅ!まってろほぉ!」

帰路にてほほほ妖怪に遭遇。

無視。

無事帰宅。

「買ってきたよ〜。一本くれよな〜。」

「や〜!ありがとぉ!た〜べよっと!」

太るぜ、って言うのはギリで飲み込んだ。よくそれでダイエット特集記事とか書くよ。

かぁさんはのんきに2本目に手をのばそうとしてる。

さぁ俺も食うかな〜っと袋を破いたとき。

「椎汰〜、」

「ん?」

「これあきた。あといらないし、あげる。」

ほんとこの家にはまともな大人がいねぇ。 

俺はやけになって目の前の黒い物体にかぶりついた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ