閃光
まぶしい。まぶしすぎる。
あのなかに・・・あの中に立てば、輝けるのだろうか?
そうなのかな?そうなのかも。
じゃ、だとしたら・・・、
「天井、これわかるか?」
あぁ、まただ。結局俺にすんだから最初ッからそうしときゃいいのに。
「15°です。」
「おぉ、正解だ。」
何が「おぉ」だ。答えられるの分かってて指してるくせに。
円周角の問題は分かっても、青田先生の行動の意味がわかりませーん。
・・・・・・・・・・うぅ、暇だ。教師にツッコミいれてる場合じゃね。
あとちょぉっとなのにな〜。この時間が長いんだから。
・・・・よし、残り10秒とみた。心でカウントだ。
ごぉ、よぉん、さん、にぃ、いち!
キーンコーンカーンコーン・・・
おぉ!・・・って青田がうつっちゃったよ。
ま、なにはともあれ授業は終わり。終了の挨拶をして青田が出て行く。
さらばだ、びびり教師。
そしてこんにちは。
俺の長い長い放課後。
なぁ〜にが悪かったんだか。
むかしっから大概のグループに人気あったし、こんなことになったのは初めてだ。
あ、でもあれだな、よく人気ある子がいきなり仲間はずれにされるっていうよな。
実際そうなったヤツも何人かみてきたし。あっそーか、うん、だよなぁ。
ってなに俺納得してんだ。・・・はぁ。
でもこんななんのも仕方ない、だろ。
ガッコじゃあ友達いねーし、話しかけてくんのは優等生がだ〜いすきな教師のみ。
そぉりゃあ、何にも心当たりがねぇ訳じゃあない。
まだピッカピカの中学1年生。 思い切って話しかけたんだったなぁ、俺。隣の席の小森。そしたらけっこ話せて。
それで気が緩んだのかなぁ、
「天井ってアタマいいよなぁ。なんでそんななれんの?」とか訊かれて。
それでなんとなく、「全然なんもぉ。塾とか行ってねーし。普通なんじゃね?」
って・・・!
そんな俺ひどいか?ひどいか。小森塾行ってたらしいしなぁ。
そんでご立腹⇒他のヤツにグチ⇒尾ひれ大セール⇒現在に至るって訳ね。
立派な出世コースだ。いまじゃ中学3年生。
クラスは何度も変わったものの俺の名は学校中に知れ渡っているようで。
小森君とはあれから一度も同じクラスになってない。元気かなぁ、小森君。
友達作んのあきらめちゃってるしなぁ、俺。
今も一人家への道をたどる。
起きて、飯食って、ガッコ行って、帰って、寝る。
終わんのかな?これ。